2017年3月18日(土曜日)放送の「スーパーサラリーマン左江内氏」の第10話(最終回)感想に行きたいと思います。
最終回にしてスーパーヒーローの力を手放してしまった左江内氏! 果たして彼の運命やいかに!?
そして、原作既読者が気になっている最終回でのパー○ン4号の登場はあるのか?
みんなが気になっている最終回の感想、行ってみましょう。
【ドラマ過去記事】
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第1話を見た感想です。
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第2話感想。2週連続で土下座を見せるスーパーヒーロー!
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第3話感想。はね子、某アイドルグループのセンターを目指すの巻
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第4話感想。 ボノム =左江内さん=
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第5話感想。噂にきいたツツモタセな回
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第6話感想。ムロツヨシ氏演じる小池刑事の活躍回だぞ!
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第7話感想。左江内氏でまさかのシリアス展開が!
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第8話感想。左江内氏の「いいところ」はどこにある?
・ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」第9話感想。出世願望はつらいよ
【第10話あらすじ】
しぶしぶヒーローを受け継いでしまってからというもの、常にその責任から逃れようとしていた左江内(堤真一)が、
最終回、ある事件をきっかけに、スーパーヒーローとしての責任の重さに耐えられなくなり、ついにスーパーヒーローを放棄してしまう!
左江内は、これ以上ヒーローを続けるのは荷が重いと老人(笹野高史)に告白してスーパースーツを返却する。
これでいつもの日常に戻った・・・と思って会社に出社する左江内。
すると、自分の席に見知らぬ男が座っている。それは、いつも様々な職種で左江内の前に現れていた謎の男・米倉(佐藤二朗)だった。
左江内が米倉に詰め寄ると、営業三課の全員が左江内にむかって「どちらさまですか?うちの係長はずっとこの米倉ですよ」と言い始め・・・?さらに、家庭内にも米倉の影が・・・!?
左江内の身に一体何が起きたのか!?
そんな中、妻・円子(小泉今日子)に最大のピンチが襲いかかる。温泉旅行に出かけるために円子が乗り合わせたバスがジャックされてしまったのだ。
バスジャック犯(菅田将暉)は円子ら乗客に銃を突き付け、車内に立てこもる。
もうヒーローではない左江内はどう立ち向かうのか!?
この夫婦の在り方、その愛の形が垣間見える驚愕のラスト!全てが解き明かされる!
・発端
取引先との接待ゴルフへ行く日に円子から「新作ゲーム『マグナムモンスター』を買ってこい」との命令を受けた左江内氏。
ゲームを買うため行列に並ぶ左江内氏でしたが、ゴルフの開始時刻に間に合わなくなったため、しかたなくゲーム購入を断念してスーパースーツで空を飛んでゴルフ場に向かうことに。
接待ゴルフもスーパースーツの力を使って何とかやりすごし、ついでにその恰好のまま買いそびれた新作ゲームを探す左江内氏でしたが、どこの電器屋さんに行ってもゲームは完売済み。すっかり困りはてます。
地方の小売店ならこういう人気ゲームも意外と売れ残ってたりするものですが、都心では難しいでしょうなあ。
そもそも忘却光線があるんだから、あの時レジに購入代金だけ置いて行ってゲームをそのまま持って行っちゃえばよかったような気もするけど、そういう悪知恵を働かさないのが左江内氏のいいところでもあり、また悪いところでもある。
ゲームを探す事に頭がいっぱいになっていた左江内氏。
捜索途中でSOS信号をキャッチするも「今ここで向かったら電気屋さんが閉まってゲームが買えなくなる」という理由で一瞬躊躇します。
とはいえ、このSOSを無視するわけにもいかないのでしぶしぶ助けに行くことに。
しかし、この一瞬の躊躇が命取りに。
向かった先の団地住宅ではベランダから落ちそうになっている子供を助けようとお母さんが手を握っていたのですが、握力が持たなくなり手を放してしまいます。
それを見た左江内氏が手を伸ばして子供を助けようとしますが、ギリギリで手が届かず。子供は下へと落下してしまうのでした。
・ヒーローやめたい
人を救うために使うスーパースーツを私用に使ったばかりか、その私用を優先したせいで人を救うことが出来なかった。
幸いにも子供は一命を取り留めましたが、左江内氏の後悔は募るばかり。
家に帰っても自らへの苛立ちが収まらなかった左江内氏はゲームを買えなかった事に文句をつける家族に怒りをぶつけ、外へと飛び出してしまいます。
そこで老人と出会った左江内氏は「これ以上ヒーローの責任に耐えられない」ととうとうスーツを返却してしまいます。
それを聞いた老人も「君の責任のすべてはこちらが引き取ることにしよう」とあっさり承諾するのでした。
翌日。全ての責任から解放され、路上でダンボールにくるまって寝ていた左江内氏は気分爽快にいつもの会社へと出勤。
しかし、昨日まで自分がいたデスクには何故か米倉の姿が。しかも会社の同僚たちもその事を不思議に思っていないどころか、左江内氏のことを誰も覚えていないという。
さらに自宅に帰っても、家族のだれも自分の事を覚えていない上に、この家の主は米倉であると主張するのでした。
左江内氏の仕事も家庭もすべて米倉に乗っ取られた!?
