今月発売のコロコロコミックには「創刊40周年記念特別まんが」として、
「ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~(前編)」が別冊ふろくとしてついてきます。
漫画を描くのは、藤子・F・不二雄先生の元アシスタントだったむぎわらしんたろう先生。
この前編では、藤子・F・不二雄先生の思い出とともに、むぎわらしんたろう先生の漫画家としてのルーツも描かれていました。
なお、裏面には「ケシカスくんで学ぶデュエルマスターズのルール」みたいな漫画もついてくるので、
この別冊ふろくを読めば、むぎわらしんたろう先生の漫画家としてのルーツとデュエルマスターズのルールに詳しくなれる! これぞ一挙両得だ!
まあ、デュエルマスターズのルールは放っておくとして、肝心の漫画の内容について触れていきましょう。
もともとはドラえもんが好きでマンガを描き始めた幼き日のむぎわらしんたろう先生。
あこがれの藤子不二雄先生のような漫画家になりたいとの思いで、藤子不二雄賞に投稿し始めるのでした。
むぎわら先生以外でも、他の漫画家さんのインタビューなどで「ドラえもんを読んで漫画家になった」と公言している人をよく見かけます。
おそらく「ドラえもん」という作品の中には、読んでいる子供達のココロに伝わる何かしらのパワーがあるのでしょう。
そのパワーを「自分が漫画を好きになるキッカケ」「自分が漫画家になるためのキッカケ」として受け取ることで、みんな漫画家として大成していったのです。
中には「ドラえもん」を読んだのに、全国各地のドラえもんの石像の写真を撮りに行ったり、
他の漫画に出てきた藤子パロディを報告するブログ記事を書いたりするなどの受け取ったパワーを間違った方向に向けてしまった人もいますが、
「ドラえもんが無かったら漫画家になっていなかった」という人は、おそらくたくさんいることでしょう。
むぎわら先生も自分と同じでドラえもんが好きな事には変わりないのに、どこで方向を間違えちゃったんだろう?
そして、むぎわらしんたろう先生は19歳の時に藤子賞の佳作を受賞。
授賞式の会場で初めてあこがれの藤子不二雄先生と会う事が出来たのでした。
なお、むぎわらしんたろう先生が藤子・F・不二雄先生のアシスタントになったのは1988年のコンビ解消後のため、この漫画における安孫子先生の出番はかなり少なめです。
言われてみれば、むぎわらしんたろう先生と安孫子先生の接点ってあまり思いつかないぞ。
安孫子先生との思い出についても、むぎわら先生本人に聞いてみたいところですなあ。
あと個人的に、この漫画の途中に出てくる「藤子プロにお手伝いに来てくださったOB」が誰なのかが気になってしょうがない。
いそほゆうすけ先生とかたかや健二先生あたりかなあ・・・うーん、わからん。
このOBの方は特徴的なヘアバンドをしてるけど、わかる人にはわかるんでしょうかね。
詳しい人の情報を求む。
そして、今回一番の見せ場である藤本先生直筆による原稿へのメッセージ!
むぎわら先生は、多忙なはずの藤本先生がアシスタントになったばかりである自分の原稿に向き合ってくれたことにいたく感動しておりました。
子供のころからの憧れだった人にこんなことされちゃったら、もう惚れ直すしかないですわな。
「ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~」でも、あの手塚先生が自分の原稿を見てくれたってエピソードがあったので、やはり漫画を愛する人はどんな漫画でも真剣に向き合ってくれる・・・ということなのでしょうかね。
というわけで、前編は「のび太の日本誕生」が公開された時期までが描かれました。
後編では、自分が急遽「ねじまき都市」の作画をやる事になった話や、「深イイ話」でもやっていた藤子先生のメッセージメモの話あたりが描かれそうだ。
あと、普段むぎわら先生がコロコロで連載している「野球の星メットマン」はこの漫画の執筆作業のために2カ月間お休みとなっているわけですが、
今月号のふろく(デュエルマスターズ・カード)の中にこっそりと、空くんとコロの姿がありました。
怪盗ジョーカーのカードといい、かなりカッコイイ絵柄である!
普段コロコロのふろくは捨てちゃう派の自分ですが、これだけは保存しておくことにします。