2020年11月28日放送分 ネタバレ注意!
半分おでかけ雲(ドラえもんプラス1巻収録)
この日の予告でジャイアンが「紅葉を見にいこうよう(紅葉)」と豪快な紅葉ダジャレを飛ばしていた1本目。
お話のほうも、予告のダジャレ通り、
のび太くんがジャイアン達から「紅葉を見にいこう」と誘われるわけですが、
ママから「遊びに行くなら宿題をやってからいきなさい」と言われてしまった上に、部屋の外で見張られているせいで身動きが取れなくなってしまった。
のび太くんは『半分おでかけ雲製造機』でお出かけ用の雲を作り、ママにないしょで紅葉を見にいこうとするのですが・・・。
のび太くんは『半分おでかけ雲』で上半身だけおでかけをして、
部屋にママがやってきた時は見張り役のドラえもんに合図をしてもらい、その時だけ部屋に戻る・・・という作戦をとっていましたが、ぶっちゃけ回りくどい気がするぞ。
話の都合とはいえ、部屋で勉強をしているフリをしてママをごまかしたいのなら、
『立体コピー紙』や『そんざいかん』でニセモノののび太くんを置いておくなり、
『コピーロボット』や『分身ハンマー』で自分の分身をつくっておいたほうが手っ取り早そうな気がするんですがねえ。
「下半身は家にいるけど、上半身だけ外出したい」という状況もかなり特殊だし、
この道具がてんコミ未収録になっちゃった理由も、もしかしたらそこにあるのかもしれない。
どういう時に使えばいいのかよくわからない道具は、やっぱり扱いづらいです。
今回のアニメの内容はほぼ原作どおりだったけど、
できることなら、アニメオリジナルで『半分おでかけ雲』の新しい使い方を提案してもらいたかった。
そもそも、ジャイアン達も「宿題ならもう学校でやっちゃった」って言ってたくらいだし、
今日の宿題は集中してやっていれば、割と早く終わるような内容だったのかもしれないぞ。
たまには道具に頼らずに宿題を終わらせて、ママを喜ばせてあげたらどうでしょうかね。(真面目)
雲に乗ってやってきたのび太くんと一緒に、紅葉の名所「もみじが丘公園」ではしゃぎ倒すジャイアン達。
上半身側の雲の中にもぐれば、家の冷蔵庫にある缶ジュースを持ち出すこともできるぞ!
なるほど、家から何か「モノ」を持っていきたい時には『半分おでかけ雲』は便利かもしれない。
でも、それくらいなら『どこでもドア』でも出来そうだしなあ・・・。
しかし、冷蔵庫の缶ジュースの本数が減っていることに気づいたママによって全てを感づかれてしまい、
『半分おでかけ雲』の下半身側の雲を、窓から外に捨てられてしまった。
「のび太のママが窓から不要になったものを捨ててしまう行為」は、数多くある「ドラえもんあるある」の中のひとつとされています。
風に乗って流されていく、『半分おでかけ雲』の下半身側の雲。
そして「下半身側の雲が家にある」と思い込んだまま、上半身の雲に潜り込んだのび太くんはもみじが丘公園近くの池に落下。
全身ずぶ濡れになってしまうのでした。
「もみじが丘公園」ってはじめて聞く場所だったけど、意外とのび太くんの家から近い所にあったんですね。
あんな近くに紅葉の名所があるとは知らなかったぞ。
でも、あんな紅葉の名所があっても、来年の今ごろ再び行くことはおそらく無いんでしょうね。
それがアニメの都合ってやつです。
11月の夕方はけっこう気温も下がるので、
池に落ちて全身ずぶ濡れになったのび太くんは相当寒い思いをしたことでしょう。
しかも、この後ののび太くんは、
「宿題をやらずに逃げ出した罪で、ママから説教を受けてしまう未来」がほぼ確定している。
寒い思いをした後に、ママから死ぬほど怒られるの、精神的に相当キツそうだ。
やっぱり、素直に宿題をやってから遊びに行ったほうがよかったんじゃないかと。
学業よりも秋の紅葉狩りを優先してしまったのび太くんにホンのちょっとだけ同情しつつ、1本目のお話はおしまいです。
●ドラドラニュース●
この日の放送で『のび太の宇宙小戦争2021』の最新映像が紹介されました。
といっても、ネットで公開されているやつとほとんど一緒です。
36年ぶりに再アニメ化すると、パピの顔もこんなに変わるんだね!(ドラえもん)
自分が『宇宙小戦争2021』特報を見た時の感想 → 2021年の映画ドラえもんは『のび太の宇宙小戦争2021』に決まりました。
最強!ロボットペーパー(コミックス11巻収録)
学校の教室で紙相撲遊びに真剣に取り組む、ジャイアンとスネ夫!
