2月12日放送分 ネタバレ注意!
恋する!?変身ビスケット(アニメオリジナル)
今日はバレンタインデー! なのに電話口で浮かない顔をしているのび太君。
電話のお相手はしずかちゃん。どうやら今日はしずかちゃんから手作りのバレンタインチョコが貰う約束をしていたのに、
ペットの文鳥・ピーちゃんがまたまた鳥かごから逃げ出し、キッチンの周りを飛び回ったことで、作っていたチョコに羽根や足あとがついてしまい、全て駄目になってしまったそうです。
早速ドラえもんに相談して何とかしてもらおうとするのび太君でしたが、ドラえもんも今日は猫のミイちゃんとのデートで頭がいっぱい。
先週はアイドルに夢中になっていたドラえもんでしたが、やっぱり猫のガールフレンドも大事なようです。
のび太君の話に聞く耳も持たず「予約していたプレゼントを取りに行ってくる」と先に部屋に来ていたミイちゃんを置いてどこかへ行ってしまったドラえもん。
困ったのび太君はスペアポケットから「動物変身ビスケット」のニワトリのビスケットを拝借。ミイちゃんとフタを開けっ放しのままの動物変身ビスケットを部屋に残し、しずかちゃんの家へ向かいました。
動物変身ビスケットでニワトリに変身したことにより、難なくピーちゃんの捕獲に成功したのび太君。意気揚々とニワトリ姿のままで帰路に着いている間に、道中でプレゼントを取りに行っていたドラえもんと合流します。
勝手に動物変身ビスケットを使った事を叱りつつ、ドラえもんがミイちゃんの待つのび太君の部屋に戻ったところ、何故か部屋にいるはずのミイちゃんがいなくなっていました。
部屋に残るのは床に散乱した動物変身ビスケット、そして突然の騒ぎに驚いて窓から逃げ出していってしまった一匹のカエルだけ。
これらの物的証拠からドラえもんは「ミイちゃんが動物変身ビスケットでカエルになってしまった!」と推理。のび太君の「あのカエルがミイちゃんなら何で逃げ出すの?」という疑問もそっちのけで必死に周囲を捜索します。
一方その頃、部屋を逃げ出したカエル(ミイちゃん)は空き地にてカバに変身していました。スネ夫が貰ったチョコを食い荒らした挙句、騒ぎを聞いて駆け付けたドラえもんを踏み潰し、またどこかへ行ってしまいました。
どうやらミイちゃんは動物変身ビスケットを複数枚食べているようです。
さらに、このドサクサでスネ夫が自慢しようとしていたチョコがママから貰ったチョコだという事も判明。のび太君にすらバカにされるという悲しい結末を迎えました。
空き地から商店街の方向へ逃げ出したカバ(ミイちゃん)は、さらに道中でライオンに変身!
バレンタインデーに何故かちゃんこを、そしてジャイアンシチューの前科がありながら結構おいしそうなちゃんこを作っていたジャイアンの家に突然飛び込んだりと街を大暴れしていたライオン(ミイちゃん)でしたが、
横断歩道で車に轢かれそうになった寸前にスッポンに変身。ドラえもんの左手に鋭く噛みつき無事をアピールしました。ひみつ道具博物館のオマージュか?
ともあれ、何とかスッポン(ミイちゃん)を連れて部屋に戻ってきたドラえもんとのび太君。
のび太君から「やっぱりミイちゃんには見えない」と言われますが、「見た目はカメでも中身はミイちゃんなんだよ!」ともはや話すら聞かない姿勢を見せるドラえもん。
このままカメの姿のままのミイちゃんを愛す事を心に決めたドラえもんでしたが、次の瞬間ミイちゃんがネズミに変身!これにはドラえもんも思わず発狂します。
しかし、確かに見た目はネズミそのものですが、中身はミイちゃん。ドラえもんも必死でミイちゃんの姿をネズミと重ね合わせることで持ち堪えることに成功。ネズミ(ミイちゃん)相手にデートを申し込む覚悟までついたようです。自己暗示のパワー恐るべし!
