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TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第5話感想(日曜クラブ&捨てちゃう女)

第5話感想です。これまでの感想はこちら。

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第1話感想(白昼夢&ご利用は計画的に)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第2話感想(温泉奇行&マボロシガイシャ)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第3話感想(弁当戦争&ああ、愛しの583系)

TVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW」第4話感想(プラットホームの女&走行者天国)

 

 

日曜クラブ(原作:SALE34「日曜クラブ」)
58歳のサラリーマン・内名木洋介(演:千葉繁)は月曜日に何となく会社に行くのが嫌になってしまう症状、通称「月曜拒否症」にかかっていた。
「このまま行くとあなたは月曜どころか全面的な会社拒否症になってしまうでしょう」と彼を案じた喪黒は、彼をリフレッシュさせるべく「日曜クラブ」を紹介し・・・。

 

「笑ゥNEW」は原作の女性キャラのほとんどが現代風キャラにモデルチェンジされているが、この日曜クラブの共通の奥さんであるカズコさんは原作とあまり変わってなかった。
今回のお話のポジション的に別にデザインを変える必要がなかったからかも。

 

この日曜クラブで内名木さんはビールを飲みながらテレビのゴルフ中継を観戦。
理想の日曜日を満喫しておりましたが、個人的にせっかくの日曜日にゴルフ中継を見たいとはそんなに思わないなあ。
どちらかといえば、これは原作者である藤子不二雄A先生の理想の休日の過ごし方だ。
そもそも前に「PARマンの情熱的な日々」で同じような休日の過ごし方を描いていたので、完全にこれであってるハズだ。
まあ、日曜クラブには他にも部屋があるようだったので、日曜は一日中ゲームやりたいとか昼まで寝てたいとかっていう人は他の部屋に通されるんでしょう。
他の部屋のテレビではスーパー戦隊ものとか仮面ライダーが見れるかもしれないぞ。

 

細かい点としては、内名木さんが会社を休んだ言い訳として使っていた「気分が悪くなって寝ていた場所」が映画館から漫画喫茶に変わっていた。
このお話が描かれた当時は、まだ映画館が現在の入れ替え制じゃなかった頃だ。
そういえば、原作では日曜クラブから帰る時はスイッチを押さないといけない決まりだったけど、「笑ゥNEW」ではそのくだりは全てカットされている。
とはいえ、そこらへんは特に原作でも重要視されてなかったので、問題ないですな。

 

しかしその後、妻や息子に邪険にされるわ、電車で怖い人の足を踏んでしまいトイレでボコボコにされるなど、
原作よりヒドい扱いを受けたことでヤケになり、日曜クラブに駆け込む内名木さん!

 

まあ、あんなことされたら駆け込みたくもなるよなあと内名木さんの境遇に心を痛めながらアニメを見ていたのに、
内名木さんに手を握られた喪黒の「やぁ~だぁ~♡」というリアクションで思わずふいてしまった。


おいおい、アニメスタッフさんはいくらなんでも喪黒で遊びすぎなんじゃないか!? 

まあ、自分も笑っちゃったから許すケド。
自分はMAD動画の制作技術はないが、もしもその技術があったら確実に喪黒の「やぁ~だぁ~♡」発言をネタにしたMADビデオを作ってニコニコ動画とかに投稿してたと思う。
とにかく、そのくらい面白かった。

 

そして、このアニメでちょくちょく出てくる「ヨツボシビール」がここでも登場。何かの伏線なのかなあ。

 


捨てちゃう女(アニメオリジナル)
2本目のターゲットは専業主婦の物餅富美恵さん(38歳)。この役を演じるのは恒松あゆみさんだ。
年齢こそ38歳となっているが、20代といわれても違和感が無いくらいに若々とした美人さんである。
まあ、美人なこの方も喪黒のせいで後にヒドイ目に遭うんですけどね。

 

で、彼女の持つ悩みというのが、息子が塾で貰ってくる賞状やトロフィー、夫の鉄道趣味のコレクションの整理がおっつかないというもの。


何とも贅沢な悩みだ。
別に賞状やトロフィーなんて全部飾らなくてもいいだろうし、鉄道趣味は別に倉庫とか借りればいいだけの話である。
それに家族が幸せならそれでいいじゃないですか。喪黒なんか出さなくてもこのお話はもう解決してますね。ハイ、終わり終わり!

 

しかし、そんなココロのスキマを埋める必要の無さそうな場所にも喪黒福造はやってくる。
わざわざ自宅にまでやって来た喪黒は、いつものように富美恵さんの悩みをズバリと言い当てることで、彼女の警戒心をほぐしていく。


どうでもいいけど、喪黒との会話の中で息子さんの本棚が一瞬映るのだが、そこの「そば打ち入門」の隣に「帰ッテキタせぇるすまん」の単行本が置いてあったことに注目しておきたい。
あれ、いま絶版になってるからけっこう貴重だぞ。息子さんはいい趣味をしている。
背表紙が通常のコミックスと違って真っ黒だったのが気になるが、おそらくハードカバー版とかだったのだろう。


喪黒は「これ以上モノを増やしたくない」と話す富美恵さんに対し、超高級タワーマンション「グレートリッチヒルズ」への地図とカードキーを手渡します。
彼女はあんな場所に入れるわけがないと疑いますが、喪黒から「ドーン!」よりも軽めの「ドン!」をされたせいか、素直にその場所へ向かうことに。


喪黒に指定された部屋にいたのは鴨野明子という女性。

どうしても中を見せてくれない部屋がひとつだけありましたが、
富美恵さんは鴨野さんの自宅を見学するうちに、彼女の生活感が全く無いシンプルな暮らしにすっかり憧れてしまったようです。
そんな富美恵さんに対し、鴨野さんはお部屋の「断捨離」をすることを勧めるのでした。
ゲッ、断捨離!

