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TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第10話感想(拾ったフィルムのヒト&ウソ孫)

 

笑ゥせぇるすまんNEW」第10話の感想です。

下の本文で触れられなかったけど、このアニメには「ヨツボシビール」というメーカーのビールがよく出てくる。

今週も「ウソ孫」で老手の晩酌のお供としてヨツボシビールが登場していた。

このアニメも最終話まで今回入れてあと3回なわけですが、もしかしたらこのビールが最終回で何かの伏線になったりするのだろうか?

ついでに言うと、先週の「懐かしの銭湯ツアー」の回に登場していたシンエイ交通のタクシーがまた今週(「拾ったフィルムのヒト」)も登場していた。

これも何かに関係あったりするのか・・・?

 

【これまでの感想はこちら】

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第1話感想(白昼夢&ご利用は計画的に)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第2話感想(温泉奇行&マボロシガイシャ)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第3話感想(弁当戦争&ああ、愛しの583系)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第4話感想(プラットホームの女&走行者天国)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第5話感想(日曜クラブ&捨てちゃう女)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第6話感想(かいぶつかします&今夜は最高)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第7話感想(化けた男&ママ友のおきて)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第8話感想(夢に追われる男&ひげタクシー)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第9話感想(懐かしの銭湯ツアー&研究者はユウウツ)

 

 

拾ったフィルムのヒト(原作:SALE58「拾ったフィルムのヒト」)
今回最初に出てくるのは現場監督の田寄内志(34歳)。演じるのは杉山紀彰さんだ。
先週に引き続き、小倉監督が「アニメ化するにあたり、あえて時代背景を際立たせようと」選んだ作品が続いている。

 

この回は、原作とアニメでいくつかの変更点が。
まず、漫画では田寄内一(29歳・会社員)だった人物が、前述のキャラ・田寄内志(34歳・現場監督)に変更。
眼鏡姿の冴えないサラリーマンから、何となくツヨシしっかりしなさい」の主人公を思い出す風貌の男に変わっている。

 

さらに、話の内容も「会社帰りに偶然写真のフィルムを拾った」という展開から、
「自分の使っていた使い捨てカメラと間違えて現像してしまった」という流れに変わっている。
昨今、若者の間で広がっている使い捨てカメラブームを反映した内容だ!

 

ただ、この展開にしてしまったせいで、
タイトルの「フィルム」よりも、どちらかといえば使い捨てカメラのほうが話の主役になってしまった感もある。
素人考えだが、思い切ってタイトルも「拾ったカメラのヒト」に変えてた方がしっくりきたんじゃないだろうか?

 

田寄の拾ったフィルムに映っていたOL二人組の旅行先もオーストラリアから原作者の藤子不二雄A先生の故郷・氷見に変更。
北陸旅行に行った際の写真らしく、氷見駅舎やひみ番屋街、立山連峰で観光を満喫するふたりの姿がおさめられていた。
自分も「藤子不二雄Aまんがワールド」目当てで約1カ月前に同じ場所に行っているので、何とも馴染み深い。
写真の彼女たちの格好を見るに、おそらく夏ごろに行ったのであろう。
もしかしたら彼女たちも「氷見は藤子A先生の出身地だから」って理由で来たのかも。
本当にそんな理由だったら自分の中での彼女達の好感度はすごく上がるぞ。

 

家の中に無断で入ってきた喪黒に背中を押され、一目ぼれした写真の女性・ミチコに写真を返す田寄。

彼としては、これをきっかけに彼女と付き合うチャンスを得ようとしたのですが、
何故か「(彼女の)引き立て役だな」と評価していたもうひとりの女性・ノブエとデートをするハメに。
「BAR魔の巣」にて、彼女の束縛ぶりを嘆く彼のスマホには彼女から貰ったと思われるひみぼうずくんのストラップがつけられていた。
どうやら、ノブエさんは田寄にかなりゾッコンなご様子だ。

 

喪黒からは「その気が無いなら彼女とはもう会わない方がいい」という忠告もされたのですが、
突然の寂しさに襲われた田寄はノブエさんにTEL。そのままセックスをしてしまうのでありました。
いやあ、酔っぱらった勢いってのはこわいですね!

 

一応このアニメを子供が見てる可能性もあるので、
ラブホ街をバックに花びらが舞う光景をつかうことで、夜のプロレスごっこをうまく表現していた。
これなら地上波のゴールデン帯で放送しても、差しさわりないですな。

 

で、忠告を聞かなかった田寄に喪黒からお約束のドーン!
「責任を取ってもらいます」とのことで、ノブエさんとの冷めきった結婚生活を送る田寄の姿が描かれるのでした。
あ、責任ってそういう意味だったんですねえ。

 

 

ウソ孫(アニメオリジナル)
2本目は定年退職と同時に妻から離婚を突き付けられた男・老手一人(65歳・無職)が主人公。
中尾隆聖さんがこの役を演じる。

 

