2018年4月6日放送分 ネタバレ注意!
リモコンねこでとり返せ!(コミックス42巻収録)
「ドラえもんクレヨンしんちゃん 春だ!映画だ!3時間アニメ祭り」内で放送される、今週のドラえもんは豪華3本立て!
1本目は「運動神経コントローラー」が登場するお話だ!
なお、同じ枠でテレビ初放送となった「映画クレヨンしんちゃん 襲来!宇宙人シリリ」のゲストキャラ・シリリ役は、「新・鉄人兵団」でリルル役だった沢城みゆきさんが演じている。
あの映画で『生まれ変わったら天使のようなロボットになりたい』と願っていたあの子は、クレしん世界に転生してオシリ宇宙人に転生しましたとさ。
物語の冒頭に出てくる2足歩行で買い物をするワンちゃんは原作にも登場してたけど、
背丈が予想以上にデカかったせい(のび太くんとほぼ同じ身長)で、思いのほか怖かった。
「筋肉コントローラー」「まねラジコン」など、他人の運動神経を操る道具はたくさんあるけど、
この道具は目立ったデメリットが描かれていなかったこともあって、他の道具よりも手軽に使えそうな感じがする。
しいて言うなら、相手をうまく操縦するためのプロポ操作に慣れないといけないくらいでしょうか。
今回は動物をターゲットにしていましたが、
もちろん、ヒトにも運動神経はあるので、人間もコントロールすることが出来る。
使いようによっては、エッチな方面に使われてしまう危険性もあるけど、
未来ではそれなりの対策もとられているんだろうか?
そして、今回いちばん大事なポイントとして「この道具を使う際、動物たちに事前に許しを得て操っている」という点だけは主張しておきたい。
これを伝えておかないと、アニメドラえもんの放送を見ずに誤解したどこかの団体から猛烈なクレームがきてしまう恐れがある。
みんなもこの道具を使う時は、動物から許しを得た上で使おう!
ジャイアンからとり返したスネ夫のラジコンを壊してしまい、両者から怒りを買ってしまうも、
学校の先生をラジコン化することで、家の前で待ち構えていたジャイアンとスネ夫の暴力から無事エスケープしたのび太くん。
物語は原作通りここで終わっていますが、こんなことやっても翌日学校でぶん殴られるだけなんじゃないか?
いや、学校にも先生はいるだろうから、大丈夫なのかも。
それにしても、今回の3本立てのうちこのお話だけ、何故か作画が異様にモッサリしていた。
グロス請けってやつなんだろうか?
●ドラドラニュース●
「ドラえもんお弁当グッズセット」「CDツイン ドラガオじゃんけん」がセットで50名様に当たるプレゼントクイズがありました。
フクロマンスーツ(コミックス34巻収録)
2本目は、特撮番組『コンドルマン』を見てヒーローに憧れたのび太君が「フクロマンスーツ」で大活躍しようとするお話。
『コンドルマン』の元ネタはこれなんでしょうかね。そしてコンドルマン役はこの人が演じてました。
フクロマンスーツを着れば、誰でもヒーローになれるそうですが、
あくまでもこの道具はオモチャなので、パワーはそこそこしか出せない仕様になっています。
あと、見た目がかなりカッコ悪い。
「僕のヒーローアカデミア」のヒーロー科のみなさんも、
自らの能力を反映させたりなど、コスチュームには大分こだわっていましたが、
「ヒーローになってみんなからチヤホヤされたい」という不純な動機でヒーローになったのび太くんからしてみれば、
格好がダサいフクロマンスーツを着ての活躍は、かなりやる気を失くすことだろう。
そもそもヒーローというものは、基本誰からもその頑張りを認められないものである。
誰よりも平和と皆の幸せを願い、
何の見返りも求めず、正体も明かさず、無償の愛のもとに悪と戦い続けるその姿に、人々は憧れるのだ。
パーマンだって、中年スーパーマン左江内氏だって、劇中でたびたびその報われなさを嘆きつつ、悪と戦い続けていた。
のび太くんみたいな理由でヒーローになるのは完全に間違っているとは断言できないけど、
『パーマン』最終回でバード星に連れて行ってもらうメンバーからは真っ先に外されそうな気はする。
どんなに探しても、悪い奴が出てこないことに苛立ちを覚えはじめたフクロマンのび太。
平和が一番ってことで大人しく帰ればいいところを、
「悪そうな事をしそうな奴を監視して、悪いことをした瞬間にボコボコにしてやろう」と実に本末転倒なことを言いはじめた。
争いの無い世の中に、争いを起こそうとするスーパーヒーロー!
しかも、「あいつはクラスで一番エッチだから、女の子にエッチな事をするはず!」というひどい決めつけでボコボコにするターゲットもセレクトされてしまった。
「エッチ=悪人」だったら、この世にいる男のほとんどが悪になってしまうぞ!
あと、こういうエッチな奴は、自分の立場をわきまえるタイプが多いので意外と女子にモテたりする。
のび太くんが出会った時も、クラスの女子に宿題を教えてもらっているところだったので、
もしかしたらのび太くんよりも、女子に好かれているかもしれないぞ。
こうして、自分が活躍できる場所を追い求めすぎたために、
事件と勘違いして外に漏れるほどの大音量でTVドラマを見ていた近所迷惑な家庭に突撃してしまったりと、
逆に世界の平和をことごとく乱しまくってしまった我らがフクロマン。
立派なヒーローになってチヤホヤされるつもりが、世間からは「エッチで慌て者の変人」と認識されてしまうのでした。
ドラえもんからもそのことを問われますが、のび太くんは「さあ、誰だろうね」とヒーローっぽくとぼけるのでした。
のび太くんのカッコいいヒーロー姿は『のび太の宇宙英雄記』で見ることにしましょう。
というわけで、2本目おしまい。
●[新]宝島クッキング●
唐突に始まった新コーナー!
