2019年5月10日放送分 ネタバレ注意!
●[新]あなうめドラえもん●
日高大介氏監修による、今週から始まったオープニングクイズコーナー!
四角のマスの中に同じ文字を入れて言葉を完成させましょう。
今週の問題「か□□□き」で答えが「かたたたき」なのはすぐにわかったけど、シンキングタイムが異常に短かったせい(体感時間3秒)で答えるスキが全くなかった。
来週以降もシンキングタイムの短さは変わらないんだろうか?
令和一発目のドラえもんは、あの「イイナリキャップ」の回をアニメ化!
自分も「変ドラページ」でこのお話の存在を知ったクチなので、非常に思い出深い一作であります。
ジャイアンの飼い犬・ムクが空き地に捨てられているところを発見したドラえもんとのび太くん。
「ムクが自分の言うことをきかないから捨てた」というジャイアンの身勝手な理由に対し、ドラえもんは『イイナリキャップ』でムクを利口な犬にさせようとするのですが・・・。
『イイナリキャップ』の効果でしゃべれるようになったムク曰く、
どうもジャイアンは自分の飼い犬に対し、「ニャーゴと鳴け」「へそおどりをしろ」などのムチャクチャなしつけをしていたようだ。
で、当然のことながらそれらのことが出来なかったムクに愛想を尽かし、彼はムクを捨てたというワケですね。
うーん、この回のジャイアンは完全にド畜生でしかない。
『イイナリキャップ』を使うより、『ドロン葉』とか『たたりチンキ』あたりを使って懲らしめたほうがいいんじゃないかと思えるくらいにヒドい出来事である。
これだけヒドいと、べつにドラえもんが道具を使わずとも、ジャイアンのママに言いつけてしまえばすぐに解決しそうな事柄でもあるぞ。
そして物語のキモである、『イイナリキャップ』を通したのび太くんとライオンの触れ合いもカットされること無く、ほぼ原作と忠実にアニメ化されていた。
「人食いライオンとのび太くんの触れ合い」は、このお話でいちばんの見どころですからね。
ここを改変しちゃったら、原作の持ち味が完全になくなってしまう。
もちろん、体じゅうにバターを塗ったのび太くんがライオンに食べられそうになるあのシーンも忠実にアニメ化されていた。
原作では素っ裸になっていたのび太くんも、
時間帯とコンプライアンスを意識し、今回は白ブリーフ一丁の姿にとどまっていましたが、
リアリティとかを考えると、逆にそのほうがいやらしく見えてしまう上級レベルな人もいるかもしれない。
のび太くんスキーな人にとっては、じつに録画必須な回であった。
それにしても、令和最初の「ドラえもん」でこのような攻めた回を放送するところに、
「新しい時代になっても変わらずに面白いアニメをつくっていきますよ」という、ドラえもんスタッフの強い意気込みが感じられる。
この意気込みのままでいけば、「ターザンパンツ(てれびくん版)」の回がアニメ化される日もそう遠くないのかもしれない。
しずかちゃんがターザンパンツ一丁で大あばれするところ、ぜひ一度金曜7時のアニメで見てみたいです。
そして、のび太くんを食べようとしたライオンの飼い主であり、
「ウチで飼ってたんだけど育ちすぎたから捨てたの」とヘラヘラ語る「無責任」を擬人化したようなおっさんも登場だ。
今の時代にこんなことしたら間違いなくネットで袋叩きにされるぞ。昔の時代でもテレビや新聞で袋叩きになってそうだけど。
ただ、あのオッサンが「エサのお肉にケチャップにつけて食わせる」という奇妙な飼育法をしていなかったら、
あのままのび太くんがライオンに食われてグレートハンティングになってしまう運命だったと思うと、じつにおそろしい。
ベレー帽かぶってたし、あのオッサンはイタリア文化にでもかぶれていたんだろうか?
今回のお話のムクもかわいそうだったけど、
無責任オッサンに飼われていたあのライオンも本当にかわいそうだった。
一連のライオン人喰いシーンばかりに目が行きがちになっちゃうけど、
藤子F先生は、このお話を通して「ペットは最後まで責任をもって飼おう」ということを言いたかったのかもしれない。
でも、やっぱり、一連の人喰いシーンのインパクトがすごすぎて、
作者が伝えたかったであろうメッセージのすべてが伝わりづらかったところが、当時てんコミ未収録になった理由なんでしょうかねえ。
そこをうまく伝えられていれば、「イイナリキャップ」は後の「サマー・ドッグ」「のら犬イチの国」みたいなポジションの作品になっていたハズ。ハズです。
まあ、とにもかくにも、すさまじい回でありました。1本目おしまい。
●ドラドラニュース●
「芸能人が考えたひみつ道具紹介コンテスト」3週目。今週でラストです。
今回は土曜ナイトドラマ「東京独身男子」に出演中の斎藤工さん、高橋一生さん、滝藤賢一さんが登場。
高橋一生さんの考えたひみつ道具「全生物対応ほんやくこんにゃく」は、
「雲かためガス・ワンプッシュタイプ」のようにアニメのオリジナル道具としてひょっこり出てきそうではある。
トイレを前もって済ますことのできる道具「トイレ済ま~す」は斎藤工さんのアイデア。「おしっこバトン」に近い感じの道具だ!