実の孫にも会えず、寂しい日々を送る老手のもとへやって来た喪黒。
独り身の老手にピッタリのサービスと言わんばかりに「お孫さんに恵まれない人向けのメールサービス」を紹介するのでした。
本物の孫や娘からのようにウソ孫からメールが届くというものらしいのですが、赤の他人から送られてくるメールなんて貰って嬉しいのだろうか?
なんだか、出会い系サイトと同じニオイがするぞ。

 

おじいちゃんのいない家庭に老人が派遣される「シルバーバンク」の回の逆バージョンみたいなお話ですが、
あっちは実際のおじいちゃんが来ていたのと違い、こちらは実態が無いので余計にあやしい。
どちらにせよ、離婚直後の独居老人を怪しい商売のターゲットにする喪黒はかなりの畜生にちがいない。

 

そんな老手自身も「所詮気休めだ」とこのメールサービスに対して同じことを思っていたようですが、
日々の寂しさから徐々にこのメールサービスにハマっていくようになり、ウソ孫とのコミュニケーションのために日々の生活も一変。

画面の向こう側にいるウソ孫へ送る写真も、SNS映えするようにコンビニ弁当から自炊へ。
携帯も最新式のスマホに買い替え、コミュニケーションもメールからLINEへと移行。
結果的に、ウソ孫とのやりとりが老手の人生に張りのある生活を取り戻す良いキッカケとなったのでした。

 

そんなある日。
同僚の若者から「ウソ孫の所属している少年野球チームを知っている」と聞かされた老手は
その情報をもとに、公園のグラウンドへ直行。
とはいえ、たどり着いた頃にはすっかり夜になっていたため、ウソ孫の姿はなし。
ガッカリしつつも、何故か偶然そこにいた喪黒といっしょに「BAR魔の巣」で酒を酌み交わすことにしました。

 

喪黒にウソ孫から届いたメールや動画を自慢する老手でしたが、
それを見た喪黒は「これはあくまでもサービス。ニセモノはニセモノ。くれぐれも直接会おうなどとはしないでくださいね」と念を押す。

 

しかし、ウソ孫のことが気になってしまった老手はスポーツ店でウソ孫へのプレゼント用のグローブを買い、再びあのグラウンドへ。
喪黒の忠告を守り、ウソ孫とウソ娘の姿を遠くから眺めているだけでしたが、
近くに転がってきたボールを取りに来たウソ孫が話しかけてきたことで、つい声をかけてしまったためにゲームセット。

 

そして、その瞬間を待ち構えていたかのように喪黒が登場!
「喪黒がいない方向へ振り向いても喪黒が目の前に現れる」という驚異の瞬間移動スタイルで、何の罪もない老人を追い詰めていく!

さんざん相手をビビらせた後、「残念です。幸せな時間は終わってしまったのです」と喪黒は老手にドーン!をするのであった。

 

喪黒からドーンされ、トボトボと帰路につく老手。
ふと近くの家を見たところ、そこには実のおじいちゃんらしき人物から新しいグローブを貰うウソ孫の姿が。
どうも、この家はウソ孫が住んでいる自宅らしい。
窓の外から眺めていた老手に気づいたウソ孫は、「じいじもおいでよ」と老手を家の中へ誘う。

家の中へ誘われた老手が中に入ると、玄関先にはグローブやバットを持つ老人たちの行列が!
どうやらこの老人たちも例のメールサービスでウソ孫の虜になってしまったようだ。
その事実を知り、思わずへたり込む老手。

 

それにしても、集まった老人たちが全員「息子が野球を始めた=グローブorバットをプレゼント」という発想になっているのがなんとも厄い
ここでは金銭的に無理して野球のスパイクとか買ってあげたり「野球の星メットマン」の単行本をプレゼントするなど、違ったアプローチで相手に差をつけることが重要そうだ。

 

あと、ウソ孫は老人たちから貰ったたくさんのグローブやバットをどうするんだろうか?
いくら野球始めたからといっても、あんなに大量にあったら邪魔でしかないぞ。
あげた本人に内緒でグローブがメルカリとかに売られて、ウソ孫家の家計の足しにされてたりして。

でも、老手もこのメールサービスで知り合った老人たちと友達になれば、独り身の寂しい日々からが脱却できそうだ。
そういう点では今回のお話はまだ優しい方ですな。
さすがの喪黒も、ひとりの老人の人生を破滅させようとは思わなかったようだ。

 

「これで老手さんも寂しくないでしょう。家族がたくさんできて良かったですなあ。ホーッホッホ」と野球観戦中の喪黒。
喪黒の顔のアップから野球場、野球場の上空と10秒の間に8回もカットが変わる謎の演出とともに今週の「笑ゥせぇるすまんNEW」は終わっていった。

というわけで、続きはまた次回。

 

TVアニメ『笑ゥせぇるすまんNEW』主題歌シングル

TVアニメ『笑ゥせぇるすまんNEW』主題歌シングル