 

「断捨離」とは、物欲を断ち切り無駄なものをどんどん捨てていくスタイルのことで、
これをやると、どうしても「自分が必要のないもの=ゴミ」という認識になってしまうため、奥さんが旦那さんが大切にしているコレクションまで捨ててしまい、定期的にワイドショーやインターネットの格好の話題になってしまうのが特徴だ。
エスパー魔美でいうところの「カニカンの違い」というやつである。

 

とにかく、何の考えもせずに実行すると確実に家庭環境が悪くなること間違いなしの行為なのですが、
富美恵さんは鴨野さんの生き方にすっかり洗脳されてしまったため、家に帰るなり早速旦那さんの鉄道雑誌をガンガン捨てていきます。

 

「不思議。物を捨てて家の中にスキマが出来るほど、ココロのスキマが埋まっていく・・・」との名言も飛び出しましたが、この時点で夫から離婚を切り出されてもおかしくない行為だ。
しかし、当の本人は「何だか家の中が片付いてるなー」と呑気な発言。
意外と自分のコレクションに執着心を持たない、大らかな旦那さんであった!

 

これがキッカケで、断捨離の快感に目覚めてしまった富美恵さんは家じゅうのモノというモノを捨てるように。
「もったいないと思うものほど、勇気を出して断捨離すると物欲から解放されてスッキリするんです。おかげで毎日最高の気分です。」と気分はすっかり断捨離教の信者。


その証拠に、喪黒がプレゼントとして持ってきたバラの花束を要らないと拒んだ末に本人の目の前でゴミ箱に投げ捨てるという接客マナーとして最低の行為を行っていました。
目の前でこの行為をされた喪黒がキレたかは定かではありませんが、喪黒は彼女に向かって「心のままに好きなだけ片づけてください。徹底的に」ドーン!


こうして断捨離の鬼と化した富美恵さんは、とうとう夫が大事にしている鉄道模型に手を出してしまいました。
Nゲージの線路を手でへし折ってゴミにしていく彼女の姿は、まるで怪獣映画におけるゴジラのようだ!


夫婦の思い出であった鉄道模型も容赦なく捨てる。念のため踏みつぶして完全にゴミにしてから捨てる。
回想の中での富美恵さんはあんなに可愛かったのに、今ではすっかり断捨離に脳みそを支配されて病んでしまった。
真面目な人がこうなっちゃうんだから、やっぱり断捨離ってよくないですね!(暴論)

 

家族の思い出の写真が詰まったアルバムを燃やして焚き火にする妻を見て動揺する夫に対しても、
「そうね。捨てたら二度と元に戻らないかけがえの無いもの。だからこそ捨てなくちゃいけないの。執着から解放されて自由になるのよ。」と断捨離名言を残す富美恵さん。
富美恵さん、この調子だと「服も執着のひとつ」とか言い出して素っ裸で暮らし始めそうだ。

 

その頃。喪黒と鴨野さんは富美恵さんに見せなかったあの部屋の中でコーヒーを嗜んでいました。
どうも鴨野さんは、あのシンプルな部屋をモデルルームとして開放していたようで、普段の生活はクローゼット部屋の中で過ごしているとのことでした。
こいつら2人ともグルだったのか!

 

いちおう擁護するとしたら、整理が出来なくて頭がいっぱいの富美恵さんに「モノを捨てる」という発想を与えるために、喪黒がこの部屋を紹介したのでしょう。
なお、富美恵さんは息子の大事なトロフィーを焚き火の中に捨てたことが決定打となり、息子と夫に家を出て行かれました。

それにしても、喪黒と鴨野さんは一体どういう関係なんだろう?
鴨野さんが実は喪黒の愛人2号とかだったら最高に嫌だな。2人の情事を想像しただけで嫌な気分になってしまったぞ。

 

「今ごろ富美恵さんの家(うち)はずいぶん片付きましたかねえ。ただ夢中になりすぎて、捨ててはいけないものまでうっかり捨ててなければいいのですが。
 ココロのスキマをお埋めしてさしあげるつもりが、むしろスキマだらけになってしまっては大変ですからねえ。ホーッホッホ」と喪黒。

何故かジムのランニングマシーンで汗を流す緑ジャージ姿の喪黒で今週はおしまい。

 

次週に続く。

 

TVアニメ『笑ゥせぇるすまんNEW』主題歌シングル

TVアニメ『笑ゥせぇるすまんNEW』主題歌シングル