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ドラえもん感想(この絵6000万円&おそだアメ)

 

 

 2021年5月15日放送分  ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

この絵6000万円(コミックス第6巻収録)

今のアニメでもそれなりに擦られている「パパはむかし、画家を目指していた」という設定を、

ドラえもん』に詳しくない視聴者さん達に合わせて、その過去をさも初めて知ったかのようにリアクションをしていたのび太くんとドラえもんの姿に、制作者側の良心を感じた今週の一本目。

 

ご新規さんにもやさしいアニメは、いいアニメだ!

 

 

 

 

日本を代表する画家・柿原先生とパパに繋がりがあったことを知ったのび太くんとドラえもん

 

 

『タイムマシン』で過去にさかのぼり、

今ならお値段6000万円はくだらない、無名時代の柿原先生の作品を買っておくことでお金儲けすることを思いつき、そして見事にお金儲けに失敗していた。

 

柿原先生の絵とまちがって、中学生時代のパパの絵を買ってしまうイージーミスは非常に痛かった!

 

 

 

のび太くん達は、スネ夫からむかしの1000円札をゆずってもらうため、

ジャイアンから命がけでマンガを取り返すまでしたというのに、これではまったく割に合わない。

 

「楽してお金を手に入れる」ってのは、本当にたいへんなことなんですね。

 

 

 

 

2人にやる気があるのなら、

先程と同じ手順でもう一度柿原先生の絵を買いにいくことも出来そうですが、

 

さすがに、同じことを2度繰り返すのもバカらしいので、

「お金儲けは出来なかったけど、むかしの自分が描いた絵を見てパパが喜んでくれたからよかった」って考え方に切り替えたほうが健康的かも。

 

 

 

どうせなら、あと1カ月ほど放送を遅らせて、

この回を「父の日スペシャル」として放送してみても、かなりしっくりきそうです。

 

のび太くんが「父の日のプレゼント」として贈るプレゼントが『パパがとうの昔に失くしたと思っていた自分の絵』というのは、かなりの親孝行になりそうだぞ。

 

 

 

 

若かりし頃のパパが師事していた画家・柿原先生の絵は、

のび太くん達から「落書きみたい」「僕でも描けそう」と評されるほどに、かなりアバンギャルドな作風だった。

 

なんとなく見た感じでは、ピカソジャクソン・ポロック抽象絵画に近いものを感じる。

言いたかないけど、柿原先生の絵が当時はまったく評価されなかったのも頷けます。

 

 

 

 

ただ、「本物の芸術」というものは一般人にはよくわからなかったりするものなので、

柿原先生の作品もよくわからないところが、大きく評価されたのかもしれません。

 

 

後の芸術愛好家たちは、柿原先生の「この絵はなにを伝えたいんだろう?」と考察のしがいがある作品群に魅力を感じたのかも。

柿原先生の絵は、よくわからないところがいいところだ!

 

 

あと、柿原先生は家賃も払えないほどの貧乏なのに、なんで新聞だけは律儀にとってたんだろう?

毎月の新聞代を払う金があるのなら、家賃にまわせばよかったのに。

 

 

 

 

 

そして、今回のお話で一番気になるところといえば、

のび太のパパが中学生だった頃は、伊藤博文のころの1000円札が使われていた時代」という情報が描かれていたこと。

 

 

 

この「伊藤博文の千円札情報」をちょっと調べれば、

今のアニメ『ドラえもん』のパパの年齢が割り出せるんじゃないか? と思ったので、今からちょっと計算してみたいと思います。

 

 

 

 

まず、伊藤博文が肖像の千円札が発行されていたのは、昭和38年から昭和59年頃まで。

なので、のび太くんが柿原先生の家に行った時期を、伊藤博文の千円札がギリギリ発行されていた「昭和59年」と仮定します。

 

 

昭和59年は、今から37年前の時代。

37年前のわりに、周囲の建物が木造建築ばっかりだったのは気にするな!