一方、ようやく完成したチョコを届けるためしずかちゃんがのび太の家へと向かっていると、塀の上を歩いていたどこかで見たことのある猫と遭遇。猫もしずかちゃんの後を付いていきます。
そしてドラえもんもネズミ(ミイちゃん)とのデートを開始。ブラック・ジャックが屋外で手術するときに使っていた無菌室ドームみたいなやつの中で穏やかにひなたぼっこをしておりました。
しかし、ドラえもんの用意したプレゼント・おこづかい1年分で買ったかつお節には目もくれず、何故か置いてあったチーズケーキに興味を示したり、
他にも準備していた毛糸玉や爪とぎ用の板よりも何故か準備されていた滑車に夢中になっていたりと、どちらかといえば猫よりもネズミに近くなっています。本当にミイちゃんがネズミならそろそろ元に戻ってもいいはずなのに・・・?
そもそもミイちゃんが本物だったとしても、ドラえもんはただのネコにいろいろ貢ぎ過ぎではないか?ドラえもんが人間だったら確実に自己破産するタイプだ。
のび太君のミイちゃんに対する疑惑が高まり始めた頃、しずかちゃんがチョコを届けに家までやって来てくれました。
玄関前でしずかちゃんの手作りチョコを貰って喜ぶのび太君でしたが、ふと目をやった先にはネズミになっているはずのミイちゃんの姿が・・・。
そう、ドラえもんが愛したあのネズミ(ミイちゃん)は本当にネズミだったわけですね。
そんなこととはつゆ知らず、邪魔者が入ってこないよう熱気球に移動してネズミ(本物)とデートを続けていたドラえもん。
このまま一生ドラえもんはネズミがミイちゃんだと思い込んだまま生きてゆくのか?と思った矢先、遥か地上にて「ミイちゃんはココ」と横断幕を掲げながら真実を伝えるのび太君の姿が!
この横断幕でようやく全ての真実に気づいたドラえもん。慌てて逃げ出そうとするも、邪魔者を避けるために熱気球に乗ったために、もう逃げる場所が無い!
最終的に気球のバルーンへとよじ登り、ネズミへの恐怖で5メートルくらい飛び上がったドラえもん!90年代後半の大山ドラみたいな終わり方だ!
結局この話で一番得をしたのは、動物変身ビスケットを出しっぱなしにした全ての元凶であるにもかかわらず、しずかちゃんの手作りチョコまでもらえたのび太君だったような気がします。
☆
することレンズ(コミックス30巻収録)
しずかちゃんからネズミが出るびっくり箱をもらったのび太君。
早速家に帰ると、ドラえもんの前にびっくり箱を置き「いいものをあげるよ!」「さあ!さあ!開けてごらん!」とひどい演技でドラえもんにびっくり箱の開封を勧めはじめました。
こののび太君の様子に違和感を抱いたドラえもん。ポケットからメガネのような道具を取り出し、目の前ののび太君をそのメガネ越しに覗きだしました。そしてその直後にドラえもんが大激怒!
「僕のネズミ嫌いしってるくせに!許せない!」と怒りのあまり学習机をのび太君に投げつけるほどの大暴れ。とにかくのび太君のイタズラはすぐにバレてしまいました。
あの時にドラえもんが使ったのは「することレンズ」というひみつ道具で、これで人を覗くとその人がこれから何をしようとしているかが見えるという優れもの。
「ナニスルグラス」や「読心ルーペ」など類似の効果を持つひみつ道具が多いのも特徴のひとつです。
ためしにママを覗いてみたところ、「ドラえもんやのび太に家事のお手伝いをさせるママ」を確認。
お手伝いをおしつけられるのを恐れた2人は急いで家から逃げ出すことで無事難を逃れることができました。
家の前でのび太君がすることレンズの効果を実感していると、道の向こうからとても機嫌の悪そうなジャイアンが登場。辺りをキョロキョロして誰かを探しているようです。
そんなジャイアンをすることレンズで覗いてみたところ、そこには「スネ夫をぶん殴るジャイアン」の姿が!
