ドラえもん感想（うそつきかがみ＆十円なんでもストア） - 原子おはじき（藤子不二雄作品関連について語るブログ）

２０１８年８月２４日放送分　　ネタバレ注意！

●ドラドラまちがいさがし●
今週は「いきものおりがみ」冒頭の「のび太くんがクワガタに花を挟まれていたシーン」からの出題。

うそつきかがみ（コミックス第2巻収録）
１本目はウソの姿を映し、ウソの事を話す困った道具『うそつきかがみ』が登場だ。
うそつきかがみの映し出す美男美女化した自分の姿に惑わされるのび太くん達の悲喜こもごもを描いた一作である。

いちおう、名前に「かがみ」と入っていますが、
前述のとおり『うそつきかがみ』はウソの姿しか映しださないので、鏡としての実用性はほぼゼロに近い。

使う用途も、何も知らずにうそつきかがみを見た人の面白リアクションを見て笑うくらいしか思いつかないので困る。実に悪趣味だ。

ドッキリかなんかに使う、ジョークグッズとしてこの道具は発明されたのだろうか？

ドラえもんもどうしてこんな道具を持っているのかが謎だけど、
「うそつきかがみのおせじなんか本気にして！」と断言しておきながら、
鏡に映るイケメン化した自分（八頭身）の姿に一瞬で夢中になってしまっていた様子を見るに、

未来デパートでディスプレイとして飾られていたうそつきかがみに映った自分の姿に騙されてついつい購入してしまうも、家に帰ってから我に返ってしまった・・・という過去があるのではなかろうか？

『うそつきかがみ』がのび太くん達を騙した事に怒り、
何のためらいもなく壊そうとしていたところも、この理由があるのなら何となくツジツマがあう。

あんな道具に自分がダマされるわけないだろ～と思ったりもするけど、
イケメン化した自分の姿と、真殿光昭さんのセクシーな声で「あなたさまは世界一です」と唆されたら、自分だって頭をチョンマゲ姿にしてしまうかもしれない。
未来の道具なので、こっそりと催眠電波が出ていたりする可能性だってあるし。

ママもうそつきかがみに騙されて頭をチョンマゲにしていたけど、
「夜になってものび太くん達が帰ってこない」と心配していた時には、すでに元の髪型に戻していた。
どこで我に返ったんだろう？

とはいえ、お話の構造自体は、
「うそつきかがみに騙されてみんながおかしな行動をとってしまう」というシンプルな内容なので、
ドラえもんをよく知らない小さいお子さんでもとっつきやすい、じつに初心者向けのお話だったりするのかも。

ドラえもんをよく知っている人が見ても、
「イケメン化したドラえもんやのび太くん」の姿はかなりのインパクトがあるので、放送開始前からこの回はSNS上やネットニュース等でこのお話はかなりの話題になっていました。
何故か、毎日新聞も記事にしていたのには驚いたぞ。

これほどの注目を浴びていたので、
来週以降もドラえもんの登場人物を全員美男美女キャラにしたほうが視聴率も上がるかもしれない。

ただ、イケメンバージョンののび太くんはやたら止め絵が多かったので、
天下のシンエイ動画でも、あのキャラクターデザインでアニメをやるのはかなりくたびれてしまうようだ。

イケメンキャラをアニメで動かすと、ちょっとでも作画が悪かったら途端に不細工に見えてしまうので難しいところです。

毎回かっこいい男の子やかわいい女の子がいっぱい出てくる深夜アニメを作り続けているアニメの制作会社さんは偉い！

そんなわけで『うそつきかがみ』は何とか改心したっぽいですが、
テレ朝夏祭りで現在開催中のARアトラクション「クジラと謎のパイプ島」にも、うそつきかがみは出ているらしい。

