2020年2月8日放送分 ネタバレ注意!
大むかし漂流記(コミックス17巻収録)
海から何十キロも離れているうら山で魚の化石を見つけたことにより、
「魚はもともと陸の生き物だった!今の魚が海にいるのは海水浴で海に行ったら気持ちよくてそのまま住み着いたから!」と妄言を吐き始めたのび太くん。
こののび太くんの勘違いに気づかせるべく、
ドラえもんは『タイムマシン』で、まだ海だった頃の1億年前の日本に行かせてあげたのですが・・・。
このお話は、1億年前の世界を舞台に、
古代の生物たちも巻き込んだ、スリラー映画の要素も含めた一作になっています。
アニメスタッフさん的には
「『のび太の新恐竜』公開まであと1か月を切ったし、映画の舞台となる”白亜紀の日本”要素の絡んだ回を放送したい」という気持ちも、あったのかもしれません。
先日発売された「のび太の新恐竜発掘BOOK」によると、
どうやら『新恐竜』にアーケロンも登場するらしいので、やっぱりそこ繋がりなんだろうか?
それにしても、古代生物の知識も持ち合わせているはずなのに、
今回ののび太くんの言っていた「海に住み着いたから理論」を思いつける藤子F先生はやっぱりすごい。
普通の人だったら、学んだことが邪魔をしてこんな突飛な理論も浮かんでこなかったと思う。
「古代の巨大ガメの甲羅を小島に見立てる」という発想も、かなりのロマンを感じます。
こういう柔軟な発想があったからこそ、数多くの作品を生み出せたんだろうなあと考えてみたり。
あと、のび太くんは、
「今の日本のある場所が昔は海だった」ということをまったく知らなかったのに、
「図鑑でみたことある。プロガノケリスやアーケロンとか・・・。」と、古代のカメ知識は意外と豊富だったところが、ちょっとおもしろかったです。
あきらかに知識が偏っている!
のび太くんは自分が興味を持ったことはすぐ覚えられるのに、
そんなに興味のない情報はすぐに忘れちゃうタイプだと見ました。
四次元ポケットの整理をしていたせいで、
不運なことに、この時のドラえもんは『タイムベルト』くらいしか使えるひみつ道具の持ち合わせがなかったらしい。
せめて『タイム電話』くらい持ち合わせていれば、救助を呼ぶこともできそうだったのに、
これはのび太くんの見守り役として、非常に不甲斐ないとしか言いようがない。
でも、ここでひみつ道具をいっぱい持っていたら、
すぐに亀の甲羅から脱出できて話が成立しなさそうなので、まあ、しょうがないっちゃあしょうがないんですよねえ。
今回の「ひみつ道具を持っていない展開」は、
その後の『大長編ドラえもんシリーズ』で多く見受けられる「ひみつ道具縛り」のはしりともいえましょう。
藤子F先生が「あんまりひみつ道具があると話が成り立たなくなる」ことに気づいたの、一体いつくらいからなんだろう?
あと、今回のアニメ見てて気づいたんですが、
『タイムベルト』って、いちおう防水仕様にはなってるんですね。
空間移動はできないし、
2017年公開の映画『のび太の南極カチコチ大冒険』にて、じつは電池式だったことが判明したりと、
あくまで自分の中では「タイムマシンの下位置換」というイメージがあったので、水に浸かっても壊れないのが、なんだか意外だった。
でも、よく考えてみたら
『タイムベルト』も未来の道具なんだし、防水仕様なんて当たり前に施されているハズ。
今回の「大むかし漂流記」を見たことで、
どうやら自分は、無意識に『タイムベルト』のことを下に見ていたという事実に気づかされてしまいました。
ごめんよ、タイムベルト。
そんなタイムベルトに対するこれまでのイメージを猛省しつつ、2本目の感想につづきます。
●今週のLINEアイキャッチ●
ドラミちゃんとしずかちゃんが、
テレビの前の男性視聴者にバレンタインデーのチョコレートをプレゼントしてくれた!・・・ように見える一本でした。
後ろのカレンダーの日付も、ちゃんと2020年のものになっているのも細かいですね。
ロボット雪だるま(ドラえもんプラス6巻収録)
2本目はのび太くんが「雪だるま」をつくるお話!
寒がってひたすらコタツでぬくぬくしているドラえもんの姿がかわいいです。
のび太くんのほうも、上半身はセーターに手袋、マフラーと冬の格好をしているのに、
下半身はあいかわらずの半ズボンスタイルを貫いていた。さむくないんだろうか?