本編に入る前に、まずは紙相撲を知らないテレビの前のちびっ子のために、紙相撲のやり方とルールについて軽く触れられていました。
そうか、今の時代だと紙相撲をやったことがない子供がいてもおかしくないのか。
今の紙相撲をやらない子供たちって、いったい何で遊んでいるんでしょうかね。
そう考えると、今の時代に紅葉を見にいったり紙相撲に興じるジャイアン達は「遊び」に対してかなりアクティブな子供である。
昔とくらべて娯楽の数は多くなったものの、今の子供たちは遊ぶことに消極的になっているのかもしれない。
みんなもジャイアンやスネ夫達を見習って、もっと全力で「遊び」に励んでくれたらうれしいぞ。
ジャイアン達との紙相撲で全敗したのがくやしかったのび太くんは、もっと強い紙相撲力士をつくるためにドラえもんに相談。
「ドラえもん、紙!」と言いながら部屋に乗り込んできたのび太くんに対し、
ドラえもんがトイレットペーパーの紙を渡してくる一連のノリつっこみコントのくだりも、今回しっかりとアニメ化されていました。
ここの流れは本当に素晴らしいので、原作を読んでいない方は是非一度チェックしてみてください。
普通のマンガだと、
「紙相撲でうまく勝つためのコツ」みたいなものを教わって、ひたすら特訓パートに進んでいるところですが、
その形に切り抜けば本物そっくりの力で動く『ロボットペーパー』で紙相撲の力士をつくって、
史上最強の紙相撲力士を生み出しちゃおうとするところが、いかにも『ドラえもん』らしい。
まじめに知識を学んで特訓した結果、みんなをギャフンといわせるみたいな展開は「ドラえもんの学習シリーズ」とかでやること!
未来の道具をつかってラクして勝つのが、『ドラえもん』の流儀だ!
スネ夫達に紙相撲の再戦を申し込むために、紙工作で様々なものを作っていくのび太くん。
その場の状況に応じて、
「庭の雑草をたべてくれるヤギ」「家を掃除してくれるルンバ」
「お留守番をしてくれるライオン」「移動用の自動車・ジェット機」などを紙一枚から生み出していましたが、
のび太くんがこんなにも紙工作がうまいのは、なんかちょっとイメージと違う気がする。
いつもののび太くんだったら、
「紙一枚からルンバの模型」なんて絶対作れなさそうなのに。
のび太くんが『ロボットペーパー』で紙工作をしようとしても、
工作がヘタすぎて何か違うモノを生み出してしまうのが、よりのび太くんっぽい気がするけど、これは一体どういうことなのか。
ただ、原作ののび太くんもこの時だけは紙工作がうまくなっていたので、
おそらくこの回限定で、急激にのび太くんの「紙工作の才能」が開花しちゃったんだと思います。
この回限定で開花した才能は、この回が終わったらすぐにしぼむぞ!
あと、原作ではしずかちゃんの家でお留守番するのは「紙工作の大型犬」だったハズですが、
今回のアニメだとライオンがしずかちゃんの家のお留守番をすることになっていたのは、やっぱり「大げさなもののほうが面白い」という発想からだろうか?
たしかに、犬が留守番してるよりもライオンが家で留守番していたほうがずっと面白いのは確かです。
のび太くんも「オスのライオン」なんて難しい紙工作のお題を、よく作れたもんだ。
こうして実現した、念願の紙相撲の再戦では、
自信があり過ぎた故に「めんどくさいから3人一度にお相手しよう」と、のび太くんが完全なる舐めプレイで戦うことを宣言。
まあ、本物のおすもうさんと同じ力が出せる紙相撲力士なら、どんなにやっても負けるハズがないんですけどね。
実際の取り組みでも、のび太くんの紙相撲力士が連戦連勝を収めていました。
でも、こんな紙相撲、やってて楽しいのかね?
そして、紙相撲で全く勝てないことにカンシャクを起こしたジャイアンがのび太の紙相撲力士を破り捨てようとしますが、まったく譲らず。
それどころか、ジャイアンを体ごとスネ夫の庭の池に投げ飛ばしてしまった。
紙相撲力士の完全勝利である。
そんなわけでジャイアンは、
人類史上初めてとなる「紙相撲の力士に負けた男」になったわけですが、
いやまさか、1本目のお話につづいて、2本目も池ポチャエンドになるとは思いませんでした。
2本続けてオチが「池に落ちて終わる」なんて回、アニメドラえもん40年の歴史でも初なんじゃないだろうか。
登場人物を池に落とすと、なんとなくオチがついた感じになるのもふしぎだ。
ダジャレ的に「(池への)落ち」と「(物語の)オチ」がかかっているわけでもなさそうだし、やっぱりSF(すこし・ふしぎ)な現象ですね。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。
■次回予告■
次回の放送は12月5日。
「バカ売れ!?週刊のび太」「風船がとどけた手紙」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(スパイ衛星でさぐれ&ややこしい?うちでの小づち)
次回の感想:ドラえもん感想(バカ売れ!?週刊のび太&風船がとどけた手紙)


