2021年2月28日放送分 ネタバレ注意!
ドラドラ兄妹げんか(アニメオリジナル)
ドラミちゃんが楽しみにしていたプレミアムメロンパンを知らずに食べてしまったドラえもん。
ここでメロンパンを食べたドラえもんが、素直に謝っていればまだ何とかなったかもしれないのに、
ドラえもんも「たかがメロンパンでなんだ!」と無駄に意地を張ってしまったせいで、完全なる兄妹げんかへと発展してしまうのでした。
1時間も並んで手に入れたプレミアムメロンパンをドラえもんに食べられてしまった、
ドラミちゃんのくやしい気持ちはよーくわかります。
正直なところをいうと、
「食べられたメロンパンくらい、ひみつ道具さえあれば何とかなるやろ」と思ったりもしましたが、
今のドラミちゃんにとっては、食べられたメロンパンよりもドラえもんの謝らない姿勢が許せなかったのでしょう。
ただ、ドラえもん世界における「部屋に黙って置いておいたもの」は、
だいたいのび太くんやドラえもんなどによって食べられるor使われてしまう運命にあるので、
「そんな大事なものを部屋に置いておいたドラミが悪い!」くらいの訴えは通りそうではある。
『ドラえもん』の世界は、この現実世界と違い、
人のものを勝手に食べてしまういやしんぼが本当に多い世界なので、
みなさんも自分の食べたいものは、食べる直前まで四次元ポケットの中にしまっておくなり、
『バリヤーポイント』などのひみつ道具を使うなりして、大事な食べものを外敵から守っておかないと、今回のドラミちゃんのような目にあってしまいますよ。
でも、ドラえもんも部屋にメロンパンが置いてあったら、
「あ、これは妹が買ってきたやつかもしれないから食べないでおこう」くらいの知恵は働かせてもらいたかった。
ドラえもんだって、自分の大事などら焼きが食べられた時に
「たかがどら焼きでなんだ!」「そんな大事などら焼きを部屋に置いておくのが悪い!」みたいなことを言われたらとんでもなく怒りだしそうなので、
部屋に「身に覚えのない食べ物」が置いてあった時はまず食べないでおくべきだし、
それでもうっかり人のものを食べちゃった時は、やっぱり素直に謝っておいたほうがいいと思います。
妹を大切にしてくれないドラえもんに失望したドラミちゃんは、
ドラえもんをジャイアンのような「妹思いのお兄ちゃん」にしようと、『ツメアカせん茶』をつかった性格改変を試みる。
性格を変えたい相手に『ツメアカせん茶』を飲ませれば、
事前に『ツメアカせん茶』の茶筒を握らせておいた相手そっくりの性格になるとのことで、
何も知らずにジャイアンの握った茶筒のお茶を飲んだドラえもんは、確かにジャイアンそっくりの妹思いな性格に変わっていた。
でも、ドラえもんが妹思いの性格になったと同時に、
やたら野蛮な性格に変わっていたのは、ドラミちゃん的にはオーケーなんだろうか?
妹の苦手なゴキブリを退治しようとして、部屋の中で暴れ倒すドラえもんを見た直後でも、
「たけしさんはやっぱりいいお兄ちゃんね」「妹思いで素敵じゃない」と言っていたので、いちおうドラミちゃんにとっては、ああいうお兄ちゃんが理想のタイプのようだ。
妹のためなら他人に危害を加えてもかまわないようなお兄ちゃんって、自分だったらすごく嫌だぞ。
ドラミちゃん、実は重度のシスコンだったりするんじゃないのか?
妹のプレミアムメロンパンを食べてしまったドラえもんと、
「プレミアムメロンパン」とまちがえてブロッコリーメロンパンを買ってきてしまったジャイアンが、
お店に残っていたラスト1個のプレミアムメロンパンをかけて、争い始めた!
『ツメアカせん茶』の効果でほぼ同じ性格同士となった、ドラえもんとジャイアン。
「永遠に借りておくだけだ!」「おれ様のものはおれ様のもの」と毎度おなじみの名言を交わしながら、火花をバチバチを散らす、非常に緊迫した状況である。
そして、そんな緊迫した状況の中でも、
ドラミちゃんは「お兄ちゃん、私のために~」と、ひとりで勝手に惚気ていた。
のび太くんも言っていたけど、本当にそんなこと言ってる場合じゃないぞ!
こうして始まった、妹思いのお兄ちゃん同士の死闘は、
「ジャイ子は絵がうまい!」「ドラミは一万馬力!」などといった、自分の妹の豆知識を言い合いながら戦う独自のスタイルでおこなわれていた。
2人がやってること自体はプロレスの真似ごとみたいな感じになってるけど、
「自分がどんなに優勢であろうと、自らの持つ妹の豆知識が尽きたらその時点で負け」みたいな特別ルールもあったりしそうだ。
どんなにボコボコにされようが、妹への愛情が尽きない限りは負けることのないバトル。
妹思いのお兄ちゃん同士が戦うには、まさにうってつけな勝負方法だ!
でも、戦っている本人たち以外にとっては、本当にどうでもいい勝負だったので、
はじめのうちは彼らの周りに集っていたギャラリーも興ざめしたのかあっという間に帰宅してしまい、
最終的には、ジャイ子とドラミちゃんの「いい加減にしなさーい!」発言と、
体を張って『ツメアカせん茶』を飲ませてくれたのび太くんの勇気のおかげで、この対決はドローとなった。
1つしかないプレミアムメロンパンも、仲良く5人で分け合ってノーサイドだ!
これで、ドラドラ兄妹げんかも治まった・・・と思いきや、
ドラえもんがドラミちゃんの食い意地を不用意にいじったせいで、またしても兄弟げんかが発生する結果に。
もう、つきあいきれん!
