年末の風物詩「このマンガがすごい!2019」が今年も発売されました。
みなさんの好きな漫画はランクインしていましたか?
Fライフ 3号: ドラえもん&藤子・F・不二雄公式ファンブック (ワンダーライフスペシャル)
- 作者: 藤子プロ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: ムック
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今年はなんと、過去に「Fライフ」3号でトリビュート作品を執筆してくれた
石黒正数先生ととよ田みのる先生が「オトコ編」でワンツーフィニッシュを決めるという快挙がありました。
藤子ファンの作家さんが1位2位を独占したんですし、
今年のこのマンは、実質藤子不二雄作品が1位ってことでいいんじゃないでしょうかね?(とりあえず言っておく)
そして、
① 「このマンガがすごい!」に載っている漫画は確かにすごい
② でも、この本に載っているすごい漫画にパロディされている藤子作品も充分スゴいよね?
③ じゃあ、どれだけの漫画にパロディされてるのか探してみよう!
④ ついでに1年間で集めた藤子パロディの中でどれが一番面白かったのかも決めよう!
というキッカケで始めた「この藤子不二雄パロディがすごい!」も、今年で3年目となりました。
【2016】
・勝手に決定!「この藤子作品と関係ないのに藤子ネタが出てくるマンガがすごい!2016」を発表します。(その1)
・勝手に決定!「この藤子作品と関係ないのに藤子ネタが出てくるマンガがすごい!2016」を発表します。(その2)
【2017】
・勝手に決定!「この藤子不二雄パロディがすごい!2017」を発表します。(第1夜「ドラえもん(キャラクター部門)」編)
・勝手に決定!「この藤子不二雄パロディがすごい!2017」を発表します。(第2夜「ドラえもん(設定部門)」編)
・勝手に決定!「この藤子不二雄パロディがすごい!2017」を発表します。(第3夜「ドラえもん以外」編)
・勝手に発表!「この藤子不二雄パロディがすごい!2017」を発表します。(最終夜「藤子F・藤子A共著作品部門」「藤子A作品部門」編)
今年はざっと数えただけで89個(タイトル別だと74作品に登場)もの、藤子不二雄パロディを見つけることができました。
というわけで、
本日は「今年1年で見つけられた藤子不二雄パロディでよかったものベスト50」を発表したいと思います。*1
今年の漫画シーンを、藤子不二雄パロディで振り返る!!
■レギュレーション■
・「作品内で藤子作品のパロディ」「作品内で藤子作品の話題に触れたもの」「藤子作品のオマージュだと思える作品」を個人的なジャッジで「藤子不二雄パロディ」と認定。
・2017年12月9日~2018年12月10日までに漫画雑誌・WEB漫画サイトで発表された作品と漫画単行本の中から、
自分が見つけられた範囲で藤子不二雄パロディのあった漫画作品が対象。
・「小学館・藤子プロが認知していそうな作品*2」は含めない。
・それらの藤子不二雄パロディの中から「一番グッときたもの」を今年のナンバーワンにする。
なお、「今年はこの作品にも藤子パロディがあったぞ!」という情報をお持ちの方は、
このブログのコメント欄やTwitter等で教えてくだされば幸いです。
いいのがあったら、後日このブログで紹介させてもらうかもしれません。
というわけで、さっそく第50位からの発表です。
いまから発表する作品の中に、みなさんの記憶に残っている藤子パロディはあるでしょうか?
第50位 ホイチョイ・プロダクションズ「気まぐれコンセプト」(小学館)
正解はEX。何が「正解はEX」なのかは内緒。
第49位 森田将文「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」(秋田書店)
友達。まだ49位だとこんなもんです。
48位 漫画:konagi 原作:ねこの「本日も、アキバ日和です。~レンタルショーケースというプチビジネス~」(秋田書店)
ゴルァえもん。
47位 山本亮平「早乙女姉妹は漫画のためなら!?」(集英社)
住んでいるアパートの名前がTOKIWA。
第46位 大河原遁「王様の仕立て屋 ~フィオリ・ディ・ジラソーレ~」(集英社)
第45位 鈴木信也「娘へ ~将来死にたくなったらコイツを読め~ 元ジャンプ作家が育児に精を出してみた」(集英社)
過去作を娘に見せたくないお父さんの1コマ。
これは「さようなら、ドラえもん」のあのシーンのパロディだと思ってるんですが、どうでしょうかね?