・キャプテンマン
これらの奇妙な出来事に頭を抱える左江内氏の前に現れたのが、自分の居場所を乗っ取っていた米倉、もといキャプテンマンでした。
マスクの形状やマント姿といい、これは原作最終回にパーマン4号が出てきたことへのリスペクトでしょう。
しかし、キャプテンマンはパーマン4号というよりもバードマンに近いポジションのようでして、日本中にいるスーパーマンをまとめ上げる総監督的役割を担っているとのことです。
1人しか乗れなさそうなUFOに乗っていたのもバードマンを意識しているからだろう。
で、キャプテンマンは普段は「米倉」として様々な場所で左江内氏を監視していたそうですが、彼曰く左江内氏はスーパーマンとしてはダメダメだとのこと。
つまり向いてないってワケですな。
左江内氏がスーパーマンを辞めたいと言った時にあっさり受理したのはそういう事情があったからで、
ついでに、左江内氏が「全ての責任を放棄したい」と言っていた事から、キャプテンマンが仕事も家族も失わせることによってその望みを叶えてくれたそうです。
なんというありがた迷惑だ!
これじゃまるで「笑ゥせぇるすまん」の悪い回のオチみたいじゃないですか!
・スーパーマン復活
しかし、病院で自分が助けようとした少年からお礼を言われたこと。
そしてゲームを買うために立ち寄った米倉似の男性が店主を務める電器店にて、旅行に行った妻・円子の乗るバスがバスジャックに遭っている事を知った左江内氏は再びヒーローになる事を決意。
近くで新しいスーパーマンの勧誘をしていた老人に「俺はスーパーマンになる!」と宣言し、スーツを受け取るのでした。
こうしてバスジャック現場に到着した左江内氏ですが、車内ではバスジャック犯が円子の頭にピストルを突き付け「てめえの嫁を殺すぞ!」と脅迫しはじめる緊迫した状況に!
これにはさすがのスーパーヒーローも手が出せないと思いきや、左江内氏は「しかたない、いいだろう」と言い放ちました。
さらに、日頃の家事をしない妻の不満をぶっちゃけた後に「そんな嫁は嫁じゃない。遠慮なく殺してくれ!」と懇願する左江内氏。
この一連の発言に円子も人質である立場を忘れて怒り心頭状態となっていましたが、全てはバスジャック犯からピストルを奪うためのハッタリ。
油断したスキに左江内氏がピストルを奪い、武器を取られたことでヤケクソになって襲いかかってきた犯人の顔面に円子がケリを入れて見事ノックアウト。
「あいつ殴っていいのは私だけだから!」と言い放つのでありました。
犯人からバスジャックの動機を聞いたところ、「ゲームが売り切れになっていてムシャクシャしていた所に変なマスクの男からピストルを渡されていつの間にかこうなっていた」とのこと。
左江内氏がゲームを手渡した直後に犯人の姿が消えてしまった事や、バスの運転手が米倉だった事から見て、どうやらこの一連の事件はすべてキャプテンマンの仕組んだテストだったようです。
今回は万事うまくいったからよかったけど、自分の仕組んだテストに無関係な地球人を巻き込むのって本来どうなんだ?