今回は傍観者ポジションに徹していたのび太くんも、この兄妹げんかにはほとほと呆れているようでしたが、
のび太くんも先週のお話みたいにタイムマシンで妹をつくったら、今回の騒動に対する考え方もいろいろ変わってくるかもしれんぞ。
『ママのダイヤを盗み出せ』の頃の野比玉子さん(7歳)を「妹」として連れてくれば、
ほどよく大変な思いができそうなので、いっぺんやってみることをおススメします。
といったところで、一本目の感想はここまで。
しあわせのお星さま(コミックス18巻収録)
自らのぐうたら行為の言い訳として、
「地球は昼間が長すぎる」「地球は自分にとって住みにくい星だ」と屁理屈をこねていたのび太くんのために、
ドラえもんは、太陽のまわりにある小惑星を「のび太くんのご希望通りの星」に作りかえることを提案するのですが・・・。
「寒いから外に出たくない理由」を母なる星・地球のせいにするのは、流石のび太くんといったところである。
でも、ドラえもんから、
「じゃあ、オーダーメイドで好みに合わせた星を作ってやるよ」と言われるのは想定外だったようで、
原作では驚きのあまり、のび太くんの首が布団からグイーンと伸びていたところが、この回で個人的に好きなシーンだったりします。
今回のアニメでも、そのシーンが再現されるんじゃないか?と期待していましたが、
あまりにも人外すぎる動きはNGだったようで、のび太くんの反応もいたって普通のリアクションにとどまっておりました。残念!
適当に見つけた小惑星を、自分好みの星に作り替えていくのび太くんとドラえもん。
のび太くんが後ろからホースを踏んでドラえもんの顔に水をぶっかける古典的なイタズラも交えつつ、
小惑星の開拓は和やかな雰囲気で進んでいきます。
それにしても『ドラえもん』でのび太くん達が自分たちの住みよい場所をつくる時は、毎回「野比家の水道」を水源にしている気がする。
今回のように星1個ぶんの水源をまかなったら、水道代がえらいことになっちゃいそうだけど、大丈夫なんだろうか?
『どこでも蛇口』をつかえば、わざわざ家からホースを引っ張ってくる必要もないので、そっちのほうがラクな気もするぞ。
のび太くんの作り上げた星(以下、「のび太星(仮)」表記)は引力が小さいため、
『のび太の宇宙開拓史』のコーヤコーヤ星といい、
引力の小さい星がたびたび出てくるのは『ドラえもん』あるあるのひとつだ!
地球と同じ進化をたどっているのび太星(仮)では、もちろん恐竜も誕生する。
しかし、去年のドラえもん映画『のび太の新恐竜』を見たせいもあって、
この恐竜たちもそのうち絶滅しちゃうんだろうなあといった、悲しい気持ちにもなってしまう。
恐竜たちの背後に映る「はじめ人間ギャートルズ」みたいな噴火をしている山は、この星の生態系に多大な影響を及ぼしそうだ。
でも、後述のオチの通りだとすれば、
この「のび太星(仮)」でも、ふたごの恐竜やキムタク声のタイムパトロールがやってきて、何やかんやで恐竜は絶滅してないってことになっているかもしれないぞ。
のび太くんは、すぐに夜になってしまう「のび太星(仮)」のことをたいそう気に入っていたようですが、
大人になったら、「一日」は早く終わるよりむしろもっと遅く終わってほしいと思う人のほうが圧倒的に多くなりそうな気がします。
「のび太星(仮)」はすぐに夜になるということは、朝だってすぐにやってくるということでもあってですね・・・。
引力も小さい上に、一日が早く終わってくれる、非常にのび太くん好みの星になったわけですが、
けっきょくは「早く夜にならないかなあ」「夢の中でしあわせのお星さまを探すよ」と、地球ののび太くんと全く変わらない発言をしていたのでした。
あんなことを言っているようでは、
「のび太星(仮)」に住むのび太くん(ドラえもん)もそのうち、自分好みの星をつくろう!とか言い出して、
地球ののび太くんと同様に、「のび太星(仮)」みたいな新しい星を生み出していそうな気がする。
自分たちは生命を作り上げた側だと思っていたら、じつは作られている側であった。
マトリョーシカみたいな話でもあり、ちょっぴりホラーなお話でもあり、SF(すこし・ふしぎ)なお話だ!
我々人類だって、本当はどこかの宇宙人によって作られた存在なのかもしれないぞ・・・。
あと、引力が小さい星に住んでいる小さい人は、地球人よりも声が高くなるんですね。
はじめて知りました。
のび太くんのぐうたら癖は、母なる星・地球が悪いのではなく、
やはり自分自身に問題があったということがしっかり判明したところで、今週のドラえもん感想は以上です。
それにしても今回のお話は、「宇宙に小っちゃい人たちのいる星が生まれた」というお話だったので、
本来だったらこのお話は、公開が延期になってしまった『のび太の宇宙小戦争2021』の宣伝を兼ねたエピソードになるはずだったのかもしれません。
『ドラえもん』のアニメ制作は数カ月前から取り掛かっていると思うので、おそらくそうなんじゃないかと自分はニラんでいるのですが・・・。
●映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021 リトルな世界●
今週はポップコーン(食品サンプル)で「リトルな入道雲」を制作。
このコーナーに「食品サンプル」が帰ってきたぞ!(1月30日の放送分以来、約4週間ぶり)
■次回予告■
次回の放送は3月6日。
「精霊よびだしうでわ」「もはん手紙ペン」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(オコノミボックスで冬キャンプ&弟をつくろう)