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ドラえもん感想(すてきなミイちゃん&魔女っ子しずちゃん)

 

2017年10月20日放送分  ネタバレ注意!

 

オープニングアニメ:「DORAEMON」のアルファベットを追いかけ、自らの尻で「O(オー)」を表現するドラえもん2017年1月27日放送分の流用)

 

 

すてきなミイちゃん(コミックス14巻収録)
わさドラでは2007年1月19日にアニメ化済み。

ドラえもんが好きになってしまった相手。それはオモチャのネコだった!?

 

ドラえもんはネコ型ロボットであるノラミャーコさんのことが好きだったし、本物のネコとも恋仲になれば、人間のアイドルだって応援する。

のび太のワンニャン時空伝」では人間っぽいネコにも惚れていた。

意外とドラえもんは惚れやすい体質である。

 

ここまで書いていて、昔どっかの謎本「ネコ型ロボットであるドラえもんが人間やネコに恋するのはおかしい。きっとドラえもんにはネコの脳が移植されているんだ!」という珍説が書かれていたことを思い出した。

ドラえもん誕生」を知っていたら完全にトンデモとしか言えない発想だけど、一体あれはなんだったんだろう?


関係の無い事言ってないで、本編の感想へ移りましょう。
冒頭からドラえもん「ぽっかりお空に白い雲~♪どら焼き・焼きたて嬉しいな~♪」謎のオリジナルソングを歌いながらの登場だ!

 

一目ぼれした彼女を思うあまりどら焼きも食べられなくなってしまったドラえもん
劇中に出てくる個別包装されてあるタイプのどら焼きは意外と原作では見かけないのでめずらしいぞ。
箱売りのものを買ってきたのだろうか?

 

ミイちゃんはコード付のリモコンのボタンを押すと「ミイ」と鳴き声を出すシステムになっており、
「ミイちゃん」という名前も、その鳴き声を聞いたドラえもんが勝手に名付けたものである。

ボタンを押すとでてくるネコの音声相手に、オモチャのネコと嬉しそうに会話のようなものをするドラえもんを見ていると何とも言えない気分になってくるぞ。


しかしミイちゃんは近くの家に住むボクちゃん(CV:引坂理絵)の持つオモチャであり、その親御さんがドラえもんとのお付き合いを許してくれるはずがありません。


親御さん目線でいうと、ただ単に「人の家の子供のオモチャを奪うな」と言っているだけなのですが、
ネコ型ロボットであるドラえもんからしたら、ミイちゃんとは結婚を前提としたミイちゃんとの同棲を両親に認めてもらいたいだけなのです。
そこらへんの両者の意思の相違が、この話の面白さになっているわけですね。


ミイちゃんとのお付き合いを認めてもらうため、甘井屋の高級どら焼きを手土産に親御さんへの挨拶を行うドラえもん
ドラえもんは未来から来たロボットだが、結婚への許しはちゃんと律儀かつ昔気質のスタイルで行うぞ。

 

「甘井屋」も作中で何回か名前の出ているお店なので、おそらくドラえもんが普段から行きつけにしている店であろう。

どら焼きの味にうるさいドラえもんが認めた名店の、しかも高級などら焼きを手土産として渡すという行動からも、彼の本気度がヒシヒシと伝わってくる。

 

しかしこの頼み込みにも、親御さんは首を縦に振らないどころか「そもそも君はどこの誰なんだ」と言われてしまった。
普段からあんなダルマみたいな形のロボットが町をウロついていたら近所の人はほぼ強制的にドラえもんの存在を覚えそうなものなのに、この反応はけっこう意外だ。


ドラえもん曰く「この家は野比家から東へ2085歩進んだ距離」しか離れていないらしいけど、あの町ではドラえもんって意外と目立たないのだろうか?
まあ、あの町はしょっちゅう宇宙人が襲来したり、猛獣が逃げ出したりしてるような場所なので、
それらに比べたら、「未来から来たネコ型ロボットが近所に住んでいる」ことぐらい別に不思議とは思わない・・・のか?

 

あと、あの町を探せばオモチャのミイちゃんが売られているおもちゃ屋さんもどこかにありそうだ。
そのミイちゃんを購入してドラえもんに手渡してみたら、果たして彼はどう思うんだろう?