そして、状況を理解した左江内氏はバスの外で待機をしていた小池刑事率いる機動隊員たちに向かって「忘却光線スーパー」を照射することで、事件をなかったことにするのでした。
ところで、この「忘却光線スーパー」とドラマ第6話で披露していた「忘却光線マックス」と何が違うんだろうか? 自分はこういうのがけっこう気になってしょうがなくなるタイプです。
そんな感じなので、いち個人の感想としては、ドラマ版左江内氏は内容のほかに「忘却光線の強弱がつけられる」というオリジナル設定も強く印象に残りました。
ここらへんの詳しい設定を語っているドラマ公式ガイドブックとか出版されたら絶対買うんだけどなあ。
・クライマックス
今回の経験を経て、普段の仕事にも責任感を持って働くようになった左江内氏。
スーパーヒーローに変身するために屋上に向かった左江内氏は、そこでキャプテンマンと再会します。
要所要所で「(左江内)顔がでかすぎてヘルメット似合ってないよ」「(キャプテンマン)ラストシーンでそんなこと言う?私は連ドラのラストシーンなんて出られたことないんだよ?」などの福田作品らしいやりとりを挟みつつも、
「家庭も仕事もスーパーマンも責任もって頑張ります。何しろ選ばれた男ですしね。」と左江内氏に最終回っぽいセリフを言わせ、キャプテンマンにも原作第1話で出てきた「ヒーローの条件」を語らせたりと締めるシーンはしっかりと締めます。
左江内氏にエールを送るキャプテンマンに対し「やれる範囲で」と答えて飛び立っていくスーパーサラリーマン。
自分なりのスーパーヒーローとして、左江内氏の日常はこれからも続くのであった。
・視聴者プレゼントのお知らせ
8月23日発売予定のドラマブルーレイ&DVD-BOXを抽選で20名様にプレゼント。
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> メイキング映像あり <
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詳しくはドラマ公式サイトをご覧ください。
【ここからドラマ全話通しての感想】
というわけで全話終わりましたが、まあ良かったのではないでしょうか。
それこそ始まった当初は未体験の福田雄一作品特有のノリに面食らいましたが、そのノリに慣れた終盤からは楽しんでこのドラマを見ることが出来ました。
ただ、良くも悪くもこのドラマが「福田雄一の中年スーパーマン左江内氏」になっちゃったせいで、原作の要素がかなり薄れてしまったのが少し残念なところ。
原作ストーリーをもっと踏襲して、「はね子に勉強させる方法」で学歴を指摘されて顔を赤くする左江内氏や最終回で悪徳政治家にブチ切れて料亭ごとひっくり返す左江内氏なんかもドラマで見たかったぞ!
原作通りの内容を期待していたのに、期待外れに終わって1話で切っちゃった原作ファンの人も結構いそうな気がする。
とはいえドラマ化によって、これまで隠れた名作であった「中年スーパーマン左江内氏」に脚光を浴びせたことは非常に素晴らしい事ですし、
「左江内氏」新装版コミックスの発売や左江内氏グッズの発売など、ドラマ化されなかったら絶対にありえないようなことが起きたのはただただ単純に嬉しいです。
左江内氏単体の商品なんて、これまで藤子・F・不二雄ミュージアムショップの限定グッズの中ですら作られてなかった気がするぞ。たぶん。
あとは、ドラマきっかけで原作コミックスを読む人が出てくれたら嬉しい。
ドラマ「左江内氏」とはまた違った原作「左江内氏」の魅力をわかってくれたら嬉しいですね。
中には「ドラマと内容違うじゃねえか!」と不満に思う人もいるかもしれませんが、ちゃんと最後まで読めばちゃんと面白くなると思いますのでそこらへんは是非。
そんなわけで、ドラマ感想記事を全話完走させることが出来るくらいには楽しまさせていただきました。
普段TVドラマを見ない自分が連続ドラマを全話見たのって何時ぶりだろう?
福田監督、出演者のみなさん、そしてスタッフの皆さんお疲れ様でした。
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