ドラえもん感想（ジャイアンの子守歌＆おれさまをグレードアップ） - 原子おはじき（藤子不二雄作品関連について語るブログ）

２０１８年６月１５日放送分　　ネタバレ注意！

●ドラドラまちがいさがし●
「のび太のなが～い家出」の回より、家出中ののび太にカップめんを与えるジャイアンのシーンから出題。
今週は制限時間以内に間違いを３つ全て見つけることが出来ました（自慢）

●ドラドラニュース●
・今週から番組開始３分限定のデータ放送企画「ドラあみだ」がスタート。
　ｄボタンであみだくじを選び、ひみつ道具にゴールできればコレクションが増える、というゲームです。

・この日放送の「クレヨンしんちゃん」でアクション仮面の新しい相棒としてネコ型ロボットが登場していました。
　新しく野原しんのすけを演じる声優さんも決まったので、愚かな地球人たちも6月までは矢島さんの演技を噛み締めるがいいピヨ。

ジャイアンの子守歌（アニメオリジナル）
この回の放送日である6月15日はジャイアンの誕生日！
というわけで、本日は2本ともジャイアンが活躍するジャイアンスペシャルをお届けします。

知り合いの赤ちゃんのお世話をすることになったジャイアン。
ぐうぜん店の前を通ったスネ夫、のび太、ドラえもんも加わり、慣れない子供の面倒にみんなで悪戦苦闘だ！
いま巷で大人気の「ＨＵＧっと！プリキュア」に続き、ドラえもんも子育てアニメ路線に走るぞ！

22世紀の子守用ロボットであるドラえもんがガラガラを使った見事なあやし方を見せたことに触発され、
ジャイアンも、自らの持ち味を生かしたゴリラのモノマネをお披露目。
さっきまで泣いていた赤ちゃんも、このジャイアンのモノマネに大ウケ。すっかりニコニコ顔になりました。

さらにジャイアンは、ぐずり始めた赤ちゃんのために、
マヨネーズ、ケチャップ、醤油などの台所からかき集めたと思われる調味料で特製ジャイアンミルクをつくろうとしていましたが、
ドラえもん達から「この子には未来があるんだ」「やっていいことと悪いことがある」と制止され、あえなく断念。

スネ夫の「やっぱりママのおっぱいがいいんじゃない？」という提案を受けたのび太くんがしずかちゃんの家に急行。
のび太くんが「しずかちゃん、おっぱい・・・」と用件を全て言い終わる前に彼女から強烈なビンタをもらっているあいだに、
ジャイアンが「喉が渇いていただけだったみたいだ」とドリンクを飲ませていた事で、なんとか赤ちゃんの機嫌を直すことができました。

しかし、ジャイアンが飲ませていたドリンクが『コエカタマリン』だったのがマズかった。

赤ちゃんが泣きじゃくるたびに、「声のかたまり」が大量にうまれ、
部屋の中を「ア」の文字で埋め尽くすわ、これまた偶然通りがかったのび太のママを声のかたまりで突き飛ばしてしまったりと、まさに大騒ぎだ！

ドラえもんが名も無き未来の掃除機で道に落ちていた「声のかたまり」を掃除しつつ、外に出て行ってしまった赤ちゃんを探しますが、
赤ちゃんはまだまだ機嫌が悪かったらしく、近づくと大量の声のかたまりを発射してくるので、なかなか捕まえることができない。

ジャイアンも先ほどウケたゴリラのモノマネでなだめようとしますが、赤ちゃんにはもう飽きられてしまったのか泣くのをやめてくれません。

しかしここで、眠そうに欠伸をする赤ちゃんを見たドラえもんが「子守歌で寝かせる」アイディアを思いついた。
赤ちゃんが寝ちゃえば、泣くこともないので、厄介な声のかたまりも出てこないわけですな。

子守歌なんて使わずとも『ドリームガン』で赤ちゃんを撃てばすぐ眠りそうな気もするけど、
ゴールデンタイムに赤ちゃんをピストルで撃つ映像を流したら苦情がものすごいことになりそうなので、やっぱりここは子守歌で赤ちゃんを寝かしつけることにしましょう。

そして歌ならば、ここは我らがジャイアンの出番だ！
「ジャイアンにボエボエ」を高らかに歌い上げ、赤ちゃんを眠らせにかかる！

しかし、自慢の歌声も赤ちゃんには届かなかったらしく、まさかの大号泣！
赤ちゃんから飛び出した大量に「声のかたまり」は町じゅうに飛び散っていき、落っこちた先にあったビルや家屋を立て続けに破壊。

