8月5日発売、ヤングジャンプ第36・37号掲載『イビルヒーローズ』第10話の感想です。
第1話ためし読みはこちらからどうぞ。
かつては「ミラージュ仮面」として、
世の平和を守っていた十条寺郷士が、ヒーロー活動を辞めてしまった理由。
それは、本来なら弱き者を守る立場である自分が「英雄(ヒーロー)」に助けられてしまったから。
そして、十条寺郷士が「英雄(ヒーロー)」を監視するようになったのは、
その「英雄(ヒーロー)」が「邪悪なもの(イビルズ)」に成りすましている現場を目撃したからであった。
決定的現場を目撃したのであれば、
そのまま英雄をやっつけてしまえばいいとも思うけど、ヒーローも人の子である。
目の前の現実が受け入れられず、怖気づいてしまったのでありましょう。
それにしても、この「ミラージュ仮面」は昭和の時代に活躍していたにもかかわらず、
自分のヒーロー名に「ミラージュ」と、かなり今風な外来語を取り入れていた。
「ミラージュ」は、フランス語で『蜃気楼』を意味している。
十条寺郷士が第8話にて、南米に登山へ行ったエピソードを語っているところを見るに、彼は昭和の頃から海外に関心が深かったのかもしれません。
自分の過去の出来事を語り終え、
「英雄(ヒーロー)は共通の敵」という認識を持つ同士として、改めてヒデオに協力を求める郷士。
しかし、この過去エピソードには、
自分が一番気になっている「十条寺郷士が孤児を集めて”邪悪なもの(イビルズ)”の適合実験をしていた疑惑」についての説明責任が、まったく果たされていなかった。
そりゃヒデオくんも、郷士との協力に「待った」をかけるわけだ。
自分だって、一番知りたいことを話してくれない相手とタッグを組むのはなんかイヤだぞ。
そんなわけで十条寺郷士は、次回こそ人体実験疑惑に関しての説明をしてくれるのか?
先の展開が非常に気になるところですが、
次号のヤングジャンプは、お盆休みの影響で2週間後となります。お楽しみに。
そういえば、今週のヤングジャンプにて、
『クノイチノイチ!』の金沢真之介による新連載『オットマン-OTTOMAN-』がはじまったのですが、
この漫画の設定が「宇宙人の力を借りた地球人が ”地球人に成りすました悪い宇宙人" をやっつける話」であり、『イビルヒーローズ』の内容とだいぶ被っていた。
今回の件については、
「なぜヤンジャン編集部は、似たような設定の漫画を2つも載せているのか? 」という疑問もあるし、
「最近のヤンジャンに出てくる異星人は地球人に寄生し過ぎだと思う」と、文句を言っておくべきだ。
地球人に頼るのもいいけど、
異星人たちもできることなら、もっと自分の力だけでがんばっていこう!