９月放送のドラえもん誕生日スペシャルを前に、
この前の『スカンタコ』と同じように、顔見世目的でアニメに登場させたのかも。

今度の誕生日スペシャルで、うそつきかがみがどう描かれるのかにも注目したいところです。

●クイズ！ドラえもんのひみつ！！●
９月７日放送の誕生日スペシャルにあわせて先週からはじまった新コーナー。
たぶん、来週で最終回です。

今回のクイズは、「ドラえもんは生まれた時何色だったでしょう？」。

答えは記事の下のほうで。

十円なんでもストア（コミックス44巻収録）
今週の２本目は十円でなんでも買う事ができる道具、「十円なんでもストア」が登場！
ドラえもんの数あるひみつ道具の中で、実際にあったら未来の世界の経済が確実に破たんしそうな道具のひとつである。
付属の「かんばん用紙」がものすごく値段が高くて、それでモトをとっているのだろうか？

自分がこの手の道具を思いついたとしても、
「こんな道具があったら経済成り立たないよ」と自主的にボツにしそうなもんですが、
「こんな道具があったらいいな」という発想だけで漫画として仕上げてしまうところが、藤子Ｆ先生のすごいところである。

「いつまでも子供心を忘れない」というのは、こういうことなのかもしれません。

『十円なんでもストア』は「かんばん用紙」さえあれば、文字通りなんでも買える。

原作通りに「ゆうびんきょく」で『切手』や、「おにくやさん」で『すき焼き用のお肉』も買えるし、
今回のアニメでは「ペットショップ」や「ぼくじょう（牧場）」で大きな犬やポニーまで買えてしまう他、
置けるスペースさえあれば、「せんとう（銭湯）」と書いて大きなお風呂まで出すことが出来る。

どうやら『十円なんでもストア』より大きなものでも、買えてしまうようだ。
ホント万能ですね。

かんばんに「えいがかん（映画館）」と書けば、現在公開中の映画『スター★オジョーズ』だって見れる。
主人公っぽい人が敵機を撃墜させるたびに、姫っぽい人が「まあ～、おじょうず」と褒めてくれる。そんな映画だ！

　 f:id:genshiohajiki:20180827000600j:plain

こんな感じで、映画のスタッフロールも流れていた。

映画の内容はよく分からなかったけど、
役名に「zituhaiihito」「nehaiihito」と書いてあるので、どうやらいい人ばっかりが出ている映画のようだ。

さらに、物語のスケール的にハリウッドが制作したのかと思いきや、
出演者の名前が「sato」「suzuki」と日本人の名前ばかりなのを見るに、
『スター★オジョーズ』は「宇宙からのメッセージ」のような和製スターウォーズを目指して作られた作品だったのかも。

なお、『スター★オジョーズ』を見に行ったしずかちゃん曰く「満員で入れなかった」らしいので、
この映画はそこそこのヒットは飛ばしているようです。
ちょっと見てみたいぞ。

『十円なんでもストア』は便利な道具ですが、
「おもちゃやさん」でオモチャを買いたいのに間違って「おもちやさん」と書いてしまうと、熱々のお餅が出てきたり、
硬貨が100円玉だと受け付けてもらえず、商品が出てくるところから100円玉が勢いよく返却されてしまうということも、今回のアニメで描かれていた。

どちらも気が抜けている時などに、やってしまいそうなミスばかりだ。
せっかく安く商品を買えるんだから、それくらいの使い方は守りましょうってことで。

そして、ラストはのび太くんが10円で買ったおまわりさんの登場で全て解決。
「公権力を金で買った」というわけですね。なんか違うか。

そんな感じで、今週のドラえもん感想は以上です。

●ドラドラニュース●
Bパートのお話の合間に「テレ朝夏祭り」の宣伝。

８月２５・２６日にドラえもん音頭が踊れたり、ドラえもんみこしパレードがあったらしいですよ。

■次回予告■
次回の放送は8月31日。
「仙人らくらくコース」「悪運ダイヤ」の2本をお送りします。

前回のお話：ドラえもん感想（額縁をくぐって海へ＆チューケンパー）