こうして、世界は終わりを迎えたのでした・・・。

・・・というイメージを思い浮かべ、顔を青くするドラえもんたち。
このままではのび太くんが言っているように、本当に「世界の終わり」になってしまう！

もちろん、そんなことなどお構いなしで子守歌を熱唱するジャイアンでしたが、
どこでもドアで瞬間移動したドラえもんが、ギリギリで赤ちゃんの耳をふさぎセーフ！
何か知らんけど赤ちゃんの機嫌も直ったので、一安心となりました。

ドラえもんのとっさの判断で、世界が救われた・・・。

夕方になって知り合いのお母さんが赤ちゃんを引き取りに来たことで、ジャイアンの長い一日もようやく終了。
赤ちゃんのコエカタマリンの効果もきれたようで、これにて一件落着である。

「コエカタマリンの効果はひと晩持つ」って設定があったような気もするけど、
夕日にうつる知り合いのお母さん家族の幸せそうな背中に、そんな些細な疑問も吹き飛ぶのでありました。

赤ちゃん１人の面倒を１日見るだけでもあんなに大変だったのに、ジャイアンをここまで育ててくれたお母さんは本当に偉大です。

ジャイアンもそのことを心から思ったのか、寝ているお母さんに感謝の意を込めて子守歌を歌います。
しかし、母ちゃんからは「うるさくて眠れないだろ！」と逆に怒られてしまう悲しいオチになってしまった。

やってる事は「タマシイム・マシン」の時ののび太くんと同じだったのに、この扱いの差はなんなんだろう？

おれさまをグレードアップ（コミックス44巻収録）
本屋さんで楽しみにしていたマンガ「ピッケルくん」を買うも、ジャイアンに捕まってしまうのび太くん。
命からがら漫画を死守することは出来ましたが、今度は「宿題が終わるまで預かります」とママに没収されてしまった。

はじめから電子書籍で買ってブックリーダーで読んでいれば、これらのハプニングは回避できそうだったけど、
「ドラえもん」でこの手のデジタルガジェットはあんま使ってほしくないので、
まあ、素直に宿題を終わらせておきましょう。

漫画読みたさに「でたらめでいいから！」ととんでもないことを叫ぶドラえもんを尻目になんとか宿題を終わらせたのび太くん。
しかし、当のママは掃除機の吸い込みの悪さにイラついており、とても話しかけられる空気ではありませんでした。

そこで登場したのが『グレードアップえき』。
この道具を使えば、どんなものでも1時間だけ能力をパワーアップさせることができます。
掃除機につかえば、壁までピカピカになるほどの吸引力を誇るスーパー掃除機に大変身だ！

名前に「えき（液）」ってついてるのに、
ポンプっぽい容器からガス状のものを吹き付けて効果を発揮するタイプの道具なのがちょっと謎だ。

ドラえもんも、Ａパートで「声のかたまり」を吸い込むのに使っていた未来の掃除機をここで出してやればいいのにとか思ったけど、
今見返してみたら、あの掃除機は声のかたまりの直撃にあい、潰されて終わっていた。
あの掃除機は結局なんだったんだろう？

殉職した掃除機の事は忘れるとして、このお話ではグレードアップえきが大活躍。

でたらめにやったらママに突き返された宿題をやり直すために、
グレードアップえきで自分の地頭や消しゴムをグレードアップさせたり、
期待して読んでみたらそんなに面白くなかった「ピッケルくん」にグレードアップさせて面白い漫画にしてみたりと、使い方は万能かつ自由自在だ。

しずかちゃんも原作みたいに「ヒィ～ヒィ～！くるしい！」とヒステリックに笑うほどじゃないけど、
足をバタバタさせて、涙を流すほどに大笑いしてくれた。

つまらない漫画を腹抱えて笑えるほどに面白くできるんだから、
普通に読んでも面白い漫画にグレードアップえきを吹きかけたら、人を笑い死にさせることもできちゃうかもしれない。
イメージとしては、モンティ・パイソンの「殺人ジョーク」みたいなアレです。

あと、ピッケルくんの作者って、
「なんでもバイキング」の回で「トラえもん」の作者として名前が出てきた藤大・Ｅ・不三男先生（すごい名前だ）と同じ人なのかな？

単行本第6巻の巻頭でいきなり「さようならピッケルくん」ってタイトルの回をもってくるセンスもすごいぞ。

ピッケルくん第28話｢さよならピッケルくん｣

ピッケルくんが｢お、おまえは・・・。｣と言ったあとに、ダイナマイト爆破ってどういう流れなんだ？ pic.twitter.com/wIeDsFTCV7
— koukousei(美山田精一)『星の子ポロン』で検索！ (@koukousei) June 16, 2018