親御さんでの挨拶では交際を認めてもらえなかったドラえもんでしたが、
近所の飼い犬ぺス(原作では名前出てこなかったけどアニメで名前がつきました)に奪われたミイちゃんを自らの身を犠牲にしてまで救おうとする姿に根負け、もしくはあきれ果ててしまったのか、
ようやくミイちゃんとのお付き合いの許しを得ることができたのでした。

 

夕日の見える高台にて、ミイちゃんと会話をするドラえもん

これでもう2人の恋路を邪魔するものはいません。ドラえもんの頭の中では既にミイちゃんとの結婚式の妄想まではじまっていた。
うーむ、いくらなんでも気が早すぎるぞ。

 

さらにドラえもんは、ミイちゃんをさらに完璧なネコ型ロボットにすべく、
「自動えさたべそうち」「自動歩き回りそうち」「自動木登りそうち」「自動ひっかきそうち」「自動おしゃべり機」を取り付け、より本物のネコっぽくしていく!
今はやりの魔改造ってやつですね。

 

しかし、最後の「自動おしゃべり機」を取り付けてしまったのがよくなかった。

無事ネコ型ロボットっぽくなったミイちゃんに対し、
「僕がきみを喋ったり動いたりできるようにしたんだよ」若干の恩を着せながら求婚を迫るドラえもんでしたが、
即座に本人の口から「おいら、男だぜ!」と豪快にカミングアウトされてしまい無事GAMEOVER。
細かいところを言うと、ここのセリフは原作どおり「ボク、オトコダヨ。」のまま変えないで欲しかったなあ。

 

ドラえもんもここで「性別なんて関係ない!」と開き直れれば、違った形でのハッピーエンドもあり得たけど、さすがにそうはいかなかったようだ。
それにしても、カミングアウト前とアウト後のミイちゃんの声のトーンがあまりにも違いすぎるぞ。
ドラえもんがへんな装置をつけすぎてしまったせいで自我が芽生えてしまったのだろうか?

 

ミイちゃん(男)が去った後も泣きじゃくるドラえもん自分が思っていたミイちゃんのイメージと違いすぎたんでしょうなあ。
男をカミングアウトされたことよりも「おいら・・・おいらって!」ミイちゃんの一人称がオイラだったことの方にショックを受けているようだった。

 

恋はまことに影法師、いくら追っても逃げていく。

こちらが逃げれば追ってきて、こちらが追えば逃げていく。シェイクスピア

 

 

 

魔女っ子しずちゃん(コミックス26巻収録)
わさドラでは2007年5月25日にアニメ化済み。ラクルシズール!
小さい頃から魔法使いに憧れているしずかちゃんのために、のび太君がしずかちゃんを本物の魔法使いにしてあげる非常にユメのあるお話だ。

 

しかし、ドラえもんから「人を魔法使いにする道具なんてないの!」と言われてしまったので、
あくまでもドラえもんひみつ道具の力を使って魔法使いっぽくしてあげようというお話になった。


科学技術の結晶であるひみつ道具を使って魔法っぽくする。まさにチンプイでいうところの「科法」ですね。
先日新装版「チンプイ」の発売決定が決まったばかりの今にピッタリのエピソードじゃないでしょうか。

あと、「人を魔法使いにする道具なんてないの!」とドラえもんに言いきられてしまった魔法事典さんが少しかわいそうだ。

 

「無生物さいみんメガホン」で魔女っ子の代名詞「空飛ぶホウキ」をつくり、困った人を探せる「タスケテ帽」もかぶったことで準備は万端。
これで今日からキミは魔法で困った人を助けるニューヒロイン・魔女っ子しずちゃんだ!

 

ただ、最初に助けに向かった場所は、自分の家のホウキが無いことをママに叱られていたのび太君とドラえもんのところであった。
のび太君の家のホウキは、今現在しずかちゃんが空飛ぶホウキとして使っているので、とてもじゃないけど手放せません。

 

そこでしずかちゃんは「しずしずホイ♪」と先ほど使った無生物さいみんメガホンで木製バットをホウキだと思い込ませることで無事解決。
何だか、この魔女っ子は普段ドラえもんひみつ道具でやっていることの応用みたいな感じですね。

 

ちなみに「しずしずホイ♪」とは、しずかちゃんがポケットからひみつ道具を取り出すときに自分の口で言っている謎の呪文である。
普段、しずかちゃんが特にやることが無い時とかに「自分が魔法を使えたらこんな呪文にしよう」とか考えていたやつを今回使ってみたのかもしれないぞ。
別に黙って道具を取り出してもいいわけですが、やっぱり魔女っ子として魔法の呪文は必要不可欠ですからね。
ひみつ道具博物館」でのび太君が推理し終わった時に言ってた「のびびびーん、ひらめいた!」と同じようなもんです。同じようなもんじゃない?


