<第8話 一週間限定無料公開中>
今週から「アイドールズ」は、
真っ赤なペラペラの服を着て、他のメンバーをナスビで叩きながら歌うイロモノアカペラアイドルとして生まれ変わりました。
クイーンレコードからのメジャーデビューによって、
これまでずっと売れ残っていたライブチケットも、2万円で転売がされてしまうほどの大人気に。
当初はイロモノ路線に乗り気では無かったあいなも、
バックハンドでナスの素振りの練習をするなど、「イロモノアカペラアイドルとしての自分」を模索し始めてくれたようです。
アイドールズのみなさんは、
とくに「自分たちの目指すアイドル像」を持っていなかったので、今回のメジャーデビューの誘いを気楽に応じたようですが、
富と名声のためだけに、自分のやりたい方向ではないアイドルをずっと演じ続けるのはけっこう大変なことだと思う。
誰かの言いなりになり続けて、ありのままの自分を出せないアイドル活動は、
最初は楽しくやれたとしても、そのうちしんどくなってノイローゼになってしまいそうだ。
なんの才能もない人が、きびしい芸能界を生き抜くには、
「このアイドル活動はお金のためにやってる」と、完全に割り切れないようじゃダメなんでしょうなあ。
そういう「自らの考え方の割り切り」は、アイドールズの中だとしおりさんが一番ウマくやれそう。
逆にあいなさんは、自分の理想と現実に押しつぶされてしまい、芸能活動休止に陥ってしまいそうだから心配だ。
そんなアイドールズの急な方向転換を心配したのか、
第1話からその存在が語られていた「アイドールズの古参ファン3人」が、イロモノアイドル路線転向への抗議をする記者会見をおこなっていた。
なぜか、インターネットで生放送!
記者会見の会場も、なぜか「日本記者クラス」だ!
古参ファンが「わたしたちは!(せーの)、アイドールズの古参ファン!」と声を合わせていたところは、
『アメトーーク!』のオープニングっぽくて、ちょっと面白かったです。
最初に見た時は「無名アイドルの運営への抗議に『日本記者クラブ』を使えるのか!?」とびっくりしたけど、
あみの発言をよく聞いてみたら、古参ファンたちが会見をおこなっていた場所は「日本記者クラブ」ではなく「日本記者クラス」だった。
どこなんだ、そこは?
「日本記者クラブ」は日本の国内外の要人が会見を開いたりするような場所だけど、
「日本記者クラス」も、もしかしたらそれくらいスゴイ場所なんだろうか?
世間一般からしたらどうでもいいような会見なのに、
記者会見会場にはマスコミがそれなりの人数集まってるっぽかったので、
古参ファン3人は、ああ見えて社会的に影響力のある人物だったりするのかもしれん。
アイドールズの活動が難しくなった時は、あの人たちが金銭的に援助してくれるかもしれないぞ。
そういえば、あの人たちはアイドールズの古参ファンだけど、
サルバトーレ玉井と同様に、3Dモデルをつくってもらえないんですね。
サルバトーレ玉井は、古参ファンと同レベルだった・・・?
自分たちのことを心の底から心配し、
記者会見まで開いてくれた古参ファンの姿に何か思うものを感じたのか、
「わたしたち、イロモノアカペラアイドルにはなれません」と、クイーンレコードからのデビューを断ったあいな。
しおりさんは内心ちょっと怒ってるような気もしたけど、他のみんなもあいなの意思を尊重してくれたようです。
しかし、アイドールズのメジャーデビュー辞退で、
せっかく完売していたライブチケットも97枚のキャンセルが出てしまい、状況はまた最初からに。
さらに、今回のメジャーデビューのドタキャンは、
大手レコード会社・クイーンレコードやサルバトーレ玉井の顔に泥をたっぷり塗る形となってしまったので、
今頃その両者が圧力をかけて、音楽業界全体に「これから一生あいつらを使うな」といった恐怖の通達が行き渡っていてもおかしくはない上に、
古参ファンたちが会見内で「洗脳」というワードを過剰に使っていたせいで、
今までアイドールズを知らなかった世間の人たちがあの会見を見たことで、アイドールズに対してかなりのマイナスイメージを持ってしまいそうなのがつらい。
アイドールズの「トップアイドルへの道」は、前回までは本当に順風満帆だったのに、
今回の騒動によって、第1話の頃に歩んでいた道よりも100倍くらい険しい道と化してしまった。
これからのアイドールズが歩まないといけない「トップアイドルの道」は、
スーパーマリオとかでよく見るトゲトゲとかが生えてそうです。
自分たちはスターになりたいのに、スター(無敵)を取らないと歩めないような道になってしまったのはなんとも皮肉な話だ!