ドラえもんをイメージしたキャラ弁や料理を作ろうって感じなんですかね。
このコーナーで紹介された料理のレシピはこちらからでも見れます。
とりあえず、ドラえもんにおけるカニ風味かまぼこの利便性がすごい。
ツチノコみつけた!(コミックス9巻収録)
3本立てのラストは、幻の生物「ツチノコ」がテーマのお話。
常日頃から歴史に名を残したいと思っているのび太君は、未来の大百科事典にジャイアンがツチノコを発見した人物として名を残していると知ってビックリ。
ジャイアンに負けじと、自分もツチノコを見つけようとするのび太くんでしたが・・・。
20世紀生まれの人なら誰でも知っているツチノコだけど、
いまドラえもんを見ているであろう、21世紀生まれのキッズ達はツチノコのことを知っているのだろうか?
言われてみれば、ここ10年ほどテレビや雑誌でツチノコの話題を見たことも聞いたことも無い。
もしかしたら、けものフレンズではじめてツチノコの存在を知ったって人もいるかもしれないぞ。ジャパリコイン!
とはいえ、アニメスタッフ側もそのことを懸念していたのか、
原作には無いアニオリパートとして、「パパの子供の頃の思い出話」としてツチノコの生態を軽く紹介するくだりが追加されていました。
これならツチノコを知らない21世紀キッズでも、問題なく話についていくことができそうです。
いずれ「このドラえもんの回を見てツチノコを知りました」ってお子さんが出てきてくれたら嬉しいですね。
そんなツチノコを必死で探すのび太くんですが、
「幻の生物」と言われるツチノコだけあって、なかなか見つけることが出来ません。
そもそも、本当に実在してるのかどうかすら謎です。
このまま手詰まりかと思われましたが、
ここでドラえもんが今から70年後の未来でツチノコブームがきているという情報を入手!
さっそく、タイムマシンで70年後の未来へ向かったドラえもんとのび太君は、
紆余曲折ありながらもツチノコをゲット。元の時代へ持ち帰るのでありました。
「今から70年後」ってことは、ツチノコブームが起きているのは2088年頃ってことだろうか?
ペットショップでもツチノコはたった200円で買うことが出来るらしいので、おそらく未来の世界のツチノコはどこかで養殖されているのでしょう。
未来へ来たのに、現代人の格好とそんなにかわってないところを見るに、
もしかしたらツチノコだけじゃなく、昔の時代まるごとのリバイバルブームが起きているのかもしれない。
すごいぞ2088年。
そういえば『のび太の日本誕生』で、
「架空の生物を連れていっちゃいけない」みたいなことをタイムパトロールの人が言ってたけど、そのへんについては問題ないんだろうか?
航時法のなんらかの法律にも、ひっかかったりしそうな気がする。
まあ、ツチノコに関しては、
いちおう、架空の生物ではなく「実在の生物」ということになっているので、大丈夫なのかも。
ドラえもんだってコミックス1巻でウマタケとかいう架空の生物を現代に持ち込んでいたし、
『新・日本誕生』ではリームさんも似たようなこと言ってたけど、彼女だってブヨヨンとかいう架空の生物を連れていろんな時代を飛び回っていた。
人にあれだけ言っておいて、それはいいのか?
細かい事はこれくらいにしておいて、
のび太君はさっそく新聞社やテレビ局に電話をかけ、ツチノコ発見者として歴史に名を残す行動にうつります。
今だったら、Twitterで自分のアカウントにツチノコの画像を投稿して1万リツイートくらい稼ぐのがトレンドかもしれないけど、
原作はまだSNSなんてものが無かった頃なので、こういった行動に走ったわけです。
今の時代を生きるキミ達がツチノコを捕まえた時は、
是非SNSで「ちょwwwツチノコ見つけたwww」みたいなことを、証拠画像付きでつぶやいてみましょう。
「ツチノコ見つけたから僕の家に来てよ!」という小学生相手の電話にも、大挙して押しかけてくれたマスコミの皆さんの前で、
自分の見つけたツチノコをお披露目しようとするのび太くんでしたが、
困ったことに、扉のカギが開いていたせいでツチノコがどこかにいってしまったことが発覚。
あわててマスコミの皆さんといっしょに逃げたツチノコの行方を追うドラえもんとのび太くん。
で、その逃げたツチノコを空き地で見つけてしまったのがジャイアンだった、というわけです。
さっきまでツチノコの存在を完全否定していたジャイアンも、
自分がツチノコを見つけたとなったら「ぼくが見つけたんです!」と完全な外ヅラモードで報道陣に対応だ!
「歴史に名前が残るってどんな気持ちですか?」「いやあ、ボエボエです!」「え、なんですって?」「最高に気分がいいってこと!」といった珍問答も、
おそらく未来の大百科事典には掲載されているのでしょう。
世の中、こんな簡単なことで永遠に歴史に名前を残してしまうことができる。
これを見ているみんなも、同じく何かを頑張れば、
歴史に名前を残せるぐらいの立派な人間になれるぞってことを、このお話は伝えたかったのかもしれません。
そんな感じです。3本目おしまい。
■次回予告■
次回の放送は4月13日。
「動物変身ビスケット」「進化退化光線銃」の2本をお送りします。