 

 

 

 

そして、一般的に「中学生」の年齢とされるのが、12歳から14歳までの間。

で、のび太くん達が出会った時のパパが中学1年生(12歳)だったと仮定した場合、

 

今のアニメ『ドラえもん』のパパの年齢は、今年でちょうど49歳ということになるのでした。

 

 

 

パパ、あの見た目のわりに意外とおじいちゃんだったんですね。

そんでもって、のび太くんは、パパが37歳くらいの頃に生まれた子だったのか・・・。

 

 

 

 

まあ、じょうだんで変な計算をしてしまいましたが、

実際のところは「1972年(49年前)に発表された作品の内容」を現代の設定に合わせろというのが、だいぶムチャだというだけの話でした。

 

 

 

今回のアニメでは「伊藤博文の千円札」が古銭扱いされていましたが、

原作では、のび太くんがフツーに伊藤博文の千円札を使っていたことを考えると、『ドラえもん』もずいぶん長い事続いてきたんだなあ、と実感してならない。

 

 

こういう、時代の流れがモロに出てしまうエピソードを2021年の今にアニメ化するのは実に大変だと思うので、

アニメスタッフのみなさんには本当に頭が下がります。

 

 

 

でも、「パパの年齢の設定のツジツマ」を合わせるつもりなら、

伊藤博文じゃなく、その後に出た「夏目漱石の千円札」を出してもよかった気がする。

 

「いまひとつレトロ感が出ない」などの理由から、採用を見送られたのだろうか?

たしかに、一代前の千円札だったらプレミア価格もつかなさそうだし、頑張ればスネ夫に頼らなくても入手できそうですからね。

 

 

 

 

さらに今から3年後の2024年に、北里柴三郎が肖像となった新たな千円札紙幣が登場するらしいので、

 

今回『この絵600万円』がアニメ化されたのも、

アニメスタッフの誰かが「今のうちにこの話をアニメ化しないと、作中の設定がさらにややこしくなるのでは?」と気づいたからなのかもしれないぞ。

 

 

野口英世の千円札が古銭扱いされる時代になるまで、アニメ『ドラえもん』も長く続いてもらいたいものですニィ。

 

 

 

 

ちなみに、今回アニメ化された『この絵6000万円』は、

原作のタイトルでは『この絵600万円』となっているため、

 

今回のアニメ化で、柿原先生の絵の価値は10倍になったことになる。

原作の頃とくらべて相場価格がえらいことになっちゃったけど、これも「時代の流れ」ってやつなんだろうか?

 

 

 

 

 

おそだアメ(コミックス10巻収録)

2本目は、1粒舐めるごとにしゃべった言葉が10分遅れて聞こえるようになる道具『おそだアメ』が登場するお話。

 

 

正直なところ、『おそだアメ』はジョークグッズの用途以外で使い道が思い当たらないような道具だけど、

この『おそだアメ』が、恐怖のジャイアンリサイタル3時間コースからみんなを救うための救世主になってくれる・・・!?

 

 

 

中の人つながりネタですが、ジャイアンが歌をうたうと実質山田一郎になるけど、

コーラスグループに入っているのび太のママが歌をうたうと、実質山田たえにもなるぞ。

 

ただ、あっちのほうは、本編でまだ一度も歌っていませんが・・・。

 

 

 

 

 

さて、ここ最近における『おそだアメ』トピックスといえば、

 

『おそだアメ』の名前が「浅田飴」のパロディになっている関係からか、

近年では、浅田飴の一部商品のパッケージやTVCMなどに、ドラえもんが起用されていたりもします。

 

 

www.youtube.com

 

 

上のCMに出てくる『おそだアメ』は「ビン入りの飴」*1で描かれているけど、

今回のアニメでは缶入りのアメとして登場したので、より浅田飴っぽいビジュアルになっています。

 

 

 

 

 

今回の『おそだアメ』アニメ化に関しては、浅田飴公式Twitterでも反応がありました。

むかしはトキワ荘の近くに浅田飴の工場があったんですか。気になる情報だ。

 

 

 

前回放送(2012年)のときの『おそだアメ』は、ビン入りのものになっていましたが、

近年は浅田飴サイドとの関係が良好になったからこそ、道具のビジュアルもより浅田飴そっくりにすることができたのかも。

 

これはもはや、『おそだアメ』は浅田飴公認ひみつ道具といって良いのではないだろうか?

