2021年8月28日放送分 ネタバレ注意!
ゴロアワセトウでキャンプしよう!(アニメオリジナル)
スネ夫のお誘いで、山奥でのキャンプを楽しんでいたのび太くん達の前に、
あの伝説の妖怪・天狗(てんぐ)があらわれた! 天狗じゃ、天狗のしわざじゃ!
せっかくのキャンプを荒らした天狗を懲らしめるため、ドラえもんの道具『ゴロアワセトウ』で行方を追いかける一同。
はたして、ドラえもん達は天狗を捕まえることはできるのか!?
今回のお話の主役となる道具『ゴロアワセトウ』は、
光を浴びせると同音異義語である違うものに変化するという、少し変わった効果をもっており、
たとえば、「蜘蛛(くも)」に『ゴロアワセトウ』の光を浴びせると、
空に浮かんでいる「雲(くも)」になったりするほか、
もうひとつのモードである「さかさ言葉モード」にすると、
「ミルク」が「胡桃(くるみ)」になったりするという、言葉遊びのユーモアを含んだ道具となっております。
のび太くんに「さかさ言葉モード」の『ゴロアワセトウ』の光を浴びせたら、
動物のカバになったりするかもしれないぞ。(悪口)
使い勝手自体はちょっと難しそうかもしれませんが、
うまく使いこなせば、色々と面白いことを起こせるところが『ゴロアワセトウ』の魅力でありまして、
今回のお話でも、その良さが存分に描かれていたんじゃないかと。
アニメオリジナルの道具が出てくるお話もいいですが、
原作ファンとしては、既存の道具の持ち味を掘り下げるアニメエピソードを定期的に作っていただけるのも、とてもありがたいですね。
とくに『ゴロアワセトウ』は、てんとう虫コミックス未収録のひみつ道具でもあるので、
今日の放送ではじめてこの道具を知った・・・という方もいるかもしれません。
そして、勘のいい人なら「ゴロアワセトウ」「キャンプ」「天狗」のキーワードで、
話のオチを見る前に、天狗の正体がなんなのかにうすうす気づいてしまう人もたくさん出てきてそうですが、
まあ、そこはあえてスルーしながらご覧ください。
お話の冒頭に登場したお坊さんも、
「このキャンプ場がある山には古くから天狗の言い伝えがある」みたいなことを言っていましたが、
アレは今回の天狗騒動とはまったくの無関係でした。
典型的なミスリードだ!
今回のお話の見どころは「天狗の正体を特定すること」ではなく、
あくまでも『ゴロアワセトウ』の効果による物体のさまざまな変化っぷりなので、天狗の正体がすぐにわかってしまっても、内容の面白さはとくに変わらないと思います。
のび太くん達が天狗を追いかけていたのは、
天狗に奪われたスネ夫パパの「超高級ブランデー」を取り返すための行動でもあったりしたのですが、
残念ながらそのブランデーは、前述のお坊さんにすべて飲まれてしまっていた。
お坊さんは今回の騒動をまったく知らなかったゆえ、
道で拾ったパパのお酒をうっかり飲み干してしまったのは、まあ仕方がない。
でも、「道に落ちてるビンのお酒」を飲むのって、だいぶアブないぞ。
普通の人だったら、たとえお酒を見つけても、異物混入や品質劣化を恐れて飲まない気がする。
とくに、山の中に「液体入りの酒ビン」が落ちているケースだと、
中に入っているのがお酒じゃなく、誰かのしょんべんが入ってる可能性も高そうなので、絶対に避けた方がいい。
ブランデーなんてとくに色がそっくりなのに、よく飲む勇気があったもんだ。
おそらくあのお坊さんは、そんなリスクを忘れてしまうほどの「酒好き」なんでしょうね。
もしくは、道に落ちてたブランデーが未開封なことを確認できたからこそ、安心して飲めたのかも。
人のブランデーを勝手に飲んでしまった、お坊さんでしたが、
「天狗もお酒は大好き」とヒントを与えてくれたことや、身に着けていた「袈裟(けさ)」を「酒(さけ)」に変換させることで、
天狗のおびき出しに見事成功できたため、結果的には天狗の捕獲作戦に一番貢献してくれた人なんじゃないかとも言えます。
「ワシに預けてくれないか。2人で修業をする」と、
ようやく捕獲できた天狗の教育係を自ら申し出ていたあたり、
このお坊さんは、酒が大好きすぎるのがちょっと心配なだけで、実際のところはかなりの人格者なんでしょうね。
のび太くん達も「もう悪さはしないだろう」と判断し、天狗のことを許してあげることに。
天狗を開放するために、ドラえもんが『ゴロアワセトウ』の「さかさ言葉モード」で、
「縄(なわ)」で出来た「罠(わな)」を解除してあげたのですが、
そこに「天狗(てんぐ)」の姿はなく、代わりに「のび犬」と書かれた「軍手(ぐんて)」がポツンとひとつ現れたのみ。
どうしてこうなったかは、ページ数の都合ではぶきます。
のび太くんが追い回されるオチとなっていましたが、これに関してはのび太くんもワザとやったワケじゃないし、あまり責めるのもよくないと思うぞ。
のび太くんも、わざわざ自分の軍手に名前なんて書かなければ、
みんなも「天狗が変化の術を使った!?」と思い込み、勝手に勘違いしてくれるルートもありそうだったのに。
変なところで几帳面さを出したせいで、見事すぎるほどの墓穴を掘ってしまった!
