※この記事には「映画 のび太の宝島」のネタバレが多数含まれています。
本編鑑賞後にこの記事を読むことをお薦めします。
3月3日(土曜日)に公開された映画「のび太の宝島」を鑑賞してきました。
というわけで、さっそく感想を思いついたままにぐだぐだと書いていきます。
映画を見た人に向けての内容になってるので、未見ではおそらく何のことについて言ってるのかよくわからない文章になっていると思います。
そして、結構長い文章だぞ!読みやすさとか気にしないで書くぞ!
ちなみに上の画像は、映画を見にいった時にサイゼリアで食べたカルボナーラです。おいしそうでしょ?
さて、今年の映画の内容をざっくり言っちゃうと、
研究過程で地球がまもなく滅びることを知ったシルバー船長(フロック君の父親)が、
地球からコアエネルギーを吸い取り、それを動力にした宇宙船で宇宙へ脱出しようとする企み(ノアの方舟計画)をドラえもん達が食い止めようとするものであった。
未来へタイムスリップしたシルバーがその悲惨な光景を目の当たりにしたことで、
「ノアの方舟計画」を実行し始めた・・・というのが、ことのはじまりなわけだけど、
映画を見た限りでは、シルバーがあの時に地球からコアエネルギーを全部吸い取っちゃったからこそ、あんな未来になったのでは?と正直思ってしまった。
何も知らないシルバーがその未来の光景を見て「もう地球は終わりだ!」と勘違いしたのだったら、この物語は相当マヌケなことになってしまうぞ。
ただこれは、あくまで「映画を見た時に思ったこと」であって、
小説版「のび太の宝島」でのこの場面は、また違った描かれ方をしていたりもします。
そのへんについては、小説版「のび太の宝島」の感想記事のほうで書こうと思います。
そもそも、シルバー船長は宇宙に飛び出したところで、どこへ行こうとしていたんだろう?
『時空海賊』として、「いずれ何かの役に立つ」といろんな時代から金銀財宝を集めていたそうだけど、
あれも宇宙のどこかで換金してもらえるんじゃないかとか考えていたのだろうか?
宇宙漂流船団の仲間入りでもしない限り、ムリそうな気がする。
そもそも、ただ金銀財宝を集めるのが目的なら、べつに海賊を名乗る必要もあまりないような気がする。
海賊を名乗っていた方が、いろんな時代であまり怪しまれないってのもあるのかも。
いちおう、シルバー船長やフロック君達は未来からやってきた未来人であるわけですが、
海賊船のクルーとして出てきた海賊たちも、もしかしたら過去の大海賊時代で直接スカウトしてきた人材も一部交じってるのかもしれない。
あの人たち、とても23世紀の人とは思えないくらい個性豊かだったもんなあ。
今年は、映画ゲストキャラクターもたくさん出てくる。
海賊の襲撃に遭ったドラえもん達は、海賊船から逃げ出してきたフロック君と出会い、
海賊に連れ去られたしずかちゃんはフロック君の妹・セーラと出会う。
ちなみに去年の映画「南極カチコチ大冒険」に出てきたのはカーラである。ちょっとややこしいぞ。
フロック・ドラえもん達側では、男の子同士の触れあいが。
しずかちゃん・セーラ側でも女の子同士の交流がそれぞれ描かれているので、見ていて楽しい。
特に女の子サイドでは、セーラによって海賊船の内部の詳しい紹介もできたりと、お話のスムーズな進行にも一役買っている。
男の子サイドでは、みんなが上半身裸で無人島生活をするくだりもあるぞ。
オウム型子守ロボットのクイズは、会話で謎解きクイズを出してくるのが特徴!
公開前の宣伝でやたらとそのことについて言及され、
謎解きにちなんだ映画関連本も2冊ほど発売された「謎解き要素」であるが、思っていたより本編に絡んでは来なかった。
てっきり、クレヨンしんちゃんの番外編でよくある「ドアに書かれている問題を解かないと先に進めない」みたいな仕掛けが出てくるのかと思った。
でも最後のほうのシルバーの元へ行くまでのくだりは、それと近いものなのかも。
フロック君も、親父とうまくいってなかった頃はクイズの出してくる謎解きにイライラした時もあったんじゃなかろうか。
自分が思春期の頃だったら、メカニックの知識を生かしてクイズの謎解きクイズ機能をOFFにしてたと思う。
夜中とかに突然クイズ出して来たら、カッとなって壊しちゃってた可能性もあるぞ。
個性的な見た目が特徴のビビとガガは夫婦海賊。
ビビは大剣を武器に、ガガはトリッキーに伸びる腕と熟練の銃さばきでのび太たちを翻弄していた。
敵キャラながら、映画でも目立っていた両者であるけど、
この2人がどこで出会い、どこに惹かれて結婚したのかが非常に気になってしまった。
どういう結婚生活を過ごしているんだろう?
普段は尻に敷かれているガガが「ビビちゃん」と呼んでいたりするので、
私生活では意外と「お酒は夫婦になってから」の千里さんばりにビビが甘えるタイプだったりして。
セーラの作ったパンを呑みこむように食べるビビさん、見てみたいですねえ・・・。
セーラちゃんといい、セーラが働く食堂の女店主・マリアさんといい、ビビちゃんといい、
今年の映画はこれまでの映画ドラえもんではあまり見なかった、負けん気の強い性格のヒロインが多かった。
これも川村元気さんの脚本による影響だったりするんでしょうかね?