この絵は山本さほ先生がベトナムの某遊園地に行った時の思い出だそうです。
「未来からやって来たお嫁さん達が自分の不幸な人生を直しにやってきた」というややこしい設定を一瞬で理解できるようにしてくれたシーン。
第41位 原作:金城宗幸 作画:藤村緋二「グラシュロス」(講談社)
ジャイアンみたいな顔。
ジャイアンみたいな顔です。
第39位 仲島歩「ハイリスクミッションセラピー」(集英社)
喪黒。
喪黒。
喪黒。(※「毎度!浦安鉄筋家族」最終回より)
第36位 ニャロメロン「バンバンドリドリ」(小学館)
第35位 河上だいしろう「ガウちゃんといっしょ」(双葉社)
家にやってきた小ガウチョの名前を考えよう!
「Qちゃん」ってどうかしら?
あー・・・。
怪物の王位継承権で争う人だってバイバインネタを知っている。
第33位 林聖二「ジモトがジャパン」(集英社)
ヒミツ道具。今年は少年ジャンプのギャグ枠復活でドラえもんネタもたびたび出てくるようになりました。
なお、彼の言っていた「ヒミツ道具」というのはこれのことです。
「ジモリンガネ」をつけると、いろんな動物と会話できるようになるぞ!
ジャンプ期待のギャグ枠その2。空き地で野球は藤子漫画の基本だ!
どうもこんにちは。「絵に描いたような空き地」です。
第30位 原作:吉崎観音 漫画:士土幽太郎「超ケロロ軍曹UC 激闘!!ケロロロボ大決戦」(KADOKAWA)
今年見つけられた中で、プロゴルファー猿ネタはこれしかありませんでした。
USO800。同作品では他にもこんなネタが。
第28位 原作:西尾維新 漫画:大暮維人「化物語」(講談社)
話題のコミカライズ作にもドラえもんネタは潜んでいる。
第27位 おはなちゃん「変な知識に詳しい少女 高床式草子さん」(講談社)
ジャイアニズム!!(同じこと言ってるだけ)
第26位 泰三子「ハコヅメ ~交番女子の逆襲~」(講談社)
モーニングの注目作品も、ドラえもんネタでしっかりと抑えておきましょう。
第25位 赤坂アカ「かぐや様は告らせたい」(集英社)
ド●えもん。アニメ化おめでとうございます。
ド●えもん。
ドラ〇もん。前作が今年のこのマンの40位に入ってたのでビックリしました。
第22位 盆ノ木至「吸血鬼すぐ死ぬ」(秋田書店)
ドラ〇もん&小〇館。
ドラえもんつっこみ! 今年のヤンマガはドラえもんネタを扱う漫画がやたら多かった気がします。
第20位 赤堀君「ガカバッカ」(講談社)
このマンガ、藤子作品ネタが多くてけっこう好きだったんですよ。
第19位 市川マサ「僕はどこから」(講談社)
これもヤンマガ作品。「ドラえもんの話」で盛り上がる宝土清掃のみなさん!
でも、いつの間にか「親父殺してえ」みたいな話に変わっていたりするぞ。怖い。
第18位 ふなつかずき「すんどめ!!ミルキーウェイ」(集英社)
ドラ〇もん。背後に鈴。日本のMANGAにも詳しいスポポポン星人。
第17位 さノ助「さつきちゃん」(集英社)
ヤンジャン初連載にして、ガッツリとあのキャラクターを描く勇気!
そして、その翌週もネコ型ロボットをネタにする勇気!
第16位 浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(小学館)
ドラえもんパロディ作品で今一番勢いのある「イソベやん」がここでランクイン。
もう、今年は連載再開しないんじゃないかと思ってましたよ。
第15位 天塚啓示「総合時間事業会社 代表取締役社長専属秘書 田中誠司」(集英社)
個人的に、今年前半から後半にかけての「少年ジャンプドラえもんネタ不作時代」に唯一ドラえもんネタをやってくれていたこの作品は、実に貴重な存在でした。
何故か「ドエラいもん」と微妙に名称をぼかしていた理由については、最後までわからないままでしたが・・・。
来年1月4日発売の単行本第2巻・第3巻を読めば、その理由が書いてあるかも・・・?(露骨宣伝)
総合時間事業会社 代表取締役社長専属秘書 田中誠司 2 (ジャンプコミックス)
- 作者: 天塚啓示
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/01/04
- メディア: コミック
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総合時間事業会社 代表取締役社長専属秘書 田中誠司 3 (ジャンプコミックス)
- 作者: 天塚啓示
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/01/04
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第14位 塩崎雄二「高床式少女 完全版」(少年画報社)
「一騎当千」の作者さんが描いたドラえもんのオマージュ的作品なまんが。
連載自体はだいぶ前に完結していますが、今年「完全版」の単行本が発売されたのでこの順位にランクインということで。
ぼくは、想像力を・・・。
「りぼん」で現在も好評連載中。
最新コミックス18巻からのネタなんですが・・・。
「8年前にやったネタをもう一回出してきた」というところが、今回の高評価につながりました。
あみちゃんの部屋のクローゼット、一体どうなってるんだろう?