そして、原作既読者待望の例のシーンについては、
「魔女っ子もみんなお尻が痛かったのかしら」とセリフの中で痛くなってしまった場所がお尻であることを何故か強く主張していた。
大人の事情だろうからしょうがないけど、これでは同じく魔女っ子が出てくる漫画「ふらいんぐうぃっち」でやっていたパロディがいまひとつ伝わりづらくなってしまう。
これでは、真琴さんだけが「ほうきって乗ってると股に食い込んで結構痛いんですよ」と恥ずかしいことを言ってしまった損だ。
こういう露骨な改変はやめていただきたい。

 

でも、実は原作だと「サリーちゃんもメグちゃんも痛かったのかしら。」と言っていただけで、どこの部位が痛くなったのかについては特に言及してなかったりする。
イラストでは完全に股ぐらをおさえていたけど、本当は原作のしずかちゃんもあの時はお尻が痛かっただけなのかもしれない。
あのシーンを見た読者のみんながしずかちゃんの痛くなった場所がどこなのかを勝手に思い込んでいただけだった可能性も無いわけではないぞ。
イラストでは完全に股ぐらをおさえていたけど。

 

気を取り直して魔女っ子活動を再開するしずちゃん
すると、空き地にて土管の裏に隠れていたジャイアンスネ夫に遭遇。
2人とも非常に困っているようでしたが、願い事が「いたずらをして母ちゃんに怒られそうだから助けてくれ」という相談だったので助けないことにしました。

 

魔女っ子は正しい人の味方。
魔女っ子しずちゃん「自分が原因で起こしてしまった困り事は自分で解決しろ」「自分のケツは自分で拭え」という考え方のようです。
意外とシビアだ。


もっと魔女っ子にふさわしい仕事はないかしらと空を飛びまわっていると、
タスケテ帽が、お友達のお誕生日パーティに行くつもりだったのに、お母さんがお洋服を全部クリーニングに出してしまった女の子のいるお家に導いてくれました。
なんでそんな大事な日に娘の洋服を全部クリーニングに出しちゃったんだろう?
とてつもない、うっかり母さんだ!

 

そんな困りごとも魔女っ子しずちゃんがすぐに解決!
ポケットから「きせかえカメラ」を取り出すと、あっという間に綺麗なドレスをつくってくれました。
しかし、そのお友達の家に行くまで電車で1時間かかるため、もう時間的に間に合わないと女の子はまたしても泣きだしてしまいます。
よし、こうなったら「ワスレンボー」で女の子の頭からお友達の誕生日パーティーの記憶を抹消して楽にさせてやろう!(ちがう)

 

もちろん魔女っ子しずちゃんは、「どこでもドア」で女の子をお友達の家の前まで送りとどけ、困り事は完全に解決。
その後も街中の困っている人たちを魔法(という名のひみつ道具の力)で次々に解決していきました。
なんか、困りごとが解決した街の人たちが次々に「ありがとう魔女っ子しずちゃん!」と言っていたのがちょっと面白かった。
あの街の人たちはみんな、ノリがいいんですね。

 

そして物語は、人助けのしすぎで帰るのが遅くなってしまった魔女っ子しずちゃんが家から閉め出されてしまう原作通りのオチへ。
なるほど、これが自己犠牲の精神か!(ちがう)

 


ドラえもん宝島クイズ
来年公開の映画には「謎解き」が絡んでくるということで、今週から始まったクイズコーナー!
まわりはみんなアニメなのに、1人だけ実写なフルカワくんが出すクイズに挑戦しよう。

フルカワくんは見た目のユーモラスさとは裏腹に、クイズの答えられない人に笑顔で爆弾を投げつけてくる危険人物でもあるぞ!

 

で、今週の問題は「タイヤが木になっている食べ物はなーんだ?」というもの。
早い話がなぞなぞですね。答えはこの記事の下の方に書いておきます。

 


■次回予告■
次回の放送は10月27日。
はだかの王様!?ウルトラよろい」「赤いくつの女の子」の2本をお送りします。

ドラえもんひらめきパッド

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夢ねこ プレミアム

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魔女っ子大作戦?スペシャル・ソング・コレクション

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宝島クイズの答え:たいやき(タイヤ・木)。「ねがい星」の回で同じボケを見たような・・・。