誕生50周年をむかえても、
未だに「少年漫画の主人公=半ズボン」のイメージを崩そうとしないのび太くんはえらい!
ジャイアンのつくった雪だるまよりも、もっと大きい雪だるまを作りたかったのび太くんは、
『ロボットのもと』で小さな雪だるまロボットをつくり、その雪だるまロボットに大きな雪だるまをつくらせていくことに。
雪だるまロボットの体じたいは小さいけれど、パワーはじゅうぶんにあるぞ!
「頭に大きめのバケツを被せる」という原作にはなかったチャームポイントも取り入れたことで、キャラクター性も大幅にアップだ。
雪だるまに「雪だるま」をつくらせるというシチュエーションも、想像するとなかなかシュールな気持ちになってきますね。
さらに完成したドラえもん雪だるまにも『ロボットのもと』をとりつけて、
雪だるまを壊そうとしていたジャイアン達をやっつけることもできたのですが、
ドラえもん雪だるまに取り付けていた『ロボットのもと』が壊れていたせいで、のび太くん達にいきなり反抗してきた!
ドラえもん曰く、
壊れた『ロボットのもと』をつけてしまうと、あばれんぼうのロボットになってしまうとのことだったんですが、
そんな危ないものをポケットにしまわず、床に投げ捨てて放置していたドラえもんはいかがなものだろうか?
でも、まさか本人も、あの壊れた『ロボットのもと』が持ち出されて使われるとは夢にも思ってなかったんでしょうなあ。
現在公開中の話題の映画『AI崩壊』って、ニュアンス的にはだいたいこういう感じの内容だったりするんだろうか?
『ロボットのもと』にも、おそらくAIは組み込まれているでしょうし。(多分ちがう)
原作だと、元ネタとなった人物(ロボ?)の特徴が反映されたのか
自分からこたつに入ったせいで勝手に溶けてなくなるという情けない最期を見せていたドラえもん雪だるまですが、
今回のアニメでは自分の体が溶けないよう、
温かい食べ物を避けたり、ストーブを消したりするなど、しっかりと用心していた。
うーむ。 この雪だるまロボット、原作の雪だるまロボットよりも頭がいいぞ・・・。
そんな知恵者であるドラえもん雪だるまロボットに立ち向かったのが、
のび太くんが最初に作っていた小さいほうの「雪だるまロボット」であった。
自分の生みの親であるのび太くんのピンチを救うため、
雪だるまロボットは自らの身を挺して、ドラえもん雪だるまロボットにこたつをかぶせにいく!
さらに部屋を密封状態にしたうえでの「ストーブの熱気を直接浴びせ攻撃」によって、ドラえもん雪だるまロボットはあえなく溶け死んでしまいましたが、
その代償で、果敢に戦った雪だるまロボットもいっしょに溶けてなくなってしまった。
窓の外で、雪だるまロボットの死を悲しむしずかちゃん。
この『のび太の海底鬼岩城』をバギーちゃんを彷彿とさせる終わり方に、見ていた自分もちょっと涙腺が緩みそうになってしまった。
窓を開けることができず、雪だるまロボットが溶けていく姿を見るしかできなかったしずかちゃんは、さぞ辛かったことでしょう。
雪だるまロボットは喋ることができないので、
「あの場面で雪だるまロボットが何を思っていたのか」を視聴者の想像に任せていたところもよかったですね。
再来年の映画ドラえもんの内容も、チビ雪だるまがのび太くん達と人類の未来を救うみたいな話にしましょうよ。(何も考えてない発言)
そんなわけで、今週のドラえもん感想はここまでです。
●スネ夫としげおの君も今日から恐竜博士●
今週は「成長期のティラノサウルスは1日2キロ太る」という豆知識が。
ティラノサウルスの寿命って30年くらいしかないんですねえ。(関心が別方向にそれる)
このコーナー解説の薗田先生は「恐竜時代のカメ」を専門にしているそうなので、
今週の1本目のお話とかは、けっこう楽しんでみていそうな気がします。
あと、今回から「映画公開まであと4週!」のカウントダウンも始まりました。
■次回予告■
次回の放送は2月15日。
前回の感想:ドラえもん感想(アリガターヤ&ツチノコみつけた![再])
次回の感想:ドラえもん感想(立ちユメぼう&エスパースネ夫)