第7話感想です。これまでの感想はこちら。
・TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第1話感想(白昼夢&ご利用は計画的に)
・TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第2話感想(温泉奇行&マボロシガイシャ)
・TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第3話感想(弁当戦争&ああ、愛しの583系)
・TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第4話感想(プラットホームの女&走行者天国)
・TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第5話感想(日曜クラブ&捨てちゃう女)
・TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第6話感想(かいぶつかします&今夜は最高)
化けた男(原作:SALE3「化けた男」)
1本目のターゲットは36歳・サラリーマンの磯辺錦一。川島得愛さんが演じる。
原作初期のフォーマットが固まってないころのお話なので、冒頭で喪黒のナレーションが入ってきたり、
ドーンならぬ「ドン!(普段のドーン!より小さめ)」が入ったりする変則的な回だ。
「パパごくろうちゃん」のくだりもしっかりアニメ化されているぞ。
さらにこの回は、堀江美都子さんの歌う曲「ひとりごと」が挿入歌として入っている豪華な回でもあるぞ。
普段の生活では味わえぬ刺激を求め、電車通勤中に読む週刊誌のエロ記事を読む毎日の磯辺さん。
「アバンチュール」って言葉も最近聞かなくなりましたね。
今回は喪黒がカバンを奪って有楽町駅のガード下へ逃げていき、そのすぐ近くに「BAR魔の巣」があった。
けっこう近場にあるんだなあとか思ったけど、「魔の巣」なんて神出鬼没にどこにでも現れそうな気もする。
もしかしたら、この前のイベントみたいに実は店舗ごと車になっていて、色んな場所に移動できるのかもしれない。
変装をして酒場に乗り込む磯辺。
原作では酒を飲んだ後に立ちションをしていましたが、今回のアニメでは全部カット。
まあ、変装していても立ちションは軽犯罪法違反になるらしいですからね。
酔っぱらって一般人に絡み「ユカイツーカイ!」と叫ぶ磯辺の姿も。先週から怪物くんネタが続いてますね。
喪黒に手渡された地図の先へ出向き、田辺順吉として家庭を持つこととなった磯辺さん。
今回は何とも寂しいラストとなっていましたが、TBS(旧アニメ)版だと向かった先にいた奥さんと普通にセックスをしていたりするぞ。ひどい。
どっちにせよ、あっちの生活が嫌になったらまた戻ってくることでしょう。
ママ友のおきて(アニメオリジナル)
今回はパート主婦の静岡希美さん(35歳)が主役。これまでの「笑ゥNEW」ヒロインとしては珍しくパンチのあるお顔をしている。
そしてこの役を演じるのは名探偵コナンでお馴染みの高山みなみさん。
藤子作品的には「ドラえもん」のスネ夫のママ役としてもお馴染みですね。
彼女が何者なのか説明される前に、まずは子供たちの前で器用にボール・ジャグリングをこなす喪黒福造の姿をお楽しみください。
喪黒の本業はセールスマンである。子供の心をつかむためにこの手の芸当を見につけていてもおかしくはないですな。
しかし、子供のお母さん方から不審者扱いされてしまった喪黒。
オカマが女装したような顔をしているママから「ニタニタ笑って不審者でしょ」「こんな怪しい顔して」とさんざんな言われ様です。
現代では、喪黒みたいなセールスマンは不審者として通報されてしまうような世の中になってしまったんですなあ。実に悲しい。
その後、近所の巨大スーパー「ENON(エオン)」で再び喪黒と出会った希美さん。
喪黒が話を聞いてみた所、先ほど喪黒に暴言を放ったオカマ顔主婦の名前は「鬼世」という、希美さんの属するママ友のボスであり、
同時に自分の気に入らないことは何にでもクレームをつける近所でも有名なモンスターペアレント!
これまでにも、「遠足の行き先を変えろ」だの「餅つき大会はうるさいからやめろ」だの、さまざまなクレーム伝説を残したレジェンドなんだそうです。
こんな好き勝手なこと言って、鬼世さんのお子さんが虐められていないか、心配だ。
喪黒は「みんなで力を合わせて立ち向かってはどうか」と提案しますが、家族の平和な生活を崩したくない希美さんは「鬼世さんの機嫌を損ねたくない」と嘆きます。
そんな彼女を見た喪黒は「鬼世さんの御機嫌がよくなるよう、私が取り計らいましょう」と告げるのでした。
それからしばらくして、ご機嫌そうな鬼世さんがママ友の前に登場。
どうも自分が言っていたクレームの全てが通ったらしく、餅つき大会は「詩の朗読会」に。
「娘が何回も行っているから楽しめない」とクレームを入れていたスポーツ公園への遠足は「西東京ランド1日貸切(アトラクション遊び放題)」へ変更されたそうです。
もちろん、この無茶な提案が通ったのも喪黒の暗躍によるものですが、遊園地の貸切なんてしちゃったら幼稚園側の出費がえらいことになりそう。
喪黒が遊園地の代金全額払ってくれるのだろうか? もしかしたら西東京ランドの関係者全員ドーンしてお金を払わないつもりなのかも。
鬼世さんのクレームを全て叶えてあげた喪黒ですが、「おそらくこのままでは終わりません。人の欲望というモノには際限がないのです」と希美さんに諦めることを提案する。
しかし、希美さんは「困ります!せっかく平和に暮らせるようになったんです!また元通りになったら・・・」と、このまま鬼世さんの望みを叶えさせ続けてくれるよう目に涙を浮かべてお願いしてきました。
さすがの喪黒も女性の涙には敵いません。
「わかりました。仰るとおりにいたしましょう。ただし、その後どうなっても知りませんよ」と希美さんにドーン!
こうして、鬼世さんの知らないところで鬼世さんのクレームが全て叶ってしまう奇妙な世界が完成したのでした。
そして数日後。鬼世さんのクレーマーっぷりは留まるところを知らず、
「児童館の喫茶スペースをオシャレなカフェテリアにした」「マンションのエレベーターのひとつを高層階専用の急行にした」とママ友たちの前で自らの武勇伝を語っておりました。
鬼世さん、自分のいないところで他のママからめちゃくちゃ悪口言われてそうだなあ。
とはいえ、鬼世さんの機嫌も良くなったことで自分たちに被害が及ばなくなったのはいいこと。
希美さんも「鬼世さんの意見も通ってもう怖いものなしね」と非常にわかりやすい媚びを見せていましたが、
実は鬼世さんには、まだ解決していない悩みがあるそうです。
で、その悩みというのが「希美さんの息子がマンションの廊下を走り回っていてうるさいから引っ越してくれ」というものでした。 ひ、ひでえ!
こんなの「廊下は走っちゃ駄目」と子供に注意すれば解決するような悩みですが、
喪黒によってこの世界は「鬼世さんのクレームは絶対の世界」となってしまったので、このマンションを引き払うしかありません。
鬼世さんに冗談でも「希美さんの息子、マンション走り回っててうるさいから今すぐ死んでくれないかな?」みたいなこと言われなかっただけ、まだマシだと思う他ありませんわこりゃ。
このお話の教訓的には「事なかれ主義は良くない」ってことなんでしょうけど、何だかスッキリしないぞ。
あと、鬼世さんが何の罰も食らわなかったことに関しては少しモヤモヤが残りますが、
こうしてマンションから引っ越せたことで鬼世さんからは逃げられたので実質バッドエンドじゃないという考え方もできますかね。
「撒き散らされる火の粉はいつ何時自分に飛んでくるかわかりません。風が己の顔に向けて吹いてからでは遅いですよ。ホーッホッホ」と喪黒。
そんなわけで次回に続く。