あと、感想記事を書いているときに気づいたのですが、
物語のラストでカラスが飛んでいたのは、「実はあのお坊さんが天狗だった」という解釈でいいんだろうか?
本編ではなんの説明もなかったけど、
なんか素敵なオチに感じたので、そういうことにしておきたいです。
そんなわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
・何週にも渡ってお送りしてきた「ドラえもん誕生日SP告知」も今週分でラスト。
ドラヤキ星人って、光線放てるんだ・・・。
#ドラえもんにはナイショだよ#ドラ誕2021https://t.co/qaXJYH4XKU pic.twitter.com/CiST552nHK
— 【ドラえもん公式】ドラえもんチャンネル (@doraemonChannel) 2021年8月28日
・のび太くんによると、8月30日(月)の朝日新聞朝刊に何かが載っているそうです。
ドラえもんには、ないしょだよ!
ロビンソンクルーソーセット(コミックス39巻収録)
2本目は2017年8月18日放送分の再放送。
のび太くんとしずかちゃんが(ひみつ道具の力で)無人島に漂流してしまうお話だ!
再放送回なので、詳しい感想が見たい人は、
上のリンクから当時の記事を読んでみてくださいということで。
ところで、自分もTwitter情報で気づいたのですが、
この頃(リニューアル初期)のサブタイトル画のBGMって、いまとちょっと違ってるんですね。
気になったので、過去の録画アーカイブを調べてみたところ、
どうやら2017年7月28日から8月25日放送分まではちょっと違うBGMで、2017年9月8日放送分から現行のBGMになったっぽいです。*1
この、BGMのマイナーチェンジの理由はなんなんだろう?
お互いの距離感が必然的に近くなるうえに、普段は見せないカッコいいところをアピールできたりと、
男女が愛を育むうえでは、非常にいいシチュエーションだといえましょう。
そして、無人島生活における、
「相手ができないことを簡単にこなすことで、自分の好感度を上げていく」というシステムは、
今でいうところの「なろう系」に近いものをちょっと感じたりも。
異世界で特殊スキルを用いて活躍するのも、
のび太くんが無人島で『ロビンソンクルーソーセット』を用いて活躍するのも、けっこう似たようなモンだと思うのですが、どうでしょうかね。
異世界転生はさすがにフィクションすぎるのでムリだと思うけど、
「無人島でサバイバル」くらいは現実的にありえそうなので、女性にモテたい人は今から体を鍛えてサバイブ能力を磨いておこう!
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は9月4日。
午後5時からの『ドラ誕2021直前スペシャル』では「のび太の恐竜」を。
「のび太の惑星探査ミッション」「マジックの使い道」「どら焼きが消えた日」をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(つめあわせオバケ&ねがい星[再])
次回の感想:ドラえもん感想(ドラ誕2021直前スペシャル・のび太の恐竜[再])
ドラえもん感想(ドラえもん誕生日スペシャル・のび太の惑星探査ミッション&マジックの使い道&どら焼きが消えた日)
*1:「謎のピラミッド!?エジプト大冒険」の回は録画データが見つからなかったので不明。でも記憶だとあの回はBGMは流れてなかった気が。