そういえば、川村元気さんもインタビューで仰られていましたが、
「のび太の宝島」では、ドラえもんに関する小ネタや藤子作品オマージュなどが多く見受けられた。
自分が気づけただけでも、
・今井一暁監督(この映画の監督さん)の作品「パロルのみらい島」のパロルのぬいぐるみ&漫画が登場
・空き地の塀に「野球禁止!カミナリ」の張り紙(でも映画の最後で結局野球やってた)
・のび太の部屋の壁に「完全修正機」で修正されたドラえもんの絵
・ヘリコプターの下に「JA0903」の文字
・電車の広告に「TPぽん(?)」の文字
・今井丸
・南極に近づいた時に一瞬だけ「極地探検スーツ」が登場
・散らかったひみつ道具の中にパーマンバッジ
・物語ラストで映るドラえもんのいる押入れの中に・・・?
とかいろいろ。他にもあるかもしれません。
パンフレットで川村さんは「(のび太の宝島は)てんとう虫コミックスや過去の映画作品のオマージュを100個以上注ぎ込んだ」って書いてあったけど、本当?
あと、マリア亭にいたコックロボットの目の形が「ゴッグ」っぽかったのはやっぱりダジャレなんでしょうか?
ただ、フィオナの最後のセリフが「のび太の結婚前夜」の例のセリフの引用だったのは個人的にちょっとアレだった。
せっかくの感動シーンなのに「なんでこの人は『結婚前夜』と同じセリフ言ってるんだろう?」と余計な雑念が入ってしまった。
愛する嫁さんの最後のセリフが漫画のセリフとか、想像してみたらかなり嫌だぞ。
特にシルバーがドラえもんを読んでなくて、後年で「あれ、漫画の引用か!」と気づいたらゲンナリとかじゃ済まないレベルで落ち込んでたと思う。
あそこはオリジナルの台詞にしてほしかったなあ。
今年のドラえもん映画で気になったのは、
これまでの映画に必ずあった「ひみつ道具の紹介」がカットされていたこと。
「重力ペンキ」の事を知らない子供や大人が見たら、「のび太君があのシーンで穴に注いでいたの、何だったんだろう?」と思われたんじゃないだろうか?
今年はオープニングもカットされていたので、おそらく映画の尺が足りなかったんでしょうなあ。
それであんな感じでキツキツになっちゃったのかと。
あ、これについての考察も、小説版「のび太の宝島」の感想記事で書こうかなと思ってます。
ひみつ道具にも新たな要素が続々。
この映画で初めて出てきた「組み立て帆船」はプラモデルのように組み立て、ビッグライトで大きくして乗り込むといった道具。
てっきりプラスチックで出来ているのかと思っていたら、
ドラえもん達が流れ着いた無人島で、実はがっつりコンピュータ制御されていることを知った時はびっくりした。
ドラえもん達はこの組み立て帆船で長い事冒険していたけど、ビッグライトって時間制限なかったんだっけ?
南海大冒険の時は大量の地図で部屋が埋め尽くされていた「宝探し地図」も、スマホのように地図1枚で全世界が見れるようになったり、
ノビタオーラ号が沈没しそうになった時も「四次元くずかご」で水を四次元に流し込むなど、新たな使い方も見られた。(流し込んだ水はどこへ行ったんだろう?)
かと思えば、「空気砲」が出力最大で撃つと「空気切れ」になってしまうことがわかったり、
「通り抜けフープ」が、2112年に存在しない材質のものには効果が無い、
「どこでもドア」は、猛スピードで移動している物へは移動できないなどの、マイナス面での一面も明らかになったり。
どこでもドアに関しては、原作探してみたら、その新設定を覆すような場面出てきそうなんですがねえ。
ここらへんはどこでもドア警察の捜査にお願いしましょう。
そして、この映画にはみんな大好き「名刀[電光丸]」も登場していたので、あとで名刀電光丸年表のほうにも追記お願いします。
今年はどんな活躍を見せてくれたのかな?
そんなわけで、いろいろあった今年の映画ですが、
最終的には「一番の宝物は自分の子供たち」ということでまとまった。家族愛だ。
自分はこの映画を見て、
「親子愛の大切さ」「大きな幸せより、まずは目の前の宝物を大事にすること」を学びました。
あと、フィオナさんが研究に根を詰め過ぎて病気になっちゃったこととか、
シルバーが妻の残した研究に没頭するあまり、家族の不仲が進んだこともあるので「研究に没頭するのはよくない」も教訓として追加しておこう。
シルバーが杖をついていた理由も最後までよく分からないまま終わったので、
おそらく研究のし過ぎで運動しないから足が悪くなったんだと勝手に思うことにしました。
部屋に閉じこもってないで、たまには外に出て太陽の光を浴びないと、人間ダメになるぞ。
そして恒例となったエンディング後の来年の映画予告!
「異説メンバーズクラブバッジ」「天動説」「月でモチをつくウサギ(っぽい生物)」の3つが大きくアピールされていた。
どうやら、来年もオリジナル作品なようです。
「月」はこれまでの映画ドラえもんで意外と舞台になって無かった場所ですからねえ。
どういう映画になるのか。1年後を楽しみにしています。
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