第12位 服部昇大「邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん」(ホーム社)
この漫画の影響で「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」を10年ぶりくらいに見返しちゃったので12位です。
実写版ハットリくんは邦キチさんが気に入ってくれそうなシーンがたくさんある映画なので、また採り上げてもらえたらうれしいですね。
カットリくんが原作通りにワラジを履いていると思いきや、よーく見たらワラジっぽい靴を履いているところとか。
「もしも浅野いにおが、藤子F先生の『定年退食』を描いたら・・・」という感じのお話です。
最後のベンチのシーンは、完全に原作のオマージュですね。
単行本5巻より。
大長編ドラえもんのベストヒロインを熱く語る工藤ちゃん!
ところでみなさんは、ドラえもんでどのヒロインが好きですか?(唐突な質問)
第9位 くろは「有害指定同級生」(集英社)
画像を見ればすぐにわかると思いますが、
これは、ドラえもん36巻「神さまセット」に出てくる「3日もどら焼きが食べられなくて苦しんでいるときのドラえもん」のパロディです。
こういう、原作のマニアックなシーンを選ぶところがすごい!
そして、さっきの一部始終を見ただけで
「あー、ドラえもんのあの回のやつね」と瞬時に理解して、適切なツッコミを入れた委員長はもっとすごい。
第8位 原作:にんじゃむ 漫画:森田和彦「ネメシスコール」(講談社)
ポンジャラ!
というわけで、第8位はヤングマガジン「ネメシスコール」のポンジャラです。
この作品は、かなり唐突な終わり方をした記憶が強いのですが、
あのオチを知った後だと、このポンジャラのシーンの印象も変わってくるかも・・・?
EXACTLY(その通り)!!
ハムサラダ!!!*3
やろう、ぶっころしてやる!!!!
まだ連載1年もたってないのに、濃度の濃い藤子作品ネタを放出しまくっている「ノブナガ先生」が第7位!!
説明不要!とにかく面白い作品!!(説明になってない)
第6位 フォビドゥン澁川「スナックバス江」(集英社)
お楽しみ!
のぶ代!!
〇ラ〇もん寿司!!!
ハズレ!!!!
ヤングジャンプのギャグ枠にすっかり定着した「スナックバス江」が第6位!
フォビドゥン先生、意外とドラえもんネタよく使いがち。
第5位は
た●しくん(仮名)です。
「マショウのあほすたさん」では、
上の画像の「若くして某ライトノベルにハマってしまったとある少年の悲劇」のほかに、
「ガン●ムWのト●ワに恋してしまった話」「うんこ漏らして大失恋した話」「自身の産道を型取りしてオナホールを作った話」などが淡々と描かれています。
従来のコミックエッセイとは比較にならないほどのプライベートの切り売りがこの作品ではいけしゃあしゃあと行われているので、
怖いものが見たい人は、是非とも読んでみよう!
あと、こっちにも喪黒っぽい人出てきた。
第4位 平沢バレンティーノ「最低居候カペツピィン」(秋田書店)
第4位は「ヤングチャンピオン烈」に掲載された問題作がランクイン!!
導入だけでわかる、このひどさ!
ひみつ女(どうぐ)ですって。
いや~、ヒドいですね。
みなさんはこの作品を読まれてないと思いますが、
「藤●プロに怒られそうランキング」だったら、この作品がぶっちぎりで1位だと自信を持って言えます。
本当にそれくらいの内容です。何とか手段を使って読んでみてください。
なお、「最低居候カペツピィン」は、
「だってファンシーカペツピィン♡」と名を変えて、今月発売のヤングチャンピオン烈にまた載るんだそうです。
作風を変えてくるのか、あのままの路線で突っ走ってくるのか、注目しましょう。
第3位 原作:野田宏 漫画:若松卓宏「人魚姫のごめんねごはん」(小学館)
異色の共食いグルメコミック「人魚姫のごめんねごはん」が第3位。
巷のイメージでは、
「魚を愛する人魚姫・エラ様が欲望に耐え切れず、毎回仲間であるお魚さん達を食べてしまう漫画」という認識が強いかと思いますが、
このブログでは「マニアックな『まんが道』ネタをやってくれる作品」という認識となっております。
激河大介、新人コミック賞入選!!