滝藤賢一さんが考えたのは「いっぱいタキトー」。くわしい説明がなかったけど滝藤賢一っぽい人がいっぱい出てくる道具なんだろうか?
その独特の世界観に、ドラえもんからも「なんだこれ?」とツッコまれていた。うーむ。
お料理ワッペン(アニメオリジナル)
2本目は母の日特別企画。
母の日だからと、ママのかわりに料理を作ってねぎらってあげたいパパとのび太くんを手助けする道具『お料理ワッペン』が活躍するお話だ!
「作りたいメニューを頭に思い浮かべただけで、勝手に手が動いて料理をつくってくれる」というこの道具。
料理をつくりたいんだったら別に『家庭科エプロン』を使ってもいいような気もするけど、どうやらこの道具はお料理の技術に特化した道具らしい。
「お料理ワッペン」が星のかたちをしているのは、「三ツ星シェフ」などといったミシュランの星の評価にちなんでいるからなんでしょうかね。
「ワッペン」といえば「N・Sワッペン」や「階級ワッペン」などのひみつ道具でもお馴染みの存在だけど、
いまドラえもんを見ている子供たちは「ワッペン」がどういうものなのかを知っているんだろうかと、テレビを見ていてちょっとだけ気になってしまった。
昔に比べて、ワッペンってあんまり見なくなったような気がするんですよね・・・・。
料理がまったくできない人でも『お料理ワッペン』をつければ、プロ並みの料理が作れることがわかりましたが、
さらに『お料理ワッペン』のつける数を増やすことで、家にあったありあわせの食材からレシピを思いつくこともできるらしい。
今の時代でいうところの、課金要素ですね。
のび太くんとパパは、道具の力を借りて、
「トマトを使った冷製スープやサラダ」、「もちを使ったピザ」、「どら焼きをつかったティラミス」など、りっぱなイタリアンランチを次々とつくっていく。
前回に引き続き、2週連続で「もち」が登場しているのが、このお話一番のかゆいところです。
なお、今回登場したイタリアンランチのレシピは、テレビ朝日のドラえもん公式サイトにてすべて公開されています。
お子さんが今回のドラえもんを見たことで、「ママ~、あの料理ウチでもつくって~」とせがまれているお母さんもきっといるんでしょうなあ。
あと公式サイトのレシピの写真。
てっきりハウススタジオとかで撮ってるのかと思いきや、誰かの自宅臭がするのがかなり気になる。
画像に映ってるタバスコがほぼ使い切ってる状態なのは、何かの暗喩なんだろうか?(深読み)
自分たちが作った料理をママに喜んでもらえて嬉しくなったのび太くんとパパ。
母の日のオーラスである「夕食」を最高の形で締めるため、両者ともに『お料理ワッペン』を10個いっぺんにつけた状態で料理に臨む!
夕食も当然豪華な食事にしたいところだけど、材料費はあまりかけられない。
そこでふたりが「お金をかけずに究極のディナーをつくろう!」と料理の目標を叫んだ瞬間、いきなりどこかの山の中へワープ。
道具のパワーによって世界各地をめぐる食材探しの旅に出発することとなりました。
最高の食材を集めたいなら、自分の足で集めなさい。というわけですな。
なんだか、話の展開が「トリコ」みたいになってきたぞ。お前はトリコ?
トリュフにロブスター、チーズにカジキマグロ、アナツバメの巣にダチョウの卵、ピラニアにハチミツと、
苦労した集めた食材の一覧を見ても、どういう料理をつくりたいのかさっぱりわからない感じでしたが、
いちおう美味しそうなフルコースはちゃんとできてたので、まあ、なんとかなったんでしょう。
最後はのび太くんとパパが食材集めをがんばりすぎてボロボロになってしまったというオチ。
うーむ、途中まではよかったのに、なんだかオチまでの展開がかなり強引だったような気がする。
あくまで自分の妄想ですが、
「母の日企画だからアニメの中で料理をつくってレシピを公開しよう!」というアイデアだけを先に思いついてしまい、
その物語につながるオチを後付けで考えた結果、のび太くん達が「世界食材探しの旅」に突然巻き込まれてしまったような気がしてならない。
アニメを見ていて、ついそんなことを考えてしまいました。
やっぱり、母の日の料理くらいは道具に頼らず自分の力でつくりましょうってことで。
今週のドラえもん感想はここまで。
●ドラドラニュース●
テレビアニメ放送40周年記念の一環で、今週から『ぼくドラえもん40th』の放送が始まりました。
この曲では、ha-jさんがアレンジを担当しているぞ!
バックで流れている映像が「ドラえもんの珍場面まとめ」みたいになっていたので色々と楽しめました。
ドラえもんの本編から面白いシーンだけをまとめて編集するの、楽しそうだなあ。
■次回予告■
次回の放送は5月17日。
「しつけキャンディー」「人間味調味料」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(タタミのたんぼ&未来からの買い物)
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