 

 

 

 

そして本編のほうでは、『おそだアメ』の声が遅れて聞こえる効果を活かし、

「歌の神」に成りすましたドラえもんの声を聞いたジャイアンが自発的に『おそだアメ』を食べるという、原作にないくだりがありました。

 

 

ページ数の都合なのか、原作ではのび太くんが唐突に『おそだアメ』をジャイアンに差し出していたので、

個人的には、このアニオリ展開はなかなかいい追加なんじゃないか?と思っています。

 

 

 

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あと、その上記のシーンでドラえもんが持っていた謎のアイテムひみつ道具の一種なのかどうかが気になる。

 

このアイテムは、手元で「照明のON/OFF」も可能らしいので、

ドラえもん』で意外と数多く存在する「名前なしひみつ道具の中のひとつである可能性もありそうなんですが、はてさて。

 

 

 

 

物語のラストは、『おそだアメ』の効果によって、

ド深夜にジャイアンの歌を聞かされることになった近隣住民たちパジャマ姿のまま抗議をしにいくオチへと発展。

 

 

 

やっぱり、近隣住民たちもジャイアンの歌を騒音公害だと思っていたようだ。

作中でも、ジャイアンのママが「近所めいわくな歌はおやめ」と言っていたりするところを見るに、過去にも他の住民からクレームが来ていたのかもしれない。

 

 

 

ただ、それにしては、空き地の隣に住んでいる神成さんが、

今のところ、ジャイアンリサイタルに対して一回もクレームをつけてきていないのは、かなり不自然だ。

 

 

神成さんレベルの人間だと、ジャイアンリサイタル程度の騒音では動じないのか?

もしくは、老人は耳の悪い人が多いので、それが影響しているとかだったりして。

 

ほぼゼロ距離でジャイアンの歌声を聞いてしまうせいで、毎回家の中でひっくり返っている可能性もあるぞ。



 

 

物語は近隣住民のみなさんが抗議に向かうところで終わっていましたが、

おそらくあの後、母ちゃんにたたき起こされたジャイアンが抗議にやってきた近隣住民のみなさんの前で泣きながら謝ったんじゃないかなあ・・・と妄想してみたりも。

 

 

 

なお、この『おそだアメ』騒動は「怪しい飴を渡してきたのび太が怪しい」とすぐに犯人がバレちゃいそうなので、

翌日、学校にやってきたジャイアンによってのび太くんが血祭りにあげられる可能性が充分にある。

 

 

今回の出来事を他人事(ひとごと)で済ませてる場合じゃないぞ、のび太くん!

 

 

 

 

最後になりますが、今回の感想の冒頭で「『おそだアメ』は使い道が思いつかない」とか書いちゃったけど、

『おそだアメ』が活躍するシーンのある「映画ドラえもんも、一度でいいから見てみたいです。

 

 

やりようによっては、敵キャラクターをダマすために使ったりできそうなんですが、どうでしょうか。

既存ひみつ道具が意外な使われ方をすると喜ぶドラえもんファンは自分以外にもけっこういると思うので、映画で実現してもらえたらいいんですけどねえ。

 

 

 

といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。

 

 

 

 

 

タケコプターで見にいこう!●

今週は瀬戸内海国立公園タケコプターでお散歩。

「鳴門の渦潮」が見れる場所としてお馴染みのところですね。

 

 

なお、徳島県テレビ朝日系列のテレビ局がないため、

お隣の瀬戸内海放送などを通してでなければ『ドラえもん』が見ることができないらしいです。

 

インターネットをいろいろ巡回していたら、

「かつては四国放送で『ドラえもん』を放送していたけど1997年頃に打ち切られた」という情報を知ったのですが、これってまじですか?

 

 

 

 

 

■次回予告■

次回の放送は5月22日。

「注文の多い人形あそび」「かわいい石ころの話」の2本をお送りします。

 

前回の感想:ドラえもん感想(ハワイがやってくる&母の日は終わらない)

次回の感想:ドラえもん感想(注文の多い人形あそび&かわいい石ころの話

 

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*1:2012年3月9日放送時の『おそだアメ』ではこのビジュアルでした