他にも、この1年の間では「チューダー」ネタや、
テラさんネタもあったりしました。
ばかっ!!
こういう個人的なツボのネタを多くやってくれるので非常に好みの漫画なのですが、
最新第6巻では「まんが道ネタ」がひとつもなかったのが、ちょっと残念でした。
また、こんな感じのネタをやってくれることを期待しております。はい。
2人の麻薬取締官を主人公に、様々な薬物犯罪の実態を描くこの作品。
今年は「漫画家アシスタント 小村和宏(36)の場合」というシリーズものが描かれていました。
漫画家志望の小村の部屋には、さまざまな漫画が置いてあります。
「ドラゴンボール」や「アイアムアヒーロー」などといった人気漫画の単行本も目立つのですが・・・。
何故かその中に「愛蔵版まんが道」があるという違和感がおもしろく、
このシリーズが連載していた際は、よくリアルタイムで話題にしていました。
すると、だんだんと本編の中に「まんが道」の要素が入っていき・・・。
最終的には「愛蔵版まんが道」がかなりのアップで描かれるまでになりました。
もちろん、本編の直接的な事柄に「愛蔵版まんが道」が関係したわけではありませんし、
鈴木マサカズ先生が自分のブログを見て展開を変えた!と言うつもりもまったくありません。
ただ、なんかちょっと不思議な体験だったので、個人的な感情で第2位とさせていただきました。
第1位 ムラマツヒロキ「DJ道」(秋田書店)
というわけで、
今年の「この藤子不二雄パロディがすごい!」の第1位はムラマツヒロキ先生の「DJ道」
です!
勝手に賞を贈らさせていただきます。
このマンガは、
片思い中の女の子を取っていった売れっ子DJを見返すために、サエナイ主人公・道雄が日本一のDJを目指す物語である!
書影やタイトルを見ればわかるとおり、このマンガは「まんが道」のオマージュ作品であり、
登場人物たちが同じアパートで暮らし始めたり、
主人公の好きな女の子の名前が「涼子ちゃん」だったりなど、まんが道読者ならクスッとくる様々な小ネタが登場してきます。
これだけでも、かなりの高評価です。
しかしこの作品は、DJ漫画でありながら、DJをはじめたい人たちに向けた指南書としての役割も果たしており、
まさにDJ版「まんが道」といった出来栄えなのがスゴイ!
そして話も面白く、特に最終回のラストは「まんが道リスペクト」の集大成といえるべき仕上がり。
藤子不二雄パロディもよかったですが、個人的には今年読んだ漫画の中で一番面白かった漫画だとも思っております。
そんなわけで、今年の「この藤子不二雄パロディがすごい!」第1位はムラマツヒロキ「DJ道」でした。
あらためて、おめでとうございます!
以上、自らの独断と偏見で選んだ「この藤子不二雄パロディがすごい!2018」ベスト50の発表はすべて終了です。
「そういえばこんなのあったなー」って思えるものも、けっこうあったのではないでしょうか?
そして、ここまでの文章を全て読んだ人は何人いるんだろうか?
今回紹介した藤子不二雄パロディは、全部この1年間のあいだに出てきたものです。
普段気にしていないだけで探せば意外とたくさんあるんだぞ、ということを今日は覚えて帰ってください。
今回ランクインした各パロディの詳細や、今後も増え続けるであろう藤子不二雄パロディについては、
「藤子不二雄警察」というカテゴリで全てまとめているので、今回の記事を見て気になった方は是非覗いてみてください。
そしてくどいようですが、
「今年はこの作品にも藤子パロディがあったぞ!」という情報をお持ちの方は、このブログのコメント欄やTwitter等で教えてくだされば幸いです。
いいのがあったら、後日このブログで紹介させてもらうかもしれません。
(特に少女漫画やきらら系の作品、WEBサイトの漫画はほとんど手つかずです。)
というわけで、また来年「この藤子不二雄パロディがすごい!2019」でお会いしましょう。
さようなら~。
【おまけ記事】