出版社:小学館
発行日:2020年12月1日
価格:2112円(税込)
全84頁
藤子・F・不二雄先生の誕生日である12月1日に発売された、
全国1億8000万ののび太くんファンのためにお送りする、スペシャルなてれびくん増刊号。
それが『のび太くん』だ!
ページを開くと、まず目に入ってくるのが、
てれびくん編集部からの「(前略)そう、のび太こそ、等身大のヒーローなのだ!」というすばらしいお言葉。
これまでに数々のTVヒーローを送り出してきた『てれびくん』だけに、その発言にも説得力があります。
のび太くんは、あの『てれびくん』も認めたヒーローだった・・・!?
増刊号の内容も、
「のび太くんの人となりやキャラクター」をわかりやすくまとめた特集が掲載されており、
ドラえもんのことをあまり知らないお子さんでも、
増刊号を読みながら「のび太くん」がどういう人物なのかを楽しく学べる一冊となっていたのが良かったですね。
デジタル彩色による、
「ぼくよりダメなやつがきた」「ドラえもんに休日を!」「歯みがきでつよくなろう」のカラー再掲に加え、
「のび太くんは知力が無い!」「のび太くんは体力・行動力もない!」などの、
世間の人たちが抱きがちなのび太くんのマイナスイメージをあえて切り出してから、
次のページで、
「ひみつ道具の使い方など、いざという時のひらめきは天才的!」「得意なことはとことん得意!自立心旺盛な男!」と褒めたたえるといった、
先にのび太くんの短所を出して、その後に長所をひたすら持ち上げまくるスタイルの特集記事を読めば、
きっと読者の子供たちものび太くんの素晴らしさに気づいてくれることでしょう。
そして自分もこの本を読んで、
「もしかしたら、のび太くんってかなり偉大な男なんじゃないか?」とちょっぴり思い込んでしまうような場面もありました。
やはり、雑誌のプロの人たちがつくる特集記事はすごいです。
さすがプロだ・・・ちがうなあ。
そんなのび太くん特集記事のほかに、
『ドラえもん』初代担当編集を務めた河井常𠮷さんのインタビューも掲載されておりまして、
こちらもドラえもんファンにとっては必見の内容なんじゃないかと。
あの「出た!」の予告ページの編集者さん側からのエピソードは初めて知った気がします。
新連載予告を見た先輩から「次回作のタイトルが書いてないじゃないか!」と叱られてしまったお話、
今となっては微笑ましいお話に・・・なるのかな?
そんなのび太くん情報が満載だった増刊雑誌『のび太くん』ですが、
価格やボリューム的にも、この雑誌はどちらかといえば「付録」がメインの本だったと思います。
【関連リンク】
その豪華7大付録の詳細は公式側がしっかりとまとめてくれていたので、気になる方はそちらのほうをご覧ください。
付録も値段の中に含まれているとはいえ、もったいなくてこういうの開けられないタイプなんですよね・・・。
でも、こういう写真を見ると、付録を開封したくなってしまう気持ちもあります。
やっぱり、そのうち開けたくなった時に開けましょうかね。おしまい。
【おまけの話題】
のび太くんが主役の雑誌でドラえもんの誕生年を値段にしているの、なんか腑に落ちんぞ pic.twitter.com/0iD7aaNZS4
— koukousei(美山田精一)@スパムじゃないよ (@koukousei) 2020年12月1日
『のび太くん』の価格が2112円問題。
この手の雑誌の適正価格がわからないので「もしかしたらドラ誕生年だとか言って、値段をふっかけているのでは?」という疑念もあります。
どうせならのび太くんの誕生日にひっかけて、値段を87円にしてくれたらよかったのに。(暴論)
このアオリ文句、好き。