出版社:小学館
発行日:1995年8月10日
定価:680円(税込)
全88頁
あの環境庁が解説監修を務めたいたってまじめな本。
1994年に長期的な環境保全を目標とした「環境基本計画」という計画が国によって作られ、
それを三谷幸広先生の手によって子供にもわかりやすく漫画化したのがこの作品。
wikipediaにも項目があるので、手っ取り早く「環境基本計画」について知りたい人は下記のリンクを見ることを推奨します。
でも、今回の記事を書くにあたり、自分もその記事を見たのですが難しい言葉ばっかりでよく分からなかったので、個人的にはこの本を読んだ方が一番分かりやすいと思います
で、「環境基本計画」というのは簡単に言っちゃえば「自然を壊すな!ゴミはリサイクルしよう!」というエコ活動のようなもの。
この漫画では、1995年公開の映画「のび太の創世日記」で作っていた自由研究をヒントに、
のび太君達がこれまた「創世日記」に出てきた創世セットでそれぞれの疑似地球を作成。
おのおのの作った地球から、現在の地球を巻き込んでいるさまざまな環境問題について考えていこう!という内容になっています。
スネ夫は「楽に快適に生活できる文明社会・スネ国」を作るため、工場や鉄道などの重工業をどんどんと開発。
ジャイアンは「働かなくても大金持ちになれるジャイ国」を目指し、石油の輸出産業で一気に大金持ちの国に。
「緑でいっぱいの国にしたい」しずかちゃんは、発展先進国となったスネ国のアドバイスで農作物をふやすためのダムや発電所を次々と建設。
対価として、建設の際に伐採されるであろうシズ国の木を資源として貰うことで話がまとまりました。
「動物にかこまれてターザンみたいな生活がしたい」のび太君も、スネ国のアドバイスにより自分たちの食べ物よりも輸出目的の農作物を優先的に育成。そこから財源を確保するという方針に決まりました。
そんな思い思いの地球を作った結果!
スネ国がこうなって、
ジャイ国がこうなり、
シズ国がこうなって、
ノビ国がこうなり、
最終的に戦争がはじまりました。
多分、これらの4国の出来事は全て過去にどこかの国で実際に起きたことをベースにしているんでしょうなあ。
とにかく「自然を大切にしないとひどいことが起きるぞ!」というメッセージをこの本から感じ取りました。
そして、のび太達の作った4つの擬似地球も話し合いによって無事和解。
スネ国は資源のリサイクルを徹底。途上国を援助することを誓い、
ノビ国とシズ国は森林伐採をやめ、食料自給率の向上と福祉の徹底を約束。
そしてジャイ国は「環境の悪化を防ぐため、世界中の人たちが幸せに暮らせる地球にしよう!」と高らかに声を上げたのでした。
・・・ジャイ国だけ何もやってないじゃないか!
ドラえもん のび太の地球を救え!―まんが版環境基本計画 (キッズ・ポケット・ブックス)
- 作者: 三谷幸広,環境庁企業調整局
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1995/07
- メディア: 単行本
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