『のび太の宇宙英雄記』以来、
約4年ぶりにコロコロで映画ドラえもんの独占連載が帰ってきた!
というわけで、コロコロコミック10月号掲載のコミカライズ版『のび太の新恐竜』第1話の感想です。
初回は別冊ふろくとしての登場でした。
もちろんネタバレもたっぷりあるので、
映画を見るまで内容を知りたくないという人は、来年3月以降にこの記事を読んでください。
(ここからネタバレ)
今回の物語は、スネ夫の招待でのび太くん達が「大恐竜展」にやって来たところからはじまった!
「フタバサウルス」の展示を見たのび太くんがピー助のことを思い出したり、
ジャイアンにバカにされて「ボクの名前がつく『ノビサウルス』を見つけてやる!」とムキになったのび太くんが、
化石発掘体験のブースで見つけた「恐竜のタマゴの化石らしき物体」をタイムふろしきで時間を遡らせようとしたりなど、
今回の第1話では『のび太の恐竜』をリスぺクトしたような展開が続いていたのが、たいへん印象的でした。
今回の映画のタイトルが『のび太の新恐竜』とついているだけに、
『のび太の恐竜』のストーリーに新しい要素を加えつつ、また違った内容のストーリーに仕上げていったという感じなんでしょうか。
『のび太の恐竜』を知らない子供たちは純粋に新しい映画として楽しめて、
子どもの付き添いで映画館に来た親御さんたちは思わずニヤリとしちゃう、そんな仕掛けが冒頭からはじまっていく。
映画はお客さんの心をガッと掴んでいくことが大事だと考えると、これはなかなかにうまい演出ですよ。
来年の映画ドラえもんは、最初からクライマックスだ!
あとフタバスズキリュウって、今は『フタバサウルス』って言うんですね。
調べてみたら「フタバスズキリュウ」はあくまで和名であって、正式な学名だと「フタバサウルス・スズキイ」という名前になるらしい。
自分もあんまり恐竜には詳しくないので、間違っていたらすみません。
もしも自分が今回のコミカライズを読まずに映画鑑賞にのぞんでいたら、
あのシーンで確実に「えっ、ピー助ってフタバスズキリュウじゃないの!?」と戸惑っていたハズだ。
映画より先に、コミカライズを読んでおいてて本当によかったです。
でも仮に、このピー助改名のことを知らない人たちがいっぱいいるとしたら、
『のび太の新恐竜』上映中、あちこちから「えっ、ピー助ってフタバスズキリュウじゃないの!?」とザワつく声が聞こえたりもしそうだ。
フタバサウルスのくだりは、コミカライズ読んでない勢を簡単に特定できるいい判断材料になるかもしれないぞ。
まあ、フタバサウルスうんぬんは一旦忘れるとして、
肝心の「恐竜のタマゴの化石」のほうは、のび太くんのタイムふろしきを使った必死の孵化作業が実を結び、
双子の恐竜・キューとミューが無事に生まれたのでありました。
見た目はメスっぽいけど、やんちゃな性格のキューに対し、
ミューはどちらかといえばのんびり屋で運動もちょっと苦手という、のび太くんタイプな恐竜であった。
今年の映画でいうところの、ノビットのポジションだ。
『のび太の恐竜』のピー助の場合は一晩で生まれたのに対し、
一億年前の生物らしいキューとミューは孵化までに丸一日を要していた。
ピー助とくらべると、けっこうな難産だったのかもしれない。
なお、キューとミューの名前の由来ですが、
大方の予想した通り、やっぱり鳴き声からだった。
のび太くんがあのアニメに出てくる恐竜と出会ったら、確実に「イー」という名前をつけてくるに違いないぞ。
『宇宙完全大百科』でもキューとミューの種類を特定できなかったことから、
のび太くんは「自分の発掘した恐竜は新種の恐竜」だと完全に信じているようでしたが、どうも怪しい。
ドゥーガル・ディクソンの『新恐竜』よろしく、
キューとミューがこれまでの恐竜からほんのちょっとだけ進化した生物だったりするんじゃないかと、個人的にはニラんでいます。
これまでに確認できていない生物だったからこそ、
『宇宙完全大百科』も種を特定できなかったという理屈があっても不思議じゃありませんからね。
「のび太と竜の騎士」みたいに、映画の中盤から恐竜人みたいな新生物が出てくるパターンがあるかもしれないぞ。
こうして、のび太くんとドラえもんは、ジャイアン達に成長したキューとミューの姿を見せつけてやり、
憎きジャイアンから「お、お・・・、おそれいりました・・・。」の言葉を引き出させたところで、第1話は終わっていった。
とりあえずは、新しく出てきた道具「飼育用ジオラマセット」のおかげで、
ピー助の時のように、のび太のパパママやマスコミに恐竜を飼ってることがバレる心配はなさそうだけど、
ここからどうやって映画のような壮大なストーリーに繋げていくのかが、さっぱり予想がつかない。
『のび太の恐竜』リスぺクト展開をまだまだ続行して、
ドルマンスタインっぽい悪役を登場させたりするんだろうか?
でも、ドラえもんサイドもあの頃と違ってひみつ道具の種類もかなり増えたので、
従来のようなティラノサウルスを操る程度の攻撃だったら、すぐに反撃できちゃいそうだ。
とりあえずは、次号からの展開を見てみるほかないですね。
というわけで、今日はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。