2人はスネ夫を守ろうと彼の元へ向かいますが、当の本人はドラえもん達を見つけて何故かニヤニヤ顔。
怪しいと思ったのび太くんがスネ夫を覗いてみると、後ろ手に隠し持つ水鉄砲でドラえもんとのび太に水を食らわせようとしていたのが判明。
このつまらないイタズラに呆れた2人はスネ夫を守るのを中止。そしてスネ夫はまもなくやって来たジャイアンに無事ギッタギタのボコボコにされたのでした。因果応報。
その後もドラえもんとのび太君はすることレンズを使って、これからトイレに行く人、 デートに行く人などのプライバシーを勝手に観察。
途中で先ほど登場したミイちゃんがドラえもん以外のネコとデートする事が明らかになるハプニングもありましたが、それなりに楽しんでおりました。
しかし、偶然道ですれ違った人相の悪いおじさんを覗いてみたところ、何とそのおじさんが今から誘拐・ひったくり・強盗を犯そうとしているのが判明!
これはいけません。急いで警察に向かう2人でしたが、まだ犯罪を起こしていない人を捕まえるのは流石に無理があります。だからといってこのまま放っておくわけにもいかず・・・。
悩んだドラえもんは、貼られた人はなんでも失敗してしまうひみつ道具「ドジバン」をおじさんに貼り付け、ひとまず様子を見ることにしました。
しばらくは普通に街を歩いていたおじさんでしたが、工事現場のそばでボール遊びをする女の子を発見。
さっそく女の子をさらって誘拐を試みるおじさんでしたが、その直後に工事の鉄骨が落下!
藤子世界での工事現場で鉄骨が落ちてくることはよくあることなのですが、結果的におじさんが女の子を救うかたちとなってしまいました。
これに懲りて悪い事を諦めてくれたらよかったのですが、今度は大柄の男相手にひったくりを狙うおじさん。
殴られつつも何とかカバンを奪うことに成功したおじさんでしたが、ここで本来のカバンの持ち主が登場。どうやらあのカバンも既にひったくられていたものだったらしく、またしてもおじさんが善行を重ねてしまう結果に。
今回のお話はほぼ原作通りですが、悪いことをしようとして結果的にいいことになってしまうという流れはひみつ道具の「よい子バンド」を思い出します。
やることが上手くいかず諦めきれないおじさんはとうとう豪邸に侵入。そこで強盗を働こうとするのですが、何とそこでは火事が発生していました。
この状況を見たおじさんは強盗することも忘れ、何故か入ってきたドラえもんとのび太の2人と一緒に必死のバケツリレー!
無事火も収まったところでこの家の家族が帰宅。なんと先ほど助けた女の子やカバンの持ち主、実は全員この家の住人だったのでした。
背中のドジバンも剥がれ、カバンの持ち主でありこの家の家主でもあるご主人に事情を聞かれたおじさんは実はこの家に強盗で入ってきたことを白状。
さらに、おじさんは勤めていた会社をクビになった上に奥さんが病気になりお金も底を尽きてしまったことで苦しんでいた事も告白しました。おじさん、人相は悪いけど根はいい人だった!
その事情を知った家のご主人も「きみが心の底から悪い人だとは思えない」と自分の会社でおじさんを雇うことを提案してくれました。
窓の外からすることレンズを覗くドラえもんとのび太。そこには心を入れ替えて仕事に励むおじさんの姿が映っていたのでした。
原作では中盤から空気化してしまう「することレンズ」をうまく活用した素晴らしい終わり方。うまく改変の効いたいい回でした。
☆
次回予告
次号予告の動く雪だるまで「ロボット雪だるま」の回かな?と思ったけど、どうやらオリジナル回のようです。
「水ビデオ」に雪だるまの記憶を探るなんて使い方があったとは・・・。