SHIINBLOG

シルバークロスのインスパイア作品!真心一芭「銀十字 QQQ編」の単行本が発売されました。

 あの藤子不二雄Ⓐの名作漫画「シルバークロス」をインスパイア!

そんな真心一芭先生「銀十字 QQQ編」の単行本が電子書籍のみですが発売されています。いや、もう8月末に既に発売されてました。

電子書籍のみ」といっても、「ebookjapan」というサイトでのみ電子書籍が買える仕様になっているらしく、

色々会員登録しないと単行本が読めもしないし、買えもしないという感じですわ。

自分のようなパソコン音痴にはいろいろ難しいやり方となっています。普通に単行本で発売してくれりゃいいのに。

本屋さんにも並ばない電子書籍のみだから発売したことにすら気づきませんでしたよ。もう。

 

(※ここから愚痴)

そもそも、この作品だってもとは「ebigcomic4」というウェブ漫画サイトで連載していた作品なのですが、

このサイトと自分が使っているパソコンがどうも相性が悪いらしく、ページの読み込みがムチャクチャ遅くて嫌になって途中で読むのやめちゃったんですよね。

で、「そのうち単行本が発売されるだろう」と思ってたら、まさかの単行本無しの電子書籍のみでの発売。

もうやんなっちゃいましたよ。

(※愚痴おしまい)

 

内容の感想の方に行きましょう。

まず、「銀十字」という作品の最大の特徴は全ページオールカラーだというところ。

この仕様は作者の真心一芭先生が直々に志願したそうで、それだけでもこのリメイクに対する意気込みが伝わってくるというものです。作者さんのコメント

この「全ページオールカラー」という点が「銀十字」という作品の世界観を演出するのに一役買っているといえます。

 

f:id:genshiohajiki:20160918021326p:plain

この物語の語り部となるのが、国連調査団のカコ・ラブクラフトという女性。

原作の「シルバークロス」には女性キャラがほとんど出てこないので、こういった女性キャラが出てくるってだけでもかなり新鮮です。

ちなみにこの「銀十字」にはいろんな女性キャラも出てきます。そこらへんも現代風のインスパイア作品ってやつなのでしょうか。

このカコさんがとある出来事から十字警察と出会うこととなり、そして「十字警察とはどういう組織なのか?」という疑問を追い求めながら、ストーリーも進んでいくという展開となっています。

 

そしてインスパイア作品ということもあって、キャラクターの容姿もかなり変わっていいます。

たとえば、原作「シルバークロス」での十字警察の制服はこんな感じですが、

シルバークロス 1 (中公コミックス 藤子不二雄ランド 29)

「シルバークロス」の主人公・健二くん(画像左)

 

「銀十字」での制服(戦闘服)はこんな感じになっています。

f:id:genshiohajiki:20160918012935p:plain

「銀十字」の主人公・ケン

うむ、けっこう容姿が変わっている。

現代風にあの恰好をアレンジするとこうなるって感じですかね。

そして、もうひとり「シルバークロス」に出ていたキャラクターが「銀十字」にも出演しています。

 

f:id:genshiohajiki:20160918014924p:plain

それがこの人。みなさんこの人が誰だかわかりますか?

 

 

正解はこちら!

f:id:genshiohajiki:20160918020000p:plain

 

f:id:genshiohajiki:20160918020146p:plain

ホワイト・スネークさんでした。最初見た時は「しょくぱんまん」かと思った。

容姿はかなり変わっていますが、「銀十字」のホワイトスネーク先輩も原作同様一本気の通った真面目な方となっています。

 

いちおう、この「銀十字」という作品は「主人公のお父さんがQQQ団の仕業による飛行機事故で死んでしまった」「QQQは敵」「十字警察は世界を秘密裏に守っている組織」など「シルバークロス」の基本的な設定こそは踏襲していますが、

「十字警察は基本チームで行動する」「十字警察のメンバーは全員もともとは改造兵士(?)だった」「主人公のケンはすごい能力を持っているが実は・・・」「ラストに出てくるQQQ団のボス、正体が・・・」などのオリジナル設定もあったりします。

なので、原作「シルバークロス」と「銀十字」で同じ名前のキャラクターが出ているといってもそれはあくまでも別人で、

「シルバークロス」のホワイト・スネークさんとは違うと考えたほうが正しいのかもしれません。

例えるならば、科学忍者隊ガッチャマンにおけるガッチャマンクラウズといった感じでしょうか。あれにもベルク・カッツェとか出てたし。

まあ、そこらへんをどう考えるかは個人の自由です。

 

と、ここまで「シルバークロス」と比較していろいろと「銀十字」をイジってしまいましたが、

普通に漫画として見て「銀十字」は面白いと思いました。

前述の全ページオールカラーと作品の異質な雰囲気がうまくマッチして、ただただ単純にかっこいい漫画として仕上がっております。

f:id:genshiohajiki:20160918023729p:plain

このメンバー達だけでもどういう作品か見たくなりますよね。

 

とにかく「シルバークロス」を読んだことがある人も無い人も、とりあえずはいっぺん内容を見てみることをお勧めします。(第1話試し読み)

全ページオールカラーで500円というお値段は非常に安いと思いますよ。

ぶっちゃけ、藤子ファン界隈でもあまり話題になってない気のする作品なので、もうちょっと話題になってくれたらいいなーと願っています。

電子書籍限定の発売だから話題になってないだけで、紙の本として「銀十字」が出たら話題になると思うんだけどなあ。頼むよ小学館

シルバークロス 新編集版 1 (復刻名作